WORLD PRESS PHOTO

世界報道写真コンテスト2004

平成16年3月1日   文責:神原幹郎


   

1.ワールドプレスフォトとは?

   World Press Photo のウェブサイトは ここから。

   ワールドプレスフォトは、1956年より報道写真家の作品発表の場としての世界 最高の権威を誇るコンテストの開催、世界各国での受賞作品巡回展、セミナー、写真家育成プログラムなどを行う財 団です。主催のオランダにあるWorld Press Photo財団は、政治組織や特定の利益グループから全く独立した非営利 組織の立場から、報道写真のための国際的支援を続けています。(キヤノンのウェブサイトから引用)

   

2.今年の入賞者と作品

   第47回目にあたる本年度の最優秀作品は共同通信社のフランス人写真家、ジャ ンマルク・ブージュ、による 「戦争捕虜区分けセンターで息子を慰めるイラクの男、イラク、ナジャフにて3月31日」です。

   受賞者の中で日本人に馴染みのあるカメラマンは「ぼくの見た戦争 2003年 イラク」(ポプラ社)の著者で、「沢田教一賞」も受賞した高橋邦典氏ですね。氏のウェブサイトは ここです。日本語の記事もあります。

   これらの作品の多くは、「人間」であることで味わう極限の感情を伝えるも のですが、それらを命を張って撮影する者を支える情熱はやはり「人間」に対する愛と信頼だと思います。報道カ メラマンは読者を常に意識しているはずです。写真をとおして伝えるメッセージ、写真を見て読者の心に湧き上がる 思い、これらは伝える内容が恐ろしく悲惨であればあるほど、その恐ろしさ悲惨さに対する明確な「No!」という ものでしょう。そして「No!」という意識は「No!」という行動へ繋がってゆくものです。どうか一枚一枚 じっくりとご鑑賞下さい。

   カテゴリー別ウェブページのサムネイルから拡大写真のページに行くのは煩雑 なので、直接拡大写真ページに行けるようにリンクをとり、併せてカテゴリー、順位、撮影者名、所属団体 (掲載先)、写真のタイトル、を下記のとおり邦訳しました。撮影者名、団体名の発音は原則としてそれぞれの国語 の発音に従いました。

   

スポット・ニュース(突発性の事件)の部

   単独写真1位、アーメッド・ジャダラー(ロイター通信)、 「ジャバリア難民キャンプへの襲撃、3月6日」

   単独写真2位、アッタ・ケナーレ(フランス通信)、 「地震の後、2人の息子を埋葬に運ぶ父親、バム、12月27日」

   単独写真3位、クニ・タカハシ(高橋邦典、ボストン・ヘラルド)、 「反乱軍に発砲する政府軍市民兵、モンロビア、リベリア、7月」

   単独写真佳作、タルミジ・ハルバ(ロイター通信)、 「殺害された親族を悼む女、アチェ、インドネシア、6月17日」

   単独写真佳作、クリス・ホンドロス(ゲティー・イメージ)、 「隊長、リベリア、7月」

   記事写真1位、ノエル・キドウー(ガンマ、ニューズウィークに掲載)、 「リベリア」

   記事写真2位、デイビッド・リーソン(ダラス・モーニング・ニューズ)、 「戦争の代価、イラク」

   記事写真3位、イルッカ・ウイモーネン(マグナム、ニューズウィークに掲載)、 「ニューヨーク市の停電」

   

一般ニュース(予測性のある事件・行事)

   単独写真1位、ジェリー・ランペン(ロイター通信)、 「夫を悼む女、ガザ、11月」

   単独写真2位、モイセス・サーマン(ニューヨーク・ニューズデイ)、 「入院中の負傷したイラクの男、バグダッド」

   単独写真3位、ステファン・ザクリン(EPAに掲載)、 「自宅の庭に座る拘束されたイラクの男、ティクリット、10月30日」

   記事写真1位、ユーリ・コジレフ(タイム・マガジン)、 「イラク」

   記事写真2位、カイ・ヴィーデンフーファー(ルックアット・フォトズ、NZZ・ニューズウィーク・グリーンピースに掲載)、 「壁、イスラエル占領地域」

   記事写真3位、ダリオ・ミティドィエリ(キャッツ・ピクチャーズ)、 「イラクの集団埋葬地」

   

ニュースの中の人々の部

   単独写真1位、ジャンマルク・ブージュ(共同通信)、 「戦争捕虜区分けセンターで息子を慰めるイラクの男、イラク、ナジャフにて3月31日」

   単独写真2位、キャロリン・コール(ロサンジェルス・タイムズ)、 「親族の死を嘆くイラクの家族」

   単独写真3位、キャロリン・コール(ロサンジェルス・タイムズ)、 「集団埋葬地、リベリア」

   記事写真1位、フィリップ・ブレンキンソップ(アジャンス・ヴ、タイム・アジアに掲載)、 「モン族ゲリラ、ラオス」

   記事写真2位、ヤン・グラルップ(ポリティケン/ラッフォ)、 「バム地震、イラン」

   記事写真3位、エリック・レフナー(ベルリンスケ・ティーデンデ/ラッフォ)、 「ブニア、コンゴ民主共和国」

   記事写真佳作、オリヴィエール・パンファ(アジャンス・ヴ、VSD/タイム・アジアに掲載)、 「(ビルマ)シャン州軍」

   

スポーツ・アクションの部

   単独写真1位、ティム・クレイトン(シドニー・モーニング・ヘラルド)、 「ラグビーワールドカップ、スクラムの中のヤニック・ブルー、シドニー、11月」

   単独写真2位、アル・ベロー(ゲッティー・イメージ)、 「ドミニク・グインがマイケル・グラントをノック・アウト」

   単独写真3位、アレクサンダー・ハッセンシュタイン(ボンガルツ・スポートフォト)、 「ワールドカップ・スキージャンプでのトーマス・モルゲンシュテルン、クウサモ、フィンランド」

   記事写真1位、エンリ・アグデロ・カーノ(エル・コロンビアン)、 「コラレハス(南米コロンビア独特のスペイン語で柵の意)」

   記事写真2位、アダム・プリティー(ゲティー・イメージ)、 「スポーツ・ポートフォリオ」

   記事写真3位、クレイグ・ゴールディング(シドニー・モーニング・ヘラルド)、 「スポーツ・ポートフォリオ」

   

スポーツ・フィーチャーの部

   単独写真1位、アダム・ネイデル(ポラリス・イメージ、クリスチャン・サイエンス・モニター紙に掲載)、 「シエラ・レオネの四肢切断者のフットボールチーム」

   単独写真2位、トム・リース(シアトル・タイムズ)、 「聖パトリック祭日の疾走」

   単独写真3位、ウラデウィミール・ヴィアトキン(リア・ノヴォスティ)、 「シンクロナイズスイミング学校、モスクワ」

   記事写真1位、ヤコブ・カルルセン、 「シャンデュール峠のポロの試合、パキスタン」

   記事写真2位、ヨーナス・リントクウィスト(ダーゲンス・ニューヘテール)、 「ボデービルダー・ウェイトリフター、アントーニ・カードローイ」

   記事写真3位、ヤン・シビク(リフレックス・マガジン)、 「伝統的なインド・レスリング」

   

現代の問題の部

   単独写真1位、ステファニー・シンクレアー(コービス、マリー・クレアー誌に掲載)、 「アフガニスタンの女の自己致傷」

   単独写真2位、ヤーコブ・エールバーン(ポリティケン)、 「モンゴルの浮浪児」

   単独写真3位、フェリシア・ウェッブ(インデペンデント・フォトグラファーズ・グループ)、 「ジョナサン、アメリカのジェネレーションXL(超肥満)」

   記事写真1位、ルー・クアング(ガンマ)、 「エイズ村、中国」

   記事写真2位、ヴァルター・シェルス(デル・シュピーゲル誌に掲載)、 「末期患者」

   記事写真3位、ティッピ・ソール、 「パメラ」

   記事写真佳作、ロレーナ・ロス(コスモス、フォトプレス/ラ・カイサ)、 「Traffic in Nigerian Women to Europe(翻訳不能)」

   

日常の生活風景の部

   単独写真1位、ブルーノ・ステーフェンス(コスモス、シュテルン/ニューヨク・タイムズに掲載)、 「ラシッド通りのカフェ、バグダッド」

   単独写真2位、ホルヘ・ロペス・ヴィエラ(キューバ)、 「屋根の上のアルマ、グアダラハラ、メキシコ」

   単独写真3位、チウー・ヤン(ウーハン<武漢>・イブニング・ニューズ)、 「通りを横切る婚姻カップル」

   記事写真1位、スタンレー・グリーン(アジェンス・ヴ)、 「チェチニア、ひらかれた傷口」

   記事写真2位、エリック・レフナー(ベルリンスケ・ティーデンデ/ラッフォ)、 「ロカビリー」

   記事写真3位、サンディー・ニコルソン(リダックス・ピクチャーズ)、 「サバーバン・フェチシスト」

   

ポートレート(著名人)の部

   単独写真1位、ニック・ダンジガー(コンタクト・プレス・イメージズ/NB ピクチャーズ、サタデー・タイムズ・マガジン誌 に掲載)、 「トニー・ブレアーとジョージ・W・ブッシュ」

   単独写真2位、マイク・ムーア(デイリーミラー)、 「ピエールルイジ・コリーナ」

   単独写真3位、チャールズ・オマニー(コンタクト・プレス・イメージズ、ニューズウィークに掲載)、 「元合衆国大統領と夫人、ジョージとバーバラ・ブッシュ」

   記事写真1位、ヤン・バニング(ライフ・フォト、M マガジン/NRC ハンデルスブラットに掲載)、 「インドの官吏」

   記事写真2位、レネ・エストハーヴェ、 「世界選手権でのパワーリフター」

   記事写真3位、シーマス・マーフィー(リダックス・ピクチャーズ、アルケメエン・ダクブラッドに掲載)、 「少年福音説教者、ネザレス・カスティロ」

   

芸能の部

   単独写真1位、セルゲイ・マクシミシン(イズベスチア)、 「お茶を飲む素人俳優、セント・ペテルスベルグ」

   単独写真2位、ティム・クレイトン(シドニー・モーニング・ヘラルド)、 「オーストラリア・バレー学校、メルボルン」

   単独写真3位、ホルスト・ヴァッカーバルト(ゲオ誌に掲載)、 「赤いソファー、ツアーガイド、クララ・ジーグルドッティ−ル」

   記事写真1位、マリー・エレン・マーク、 「双子の日の祭り、ツウィンズバーグ、オハイオ」

   記事写真2位、シュテファン・ツァウビッツァー、 「シネマ、ブルキナ・ファッソ」

   記事写真3位、ラウル・ベリンチョン・ウエソ、 「地下の街」

   

自然の部

   単独写真1位、マーク・ザレスキ(プレス・エンタープライズ)、 「山火事と闘うヘリコプター、カルフォルニア」

   単独写真2位、ジェラール・ジュリエン(フランス通信)、 「エロール川の氾濫、フランス」

   単独写真3位、ジョン・ローウェンステイン(オーロラ・フォト)、 「ミシガン湖から見たシカゴの眺め」

   記事写真1位、ポール・ニックレン(ナショナルジオグラフィック誌に掲載)、 「アトランティック・サーモン」

   記事写真2位、オリビエ・グルンワール(フィガロ誌/グランド・レポルタージュ誌に掲載)、 「カムチャッカ」

   記事写真3位、ターニア・レイク、 「シドニー水路」

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)