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SmallTitle姉妹誌

第21号

平成16年9月5日発行

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)

1 はじめに

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Ansel Photo

   「国内ではやや飽和状態のコンバクトデジカメですがこの秋には各社の7Mク ラスの新型が出揃うようです。先日、東京都美術館で写真展「世界の戦場から」を見てきました。特別展示に「戦火 のイラク」などがあり、報道写真でありかなら、マスメディアから取り残されたなまなましい写真も沢山ありました 。イラク以外の写真も色々あり、中に「朝鮮人従軍慰安婦」関連のものもありました。妊娠しないよう子宮摘出手術 をされた婦人の写真も展示されていました。手元に江華島事件以降、日本の朝鮮植民地化への進展、日本の敗戦によ る朝鮮の解放に至るまでの写真の数々が掲載された本があり、過去の事実の記録が掲載されています。写真が隠蔽し ようのない歴史を伝えています。これなども写真の持つ力の一つです。100年も昔の話ですから勿論モノクロ写真 ばかりですが。アマチュアのものは殆ど無く、従軍カメラマンや報道関係のカメラマンのもので、現在のアマチュア のスナップ写真とは性格も違いますが、画像が残るということについては同じです。
   デジカメの普及にり一般大衆によって沢山撮られているデジカメ写真の中には将来貴重なものに なるものがあるかも知れません。特に変化の激しい都市景観などはその傾向が強いでしょう。自然風景、行事などで もマスメディアのフォローしえなかったものも沢山撮られているのに違いありません。アート系の写真も大切ですが 、情報・記録系のそれとは抒情詩と叙事詩のような関係でしょうか、前述したような将来思わぬ価値の生まれる写真 などもあるのではと思います。そんなものも扱っていければと思います。それにしても朝鮮・韓国の写真が全く送ら れてこないのは不思議ですね。」

(発行責任者:木村元一)


2 今月の特選デジカメ写真


   本欄のコンセプトは、過去1ヶ月(締切りは毎月19日)に姉妹紙 「デジカメ作品交歓会」に掲載されたデジタル・イメージ(デジカメ・イメージ、スキャンされた銀塩イ メージ)の一部を、編集委員の推薦・投票によって選び、あわせて編集委員の論評をつけて読者の皆様にじっく りと作品鑑賞をしていただくという目的を持ったものです。読者の皆様方からのご推薦も受け付け ますので、是非編集局までお寄せ下さい。

   推薦では、全国各地の風物,季節の話題、生活風景等の写真を読者の間で分かち合うこ とを目的としている姉妹紙「デジカメ作品交歓会」の性格上、それらが選択の一要素となります。また、 新しい芸術表現の可能性を秘めているデジタル画像を扱う故に、自由な表現形式も高く評価され、本誌で はそれらを推奨致します。所謂一般の写真コンテストにおける如き、優れた写真技術、写真撮影の難度、 及びある程度確立された審美感に基づく厳正な評価は、もとより素人集団である編集局には無理がありま す。従って、これらの評価要素に関しては、各編集委員のそれまでの人生経験、写真経験、美的感覚等に 基づくものになります。

   デジタルイメージをモニター上で正しく見る際には、モニターが正しく補正されてい ることが条件となります。補正にはそれなりのソフトウェア、機器が必要とされますが、それが無い場合 、最低限必要とされるのはモニターの明るさとコントラストを調整することです。下に示した画像を使い 簡易補正されることをお薦めします。

   明るさの補正は下の画像の特に最両端の白と黒が隣り合わせるものと区別できるよう にモニターを調節します。

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   コントラストはモニターから距離をもって目を細めて見た場合、 下の画像のガンマ2.2(ウィンドウズ使用)またはガンマ1.8(マック使用)の画像が周囲と区別 無く見えるようにモニターを調節します。

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   今月は、「デジカメ作品交歓会」の既刊#272号から#283号までに掲載 された写真のうち、6名の編集委員各々が選んだ「この1点!」計11点と、いつものように編集委員及び読者の投票 によって選ばれた20点、計31点を掲載します。順不同です。



「桃源」が選んだ「この1点!」

#273号から、平井 寛さん(兵庫県加古川市)の作品、「香住ふるさとまつり海上花火大会」

作者コメント:   「早速ですが、写真送らせていただきます。香住ふるさとま つり海上花火大会(5)。7/24(土)、兵庫県香住町の花火大会に行ってきました。兵庫県の4大花火に数えられ、 海上の台船から連続して打ち上げられる花火は迫力のある光景でした。」

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編集委員評:   「毎年夏になると平井さんの花火で日本の夏を満足できるのは 幸せである。平井さんの花火撮影技術は定評がある。この作品でも台船から花火の光跡が鮮明であることに驚く。リ アルに花火が写っていることが感銘である。また、シャッタースピードと露出の組み合わせの妙か、花火が末端まで 鮮明である。これは脅威である。自分でさっぱりまともな花火を取れないことも平井さんの作品に引かれる所以か。 来年はがんばるぞ。」(by 桃源)


「桃源」が選んだ「この1点!」

#274号から、CAT・馬場 さん(福岡県)の作品、「星野村積石の棚田」

作者コメント:   「投稿がいつも遅くなっています。7月の初めに福岡の星野 村に行った時の写真です。池の山キャンプ場と、星野村積石の棚田です。棚田はもう少し稲が成長した時期の方がい いようです。カモと鯉の競泳が珍しい気がしてたくさん写しましたが、動きのあるのは難しくシャッターチャンスが 大分ずれていたようです。」

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編集委員評:   「棚田の美しさは、人工の美しさである。人の苦労と努力と 汗と涙が凝縮された美しさである。あくまでもこの風景の後ろに隠れた人間の営みが作る美しさである。星野村の棚 田の歴史は知らないが、山を切り開き、灌漑を廻らし、天候を気にしながらひたすら秋の収穫を待った人々の歴史の 集積である。積石がもっと鮮明に写ると一枚ずつの棚田が浮き上がるのか。」(by 桃源)


「スカイウオッチャー」と「風来坊」が選んだ「この1点!」

#280号から、高橋 敬三 さん(千葉市)の作品、「茂原の七夕まつり」

作者コメント:   「木村元一様、猛暑お見舞い申し上げます。先日茂原の七夕 まつりを見に行きましたので、そのメモをお送りします。なお全体は 下記のページに掲載しています 。よろしくお願いいたします。」

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編集委員評:   「やあ−茂原は楽しい町のようですね。たぶん青年団だと思い ますが一塊になってこれから大通りに繰り出そう、楽しむぞと言う雰囲気が伝わってきます。踊り手の表情がうまく 撮れていて面白いです。参加したい!」 (by スカイウオッチャー)

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編集委員評:   「踊っている美女の表情が良いですね!踊りを楽しんでい る気持ちが伝わってきます。躍る主役を画面に大きく入れ、動きのあるシャッターチャンスもすばらしいと思い ます。もう少し足元の表情も見てみたい気がします。」(by 風来坊)



「スカイウオッチャー」と「うぐい」が選んだ「この1点!」

#274号から、長谷川 輝義 さん(兵庫県加古川市)の作品、「かやぶきの里」

作者コメント:   「今回は、京都府北桑田郡美山町字北の重要伝統的建物群保 存地区「かやぶきの里」を取り上げてみました。この写真は、資料館の屋根越しからの民家です。資料館は、火災で 焼失したため、平成 14年10月に復元されました。」

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編集委員評:   「構図がいいですね。決まっています。平面的にならず奥行き が感じられます。屋根の直線の組み合わせが力強く妙を得ています。良いバランスです。早く手前の屋根の向こう側 を覗いてみたくなります。」(by スカイウオッチャー)

編集委員評:   「いつだったか話題にした鬼瓦もなかなか賑やかな話を秘めてい ましたが、神社仏閣から民家に至るまでの日本建築の屋根もなかなか複雑で奥の深いものです。手元の本によっても 実に複雑なもので感心してしまいます。尺金一本でこれらを仕上げていく日本の伝統的な建築技術もたいしたもので すね。屋根も材料一つ取っても「樹皮葺」「板葺」「草葺」「瓦葺」「銅葺」「石葺」その他多岐にわたっていてそ れぞれにまた種類や工法の違いがあり「草葺」も「茅葺」「藁葺」「麦藁葺」「葦葺」などがあると説明されていま す。(原田多加司著「桧皮葺と柿葺」)白川郷が世界遺産に指定されたりしたことによって注目を集め茅葺屋根などの 伝統技術の継承なども積極的にすすめられるようになってきたとか。京都の「かやぶきの里」もこのような潮流に乗 ったものでしょうか。写真は瓦葺と違って、生物材料固有の柔わらかさが良くあらわされています。構図もうまく長 谷川さんのセンスを示していると思いました。」(by うぐい)



「うぐい」が選んだ「この1点!」

#279号から、大森 保武さん(岡山県)の作品、 「岡山後楽園幻想庭園」

作者コメント:   「年中行事ですが、今日はお盆の帰省ラッシュのピークの日 です。今日も暑い1日になりそうです。昨夜,後楽園に行ってきました 15日までなので、今朝見たら、ひょっとし たらという構図があったのでもう1度挑戦しようと思ってます。ただ2秒しか開かない廉いカメラなので、やはりい いカメラが欲しいですね(おそらく使いこなせないと思いますが・・・・)(先日の花火の写真で”露光が強すぎ る・・・”とアドバイスを頂いたのですが、夜間撮影モードにするとF2.8〜3になっています どのようにすればい いのでしょうか? ご教授、宜しくお願いします)。ではまた。」

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編集委員評:   「日本三大名園の一つ岡山後楽園、今更説明の必要はありません よね。詳しくない方はこの際実際に出かけるか、ネットサーフィンするかして名園を鑑賞してください。ライトアッ プして「幻想庭園」とは面白いネーミングです。いたるところライトアップブームで、X’masの頃など自分の家 までライトアップしている人もあったりしますが、ライトアップすれば何でもいい訳はなく、自ずとライトアップ効 果の評価もいろいろあるでしょう。「幻想庭園」は成功している部類でしょうね。上方に見える黒い色彩りの岡山城 は姫路城が白鷺城といわれるのに対して「鵜(う)城」といわれるそうですが、照明にもよるのでしょうが「翡翠(かわ せみ)城」ですね。岡山藩主池田綱政公によって造られた大名庭園ですが、池田綱政公がこの光景を見たらどう云われ るでしょうね。夜景をうまく撮るのはなかなか難しいようです。露光過多の問題もレタッチである程度修正できると 思いますが、私のノートでは液晶パネルの傾斜を動かすと色々と変わるので露光過多のことは分かりにくく、適当な 位置を選ぶとなかなか綺麗に見えます。良く撮れていると思います。」(by うぐい)

読者評:   「幻想的な庭園、すばらしいです。」(by 和田)



「ジェイ」が選んだ「この1点!」

#273号から、神原幹郎 (チリワック・カナダ)の作品、「朝日(アンセル・アダムス風に)」

作者コメント:   「今ごろの日の出は5:30頃です。日の出に雲があると時と して良い写真が撮れますね。海王丸はバンクーバー入港7月8日、南にあるスチーブストン回航13日、出港16日で した。久しぶりにハイキングをしました。友人のヘルムートと登山をしたのですが、彼は山頂に着くなり裸になって日 焼け止めを体に塗りたくって日光浴を始めました。北方ヨーロッパ人(彼はドイツから来た)の習性でしょうか。スレ ッセ山は過去何回も本誌に登場しています。モノクロ化では、レベル調整の段階で白とびがでないように心がけました 。フィルターはかけていません。」

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CanonDigitalRebel,ISO200,F8,1/1000,Av,200mm,RAW

編集委員評:   「この写真の素晴らしさは基本である陰影にあると思います。 モノクロのこの山岳写真は、雲が主役の感があります。特に山頂付近にかかる雲はまるで西遊記に出てくる金団雲の ようで、孫悟空がひょこと雲の上に現れるような気がします。山の形も日本では見られないものと思い、世界の広さ を感じます。」(by ジェイ)


「ジェイ」が選んだ「この1点!」

#275号から、長谷川 輝義 さん(兵庫県・加古川市)の作品、「北野天満宮」

作者コメント:   「今回は、かやぶきの里の1枚を取り上げて頂き有り難うござ いました。前々回(初回)に引き続きモノクロで北野天満宮の一部を表現したのをお送りします。詳しくは、私のホ ームページ「輝の窓」 の 「京の光と影」をご覧頂ければ幸いです。」

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編集委員評:   「長谷川さんの写真の特徴は光と影にあると思います。まさに この写真がそれを物語っています。提灯と軒のの影がこの写真の主役を占め、格子窓と  併わせ、京ならではの風 情を表現しています。静けさの中にきりりとした朝の空気が感じられて私の好きな写真の1枚です。」(by ジェイ)


「風来坊」が選んだ「この1点!」

#283b号から、神原 詩子(モントリオール・カナダ/東京都渋谷区)の作品、「東京のコーヒーハウス」

作者コメント:   「ペンタックスで普通の写真を撮っていましたが、今は父に貰 った古いデジタルカメラを使っています。夏休みは東京で英語を教えています。」

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編集委員評:   「上品で、落ち着いた美しい作品ですね。アンティックな色 彩が心を和ませてくれます。コーヒーショップで撮られたのでしょうか? 手前のボケがより幻想的で軟らかい 雰囲気を醸し出していると思います。作者の被写体にたいする高い感性と、技術の確かさを感じます。」(by 風来坊)

読者評:   「セピア調に仕上げ、センスの良さが感じられる作品です。」(by 和田)



「B&W」が選んだ「この1点!」

#279号から、野澤 正之さん(八王子市)の作品、 「ニコンD70によるイメージ」

作者コメント:   「連続真夏日の記録更新で暑い、暑いと言っているうちに、 ここ数日コオロギやアオマツムシの声が聞かれるようになりました。そちらは如何ですか?
   私は、常時短焦点レンズ3本、長焦点レンズ3本を車に積んでいますが、ニコンD100 1台 では、ローパスフィルターの掃除が追いつかないので、D70を手に入れました。
   D70については、月間19号で神原さんがジャック・ヴレーの作品を紹介して下さった他、 山田さんがD100に勝っていると書かれたり、代田さんがヨーロッパの素晴らしい作品を見せて下さったので、 思い切って買ってしまいました。最初の作品を送ります。」

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編集委員評:「露出を押さえ、氷の質感を思いっきり出していますね。飛び散る氷片が 「彫る」という行為に伴う音や氷から出る冷気まで想起させます。こういうイメージはやはり年期をつんだ カメラマンだからこそ撮り得るものだと思います。」(by B&W)


「B&W」が選んだ「この1点!」

#280号から、えら さん(青森県)の作品、 「青森ねぶた祭り」

作者コメント:   「先日、青森ではねぶた祭りが行われました。ねぶた祭りと 、それに付随した形で行われた花火大会の写真を送ります。」

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編集委員評:「青森ねぶた祭りのテーマで投稿されたえらさんの8点の作品は、その一つ 一つが完成度の高いものであり、編集委員の票もわかれております。ここで挙げた作品は手動ズームによって 鬼面の躍動感を表現したものです。これも技術のいる撮影法です。その他、お囃子、花火、と優れた感性と卓 越した技術が窺い知れる秀作ばかりです。一つのイベントの中でこれだけの完成度の高い作品を多くものにさ れるのはすばらしいことだと思います。少なくとも筆者には出来かねる業です。(-_-;)(^o^)」 (by B&W)

読者評:   「ブレによって鬼が追いかけてくる様な迫力を感じます。」(by 和田)



編集委員と読者の投票で選んだ作品(計20点)


#272号から、前川 治嗣さん(大阪府羽曳野市)の作品、「ラプラプ(?)」

作者コメント:   「木村さん、こんばんは!貝ではなく、お魚写真投稿の前川 です。
   フィリッピンの治安は目覚しくよくなり、今は、女性の一人歩きでも、先ず大丈夫です。生活状 態は以前よりも良くない様に感じます。
   セブ島の北端まで行ってきました。マラパスクア島です。そのチョッと南に、ボゴと言う街があ ります。その街の港で見かけた婦人です。その衣装と、お魚がマッチしていて面白くて、黙って1枚撮りました。そ の奥さん、恥ずかしげに慌ててレストランに入っていきました。レストランのオーナーだったかも? 漁師は、その 日の獲物を市場で売ったり、ホテルやレストランへも訪問販売します。フィリッピンで最も代表的な、このお魚の名 前は、確かフィリッピンに上陸したマジェランを殺した酋長の名前=ラプラプだったと思います「不確か」。また、 ついでですがセブ空港は、マクタン島=ラプラプ市にあるのだったと思います。ラプラプ酋長はフィリッピンの英雄 です!」

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編集委員評:   「大きな魚を誇らしげに持った女性、はにかみ混じりの表 情が、新鮮さを感じさせます。美しい空と海、きれいな砂浜、素朴でゆったりとした南国の生活。しばらく滞 在したくなりますね。いい作品だと思います。作者は貝の収集に出かけられていますが、今後も美しい南国の 生活風景も紹介してください。」(by 風来坊)



#272 号から、黒崎 亨さん(横浜市)の作品、「横浜開港記念みなと祭りー国際花火大会」

作者コメント:    「7月18日の横浜開港記念みなと祭りー国際花火大会で 撮った写真を投稿します。4枚のうちDSC3151がインパクトが強く良いかなと思うのですが、如何でしょうか。」

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編集委員評:   「この写真は花火写真のお手本のように見事にその美しさを表し ています。打ち上げ場所がきちんと出ていることやそれぞれの花火が綺麗に形よく描かれています。そしてジャスト タイミングのシャッターチャンスでした。友人も多くの花火を撮っているようですが、このような写真を撮りたいと 思っていることでしょう。」(by ジェイ)



#272号から、代田 泰彦さん(所沢市)の作品、「秩父川瀬祭り」

作者コメント:   「7月19日と20日に秩父で川瀬祭りがあります。秩父は冬の 夜祭が有名ですが、これは大人の祭りであるのに比べ、子供祭りと言われています。20日にお神輿が川の中を進む のが一番のクライマックスですが、今年は火曜日で私は仕事で行けませんでした。19日の山車や花鉾の市内の引き 回しを撮ってきました。一部をご紹介いたします。しかし、暑かった。」

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読者評:   「一生懸命な子供の表情がほほえましいですね。どうしても祭り や踊りは全体描写をしたくなりますが、主人公の表情が、その場の雰囲気を伝えてくれますね。アップで撮った 作者の確かな感性を感じます。」(by 風来坊)



#274号から、野澤 正之 さん(八王子市)の作品、 「アブラゼミの脱皮」

作者コメント:   「本誌で、前に十七年蝉の夥しい脱皮の写真を拝見させてい ただきましたが、ようやく見つけたアブラゼミの脱皮の写真を送らせていただきます。最初と最後の写真は別の日に 撮ったものです。」

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編集委員評:   「野澤さんのマクロの写真はいつ見てもすばらしいですね。 きっちりした撮影技術の裏付けと、じっと待つ忍耐力、行動力が備わっていらっしゃいます。(運も少し有ります か?)特にこの写真は背景の赤い花のボケ具合が印象的で画面に変化を与えていて面白いです。好きな写真です。 」(by スカイウオッチャー)

読者評:   「時間をかけて撮られた作品だと思います。野澤さんは何を撮られ ても素晴しいです。」(by 和田)



#274号から、安藤久之 さん(愛知県大府市)の作品、「ドロミテへの山旅」

作者コメント:    「初めての投稿です。ルールがよくわかりませんが、7 月の上旬に北イタリアのドロミテへ山旅に出かけました・・・その折のスナップです。」

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「コルチナの町に虹がかかりました。」

編集委員評:   「安藤さんは幸運に恵まれましたね。しかし運も実力のうち。 コルチナの町並みに本当に綺麗な虹ですね。万年雪の山の稜線にかかる虹はまるで絵に描いたようです。構図も素 晴らしいですね。これからも旅のこのような写真を見せて下さい。」(by ジェイ)


#275号から、菅野孝雄さん(岩手県)の作品、 「銚子の口瀧」

作者コメント:   「初めての投函です。午後の日差しを利用して撮つてみま した、ムクゲの花です。岩手県遠野市藤沢町瀧農園公園から銚子の口瀧です。」

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編集委員評:   「滝の流れをNDを使われて美しく表現されていますね。写真 から滝水が運ぶ冷気が流れてきそうです!!露光も的確で岩肌のディテールもハッキリしています。菅野さんの 写真技術の高さが窺い知れます。」(by B&W)



#275号から、見上(みあげ) 美恵子さん(岡山県)の作品、「木曽駒、ウメバチソウ」

作者コメント:   「こちら思いがけず、迷走台風10号が週末に来まして日 曜日は一日中強い風が吹いてました場所によっては、1000ミリを越す雨台風で大変だったみたいですが、こち ら大した事、ありませんでした 。
   この台風の中、木曽駒に行った人から写真貼付のメール貰いました 転送します(月刊19号 四国遍路の見上靖夫の奥さんです)『台風10号接近中の、30・31日木曽駒へ行ってきました よい天気でし た 写真送ります  見上美恵子。」(岡山県の大森 保武 氏よりの転送)。」

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編集委員評:   「加賀の前田の家紋が梅鉢であったと思うが、独特な形です ね。惜しむらくは葉にピントが合うのでなく、花の一つに合うようにするとこのはなの美しさが際立つか。写真は 対象物に会いに行かなければ写真にならない。珍しい花を有難うございます。」(by 桃源)


#271b号から、白井 捷司さん(岐阜県)の作品、「伊吹山」

作者コメント:   「#275の中に、見上さんの「駒ケ岳」が掲載されてい ました。私も7月23日に千畳敷(駒ケ岳直下のカール)に行って来ましたのでその時の様子をお送りします。私は四 十代から山歩きを初めてその頃十数回四季を通じて出かけた山域ですのでとても懐かしく思います。今回は12年ぶり で、駒ヶ根からバスとロープウエイで千畳敷に上がりました。花は予想以上に淋しく落胆しました。その4日後の7月 27日に伊吹山へ行って来ました。このところ4年続けて出かけていますが、今年のシモツケソウは素晴らしい群落を見 せてくれました。開花状況をお送りします」

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編集委員評:   「後姿の3人は一休みしているのでしょうか。帽子や首にタオ ルを掛けているのが、強い陽射しを物語っていて何とも微笑ましい光景です。これが人物が写っていなかったらただ の山の写真になってしまい、人が写っていることによって山頂までの距離感が出て、写真に奥行きを与えています。 のどかでほのぼのとした暖かさが伝わってくる素晴らしい写真です。」(by ジェイ)


#277号から、平井 寛さん(兵庫県加古川市)の作品、 「亀岡の花火大会(京都府亀岡市)」

作者コメント:   「8/7(土)夕方から雷雨に見舞われましたが、幸い中止 にならず、デジカメすることが出来ました。撮影条件:ISO200、絞り16〜19、露出2〜10秒、レンズPENTAX-DA16~45mm (16mm)。」

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編集委員評:   「このイメージは凄いです。どのようにして撮影されたのか 筆者にはわかりませんが、難しい花火撮影の要求する技術的な課題を全て知り尽くした平井さんならではの作品 だと思います。闇夜に描かれた光の芸術をさらに発展させた芸術作品ですね。」(by B&W)

読者評:   「平井さんの花火は本当に光の芸術作品です。」(by 和田)



#278号から、大森 保武さん(岡山県)の作品、 「高知よさこい祭」

作者コメント:   「06:00発で、高知よさこい祭へ行ってきました。送り ます。明日は後楽園・幻想庭園です。ではまた。」

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編集委員評:   「踊る人たちの上の垂れ幕に「ふくちゃん」の幕が飾ってあっ たりして私たちの年代のものはオッという感じです。去年は「表参道スーパーヨサコイ」へ出かけましたが最近は各 地で行われるようになり商店街の振興などに使われているようです。私の所の近くの千束通り商店街でも8月8日、 盆踊りに代えて「よさこい祭り」を行い結構大規模に行こなわれたようです。よさこい祭りは「よさこい方式」と 「ソーラン方式」の2種類あるそうですね。「地元の曲を使う」「鳴子を使う」などのよさこい方式が全国に普及 しているとか。この写真のように踊りながら進んでくる軍団の前へ出て撮るのはなかなか勇気が要ります。控えめ に構えていると斜めにしか撮れませんので大森さんも大分頑張ったわけですね。本場のオリジナルものはやはり一 味違ったところがあるのでしょうが、何か違いがあったでしょうか?」(by うぐい)


#278号から、足立 裕さん(トロント・カナダ)の作品、 「マウント・シェム」

作者コメント:   「60になってから家内と山歩きを始め10年程になりま した。今年の夏休みは家内の希望でBC州の山を登ることに決め、手始めとして神原さんに案内をしてもらって、 マウント・シェムに挑戦しました。頂上からのパノラマ写真をいつもニコンのカメラに収め、プリントを継合わせ て楽しんでいましたが、今回は70歳の誕生日に息子と娘にプレゼントされたキャノンのデジカメを使って、パノ ラマ写真を作りました。」

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編集委員評:   「すばらしいパノラマ、絶景ですね。居ながらにして世界の頂 上に立った気分です。きれいな地球の贈り物です。皆さんこんな素敵な地球を大切にしましょう。(パノラマ合成も 面白いので皆さんもトライしてみてください。)」(by スカイウオッチャー)


#278号から、竹下 陽一さん(神奈川県)の作品、「厚木市鮎祭りの花火」

作者コメント:   「八月七日行はれた、神奈川県厚木市鮎祭りの花火3枚で す。花火を撮るのは初めて。F7.1、シャッター4秒、三脚使用しましたが上手く撮れまさんでした。タイミング難 しいですね。」

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編集委員評:   「花火そのものだけでなく、祭りにやってきた人々の流れや 夜店などが収まっていて、夏祭りの様子がよく描写されています。上部の夜空はトリムするか、最初から横フ レームで撮影してもよかったですね。」(by B&W)


#278号から、菊地 瑞穂さん(埼玉県大宮市)の作品、 「吹き割れの滝」

作者コメント:   「はじめまして。デジカメ交歓会、いつも見せていただき ありがとうございます。本日、はじめて投稿させていただきます。私のようなものが、投稿させていただくと編集 者の方々にご迷惑かとおもいながら、送らせていただきます。」

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編集委員評:   「この写真も残暑の厳しい昨今、見ていて涼しくなるような 写真です。これは組み写真の一枚で滝の一部だと思いますが、滝は東洋のナイアガラ瀑布といわれているようで すね。天然記念物に指定されているとか、川幅の狭い日本の滝の形としては珍しいものです。滝のすぐ側を歩け るとか。現場にいるともっと楽しいと思いますが、落っこちないようにしてください。一連の写真で滝のかもし だす雰囲気を味わえます。高さより横幅の長い滝ですから全貌を 640*480に収めるのは難しいのでデジカメ作品 交歓会でもパノラマ写真のように横長の大きいものも扱えるようにしたいと思っています。」(by うぐい)

読者評:   「滑らかな滝の感じが良く出ています。」(by 和田)



#279号から、今井 幹夫さん(京都府)の作品、 「ヴェネツィアの朝」

作者コメント:   「これから、私の数少ないコレクションの中から、特に思 い入れのある写真を選りすぐって、随時出品していこうと思っています。どうぞ宜しくお願いします。」

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編集委員評:   「選りすぐった作品の第一弾だけあって優れた写真だと 思います。朝日を浴びて運河を航行する船が、活気付いてきたヴェネツィアの町の雰囲気を伝えています。露 出を少し下げたほうがよかったかも知れませんね。」(by B&W)


#281号から、KAZE さん(京都府宇治市)の作品、 「奈良燈花会」

作者コメント:   「宇治川花火大会の写真を掲載していただいて、ありがと うございます。続いて、なら燈花会の写真を投稿いたします。
   さて、なら燈花会は奈良公園・興福寺・東大寺等を中心にした光のプロムナードです。大半の 光りがローソクであり、ボランティアの方々で運営されています。私は、8月13日に撮影に行って来ました。当 日、大仏殿の窓から大仏さんのお顔を見ることができ、大変ラッキーな思いをしました。その時の模様を 私の HP私の HPで、紹介していますので、 見ていただければ幸いです。」

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編集委員評:   「燈花会のことは初めて知った。最近日本中でライトアップ が流行ではあるが、東大寺をライトアップするとはなかなかのものである。アジアの研修生を引率して何回となく この寺を訪ね、奈良の歴史を、日本の歴史を学んでもらったが、この風景は始めてである。
   東大寺は国家仏教の総本山であり、国力を結集して作り上げたものであるが、仏様としては庶 民も拝めるように顔が見えるように窓が作られている。しかし実際日中窓を開けても外からは見えない。むしろ堂 内で仏の顔を見るための採光としての窓の役割を果たしている。こんな大規模な照明をつけることは現代でなくて は適わぬことであり、われわれは文明の恩恵に預かれることに感謝するべきか。」(by 桃源)


#283a号から、さむ さん の作品、「ヨーロッパ旅行。パリ」

作者コメント:   「夏休みの旅行で撮った写真を、今回初投稿させてもらい ます。メルマガで紹介されている写真に比べると稚拙な素人写真ばかりですが私なりに厳選したものを送ります。 それでも少し枚数が多いのですが。写真は名称を簡単な紹介にしています。また、 別のWebアルバムのサイトにもアップしています。よろしければ、こちらも紹介してもらえればありがたい です。」

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リュクサンブール公園外縁の写真展

編集委員評:   「リュクサンブール公園の写真展は毎年行なわれているよう で、ウェブサーチでは2,3年前はフジフィルムの提供で空から見た世界各地のカラー写真が展示されたようで す。今年のテーマは  LA FRANCE LIBEREE, LA REPUBLIQUE RESTAUREE 、「解放されたフランス 立ち直った共和国」で、1944 年6月4日ノルマンディー作戦が行なわれ、8月26日ドゴールがシャンゼリゼーで凱旋行進をして60周年に あたるため、当時のモノクロ写真を展示しています(8月31日まで)。写真展という催しが屋外で比較的長期 間毎年行なわれるということはすばらしいですね。公園外縁とはいえフランスの重厚な歴史を思い起こさせるセ ッティング、大きく引き伸ばしたモノクロが伝えるフランス人の解放への努力と誇り、現在にも受け継がれてい る自国に対する自信と信頼、それにフランス人の文化に対する尊敬、そんなものをさむさんの写真は伝えていま す。」(by B&W)


#282号から、oka さん(高知県)の作品、「滑床」

作者コメント:   「四万十川支流の渓谷「滑床」です。計6枚送信させて頂 きました。どうぞよろしくお願い致します。
   いつも楽しみに拝見していますが投稿はまだ二度目です。木村さまよりサイズ等適当でよい調 整すると言って頂いておりますので今回も適当にさせて頂きましたがよろしいでしょうか?前回小さ過ぎた様です から大きいままで送ります。長辺900ピクセル200kb位、お送りする段階でどの程度が適当が教えて頂きましたら なるべくお手をわずらわせないように努めますのでよろしくおねがいします。同時に送るときの容量はどのくらい でしょうか?数枚有るときは分けて送信した方がよろしいですか?取りあえず今回は三枚づつ2回に分けて送信させ て頂きますのでどうぞよろしくお願い致します。」

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編集委員評:   「残暑の厳しい日がつづいていますが、一服の清涼剤です。吉 野川に次ぐ四国第二の川で「最後の清流」としてすっかり名前は有名になった四万十川ですが、近頃はよくTVに 登場しています。この度の16号台風でも以前どなただっか紹介していただいた21本あるとかの沈下橋が流れに 洗われているところをTVで放送していました。1000ミリ近い雨だったようですが、そんなに大きな被害も出 なかったようで四万十川も自然河川なのになかなか丈夫な川ですね。また感潮河川として、下流には海水と川の水 が層になって分かれているため海の魚と川の魚が混在する「汽水域」といわれる特殊な水域があるとかですね、独 特の漁法や赤目という大きな魚など珍しい事が紹介されていました。滑床渓谷は源流に近いようですが、割合有名 な所のようですね。まだまだ分かっていない事や不思議な事のありそうな川です。」(by うぐい)


#283a号から、木村 元一 さん(東京都台東区)の作品、「見沼代親水公園」

作者コメント:   「西新井大師からの帰り道を間違えてこちらへ出てしまいま した。時々紹介している19年に開業予定の新交通「日暮里・舎人線」は尾久橋道りの上の12キロ程の路線ですが 、北の終点が「見沼代親水公園駅」です。その北は埼玉県の草加市です。「見沼代親水公園」はこの駅辺りから東へ 2キロほど4、5Mの幅の水路を中心にして散歩道が続いています。造り物も余りありません。親水公園もいろいろ あるようですが、足立区のものは以前に紹介した「曳船川親水公園」もそうですが、かっての農業用水路を公園にし たもので、水元公園から荒川へ注ぐ芝川を結ぶ毛長川に沿った「毛長川緑道」も傍にあります。まだまだ未開発の所 で、これから大きく変貌する事と思います。特に次の駅の舎人公園駅のある舎人公園は完成すれば85haになるとか 、都立の公園の中で最も広い公園になる予定です。ちなみに現在は葛西臨海公園(79ha)が一番廣いのですが、これ は都立の話で、昭和国営公園などは150haとかですね。今はまだスポーツ施設など以外は草茫茫といったところで す。子供が「20匹」はいるよ、と自慢気に見せてくれました。結構小さい魚はいるようです。今ごろは夏休みで賑 わっていると思います。」

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編集委員評:   「僕が捕ったよ。大漁だよ。自慢そうな少年の声が聞こえてき そうです。木村さんの街中の作品にはいつも暖かさを感じます。これからも街中の風景を見せてください。(ところ で、この少年たちは魚をどうやって持って帰るんでしょうか。重たくて大変ですよ。)」(by スカイウオッチャー)


#283b号から、竹下 陽一 さん(神奈川県)の作品、「横浜港雑景」

作者コメント:   「横浜港雑景5枚を投稿します。かって「太平洋の女王」と 呼ばれ横浜港の顔氷川丸、横浜みなとみらい21、ベイブリッジ等です。」

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編集委員評:   「落ち着きと安定感を感じます。斜張橋の幾何学的な様子と雲 の様子がいいですね。水彩画にしても良いかな。」(by スカイウオッチャー)


#283b号から、原川 正三 さん(八王子市)の作品、「景清洞(カゲキヨドウ)」

作者コメント:   「お世話になります。久しぶりに秋吉台近くの生まれ故郷 の山口県美祢郡美東町に帰り、子供のころによく遊びに行っていた景清洞に久しぶりに行きました。洞内が良く整 備されていて一段ときれいになっていました。フラッシュなしで三脚で撮りました。」

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編集委員評:   「神秘的な洞窟の雰囲気が良く出ています。またそのスケールも 右端に人物が 入っていて良く出ていると思います。三脚を使用されたかどうかは判りませんが、露出もきちんと合っ ていて丁寧な写真を撮られていると思います。今後とも各地のいろいろなところを見せて下さい。期待をしています。 」(by ジェイ)



3 今月のデジカメ関連サイト・ピックアップ

   副題、「ブレッソンは連射 機能を使っただろうか?」

   今月のお薦めウェブサイトは、 アンリ・カルティエ=ブレッソンの「決定的瞬間」(マグナム・フォトズ)です。


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Henri Cartier-Bresson、Magnum Photos

   アンリ・カルティエ=ブレッソンは本年8月3日に亡くなったフランスの写真家 で、「決定的瞬間」という言葉とともに読者の皆様もよくご存知だと思います。
   「決定的瞬間」というものを考える時、よく頭に浮かぶブレッソンの写真を左に載せました。これ は終戦後ドイツのデッサウ(バウハウスで有名ですね)の難民キャンプでの出来事ですが、若いベルギー人のゲシュタ ポ協力者が難民に紛れ込んでいたのを発見され、この女性の密告によって収容所に入れられた人物が証言している場面 だそうです。緊張感のピークという「瞬間」ですね。上記ウェブサイト4/14ページにあります。
   「決定的瞬間」(The dicisive moment) は同名の英語版の著書から由来する言葉ですが、元々の フランス語版では (Images a la sauvette, 日本では「逃げ去るイメージ」)という題がついています。

   この辺のお話は下記を参照して下さい。
    山田祥平、「切り取られた未来をロボットは見つけられるか」
    江草由香、「アンリ・カルティエ=ブレッソン死す」

   筆者は江草由香女史の説に一部の真実があるような気がします。ブレッソ ンの撮影スタイルを伝えるエピソードをご披露しましょう。

   ブレッソンがアイルランドに撮影旅行をした時、ある女流写真家がガイド として同行したそうですが、彼女の話では、

   1.ブレッソンは常に自分と狙った被写体(人物)の間に彼女が位置するようにした。
   2.従ってカメラは隠されている。「この瞬間」と思った時彼はやおらカメラを持ち上げて 彼女の肩越しに撮影した。
   3.時として、彼女が邪魔な場合、彼女を突き飛ばすようにして撮影した。

   どうでしょうか、これはパパラツィの元祖みたいな撮り方ですね。

   こうしたブレッソンの態度は時として撮影協力者、モデルになった人物 との摩擦を引き起こしたということです。更には、ライカのカメラ(大体50mmの標準を使った)の金属が 露出している部分には黒テープを貼って光らないようにしていたそうです。ますますパパラツィです!

   ブレッソンは元々パリでは絵画を勉強し、ケンブリッジで絵画、英語、 哲学を学び、22歳の時にアフリカの象牙海岸に行きました。そこでは猟師となって獣を仕留めその肉を売っ て生計を立てていたそうです。ちょっと考えられない生活ですね。この時代に彼は マーティン・ムンカッチの有名 な写真、「タンガニカ湖の岸辺の3人の黒人少年」を見て写真に興味を持ちました。そしてライカを購 入。こうして画家は写真家になりました。スチルだけでなく映画の技術も学び、スペイン内戦では共和国側に 立って「Victoire de la Vie」(生きることの勝利)という有名な記録映画も製作しています。また戦 時中はドイツ軍の捕虜、収容所からの脱走、レジスタンスへの参加、戦後の帰還兵の映像記録等を行ってま した。こうした仕事のなかで写真家の地位向上を目指し他の3人の報道写真家、ロバート・キャパ(ハンガ リー人)、ジョージ・ロジャー(イギリス人)、デイビッド・ シーモア(ポーランド人)と共に写真家集団 「マグナム」を設立、写真家の社会的、芸術的権利と自由の確立がなされました。

    彼の略歴、写真集はマグナム日本のサイトでご覧になれます。

   彼は晩年はカメラを捨て、絵筆を取り上げました。写真家から画家へ 戻ったわけです。彼にとってはこれは何も不思議なことではないようです。彼にとって写真とは次の言葉 に要約されるでしょう。「実のところ、私は写真そのものには全く興味がありません。唯一私が望むものは 、現実の一秒間の何分の一を捉えることにあるからです。」

    「決定的瞬間」という言葉は一人歩きを始め、後に続く写真家たち に、写真は「待って撮るもの」という誤解を生んだのではないかと思います。
    彼の写真の持つ緊張感は、「待つ」ことでなくその事件に意識的・肉体的に「参加」 することによりその場の「気」を切り取ったことから来るものだと思います。ですから、上記のアイルラ ンドでのエピソードにおけるブレッソンの行動は、単なる隠密行動ではなく、現場に溶け込んで現場の波 長に自らの波長を合わせていた、とも解釈できますね。前掲のデッサウの写真がそのことを如実に示して います。誰もブレッソンのカメラを見ていません!!ブレッソンはこのナチ協力者を憎しみと少しの哀れ みを以って見つめる人々の一人だったからです。

   「気」がピークに達するのは、一回しかありません、大小のピーク は現れるでしょう、しかし最大のピークは一回だけ。だとすれば、本欄の副題、「 ブレッソンは連射 機能を使っただろうか?」の答えは明白ですね。



4 今月のおすすめフリーソフト

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   本欄では、デジカメ関係のフリー・ソフトをご紹介する趣向です。今月号は xxxxですとご紹介したいところですが、夏枯れなのか筆者の情報収集力の不足なのか、お勧めできるフリーソフトが見 つからなかったので、代わりに商業ソフトのベータ版(無料)でお勧めしたいものをご紹介します。

   ご紹介するのはJASCの「ペイントショッププロ9ベータ版」です。これは 残念ながら英語版ですが、トライしてみる価値は大いにあります。

   このベータ版の概略は次の窓の杜のサイト、AllAboutJapanのサイトをご覧くだ さい。

    窓の杜NEWS (04/08/09 10:50)

    AllAboutJapan記事・Paint Shop Pro 9 英語版ベータ

   ダウンロード先のリンク等は ペイントショッププロ9ベータ版 ダウンロードサイトです。

   JASCのペイントショッププロは、プロが使うAdobeのフォトショップ に匹敵する性能を持ちながら価格設定を低くし、アマチュアのデジカメ人やグラフィックデザイナーにターゲットを 絞った製品です。フォトショップ用のプラグイン(多くの有料、無料のものがインターネットで入手可能です)が使 え、筆者もよく使うソフトです。
   Adobeの最新フォトショップCSが出た際、特にデジカメ人に喜ばれたのは新たにRAWフ ァイル現像機能を設け、RAWファイルの取り込みとレタッチがスムーズに繋がっていることでした。但し、お値段 10万円、フォトショップ・エレメントからのグレードアップで8万7千円と、一般のデジカメ人には手が出ない 値段です。
   窓の杜のサイトに書かれていますように、ペイントショッププロ9もRAW現像機能を持ち、フ ォトショップCSと同じように現像・加工がスムーズに繋がるようになりました。単独の現像ソフトでもデジカメ各 社全てのRAWファイル対応では非常に高価になりますので、この点だけでも超お徳ソフトとなるでしょう。

   英語版のペイントショッププロ9は既に限定的に発売となっており、筆者も購 入しました。ペイントショッププロ8を持っていた為に特別価格でしたが、アメリカドルで$45ドル(5千円程度) でした。RAW現像は今まで使用のPhaseOneに比べても文句なし、RAWのまま加工を行えるので大変満足していま す。



5 デジカメ技術のおさらいレッスン

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ヒストグラム

   この欄は、読者の皆さんが身につけたデジカメ技術の基本を、もう一度おさら いすることを目的にしております。

   今月はヒストグラムとトーンカーブについておさらいをしてみましょう。例によっ て例の如し、リンクを多用します。

   デジカメからの画像をコンピューターに取り込み、さてレタッチをしようという段 階でまず行うのが画像の明るさやコントラストの補正でしょう(シャープネスなどは最終段階にします)。大方の画像処 理ソフトでは、単独での明るさ、コントラスト、の補正はそれ用のスライドバー等がありますが、黒つぶれ、白とびの発 生を極力押さえての補正には「レベル補正」というものが便利です。この「レベル補正」は「ヒストグラム」を見ながら 行います。

   「ヒストグラム」は高校の数学で皆さんお馴染みの言葉だと思いますが、度数分布 図の一つです。デジカメでいうヒストグラムは、横軸の左側端は色が一番暗い点、右に行くにつれだんだん明るくなり、 右側端は色が一番明るい点となっています。上に挙げた例では、左が「0」右が「255」となっていますが、少し難し くなりますが、R(赤),B(青)、G(緑)の色成分にそれぞれ8ビットの情報を持たせると(これが一般的です)2の 8乗=255の段階で明るさが表現できるからです。(従って8ビットの3原色=24ビットでは最大、255x255 x255=1670万色が表現されます。色が連続的に変わる(アナログ)のでなく、255の段階で変わるので、デジ タルといいます。)とういことで、横軸は明暗、縦軸は横軸のある場所(ある明るさ)は画像全体でどのくらいあるのか (分布しているのか)を示します。

   上に挙げた例では、左側に寄っているので全体的に暗め、両端には色の分布が無い ので黒つぶれ、白とびはない画像ですね。ただし、明るさの分布が狭くかたまっています。ここで、明るさの分布をなる たけ0から255の間に広がるようにし、左側に寄った分布を中央部に持ってきます。これを「レベル補正」といいます 。

   以上概略です。それでは次のウェブサイトをご覧になって、もう少し深く勉強し ましょう。

    明るさとコントラスト

    ヒストグラムとトーンカーブの説明

    レベル補正で色調整・トーンカーブ

    水中写真・RBG(赤青緑)のレベル補正

   如何ですか?明るさ調整からコントラスト、色の調整までが出来ますね。

   最後に筆者が通常行うヒストグラムとトーンカーブの調整をご覧いただきましょう 。本誌には入りきれないので 別ページを設けました。 s-ButtonHist.jpgをクリックして下さい。

   

   

6 特別記事 「プロ写真家山田彰一のコーナー」       「肖像写真の魅力」

by 山田 彰一氏、東京都在住


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   今月号から不定期ではありますが、「プロ写真家山田彰一のコーナー」を 特別記事の欄に組み込み、プロの写真に対するアプローチの仕方や写真技術の解説等、プロの視点をご披露していた だけることになりました。山田プロにはご快諾を頂きまして深く感謝致します。
   山田プロが本領を発揮する分野は肖像写真で、既に 本誌第9号にて写真集「現代 美術家の肖像写真」をご紹介致し、また本誌編集局との対談 「インターネット・インタビュー、写真家「山田彰一」に迫る」を掲載しました。今回は 「肖像写真の魅力」と題されたエッセーを書いていただきました。別ペ−ジにまとめましたので、
    ButtonSP.jpgをクリックして下さい。


   山田プロの特別記事、お楽しみ頂けたことと思います。山田プロのお話にある ユーザフカーシュ(Yousuf Karsh) はアルメニア系カナダ人で、一昨年2002年7月13日に亡くなっております。 彼が一躍有名になったのはお話にありますオタワの国会の控え室で撮ったチャーチルの肖像写真でした。以降著名人を 多く撮影しておりますが、カーシュ自身は「私が最も喜びとするのは、有名であろうと卑しい身分であろうと、心と理 性と魂が偉大なる人物を撮ることだ。」と述べています。

    どんな著名人を撮ったのかその例を見てみましょう。アインシュタイン、ヘッミングウェイ、フランク・ロイド・ ライト(旧帝国ホテル設計)、ピカソ、ジャコメッティ。錚々たる人物ですね。

   山田さん、ありがとうございました。



7 編集後記


 「月刊デジカメ作品第21号」いかがでしたでしょうか?

   今月号の選考には大阪の和田 義弘さん、岡山の大森 保武さんが参加 されました。和田さん、大森さん、ありがとうございました。

   コンピューターウイルス・スパイウェアーもあの手この手で押し寄せてき ますが、最近のものでは「覗き見ウィルス」などというものが出ました。詳しくは Hot Wired Japan のウェブサイトでご覧ください。ウェブカメラを使っている読者の皆さん ご注意!!

   読者の皆さんの意見交換の場であるヤフーグループ、dgck、で最近ご 紹介のあったウェブページをお知らせします。ひとつは廣井さんからのお勧めサイトで
    日本写真学会、サマーセミナー開催〜デジタル一眼の未来形を探る
もう一つは山田プロからのお勧めサイト、
    キヤノン・フォト・レタッチ・基礎編
とても為になるサイトです。

   新しい編集委員、KASA、が参加しました。来月号から大活躍をいた します。

   暑さはまだまだ続きます。どうか皆様お体を大切に!


   より良いメールマガジンを作り上げようと思っておりますので、皆 様のご質問、ご意見、ご批判、お励まし、お待ちしております。どうぞメール・マガジン「デジカメ作品交歓」 にふるって御投稿下さい。メール・マガジン「デジカメ作品交歓」の最新号は発行責任者、木村元一、 のウェブ・サイト http://www.dgck.net/index.htmlでご覧いただけます。

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 それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!


「月刊デジカメ作品」編集局
発行責任者:木村元一
編集責任者:神原幹郎
編集委員:うぐい、ジェイ、スカイウオッチャー、桃源、風来坊、KASA、B&W (あいうえお順)