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SmallTitle姉妹誌

第15号

平成16年3月1日発行

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)

1 はじめに

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   「弘法筆を選ばず、という諺があります。名人の域に達して初めて云える言 葉ですが、理屈になりますが一定の条件のもとで成り立つ話でもあり、太い字を書くのに細い筆では弘法様とてど うにもならないでしょう。事実弘法大師も数十本の筆を駆使していたということです。私事ですが、いつも使って いたマウスが微妙な動きがうまくいかず作業を中断して、持ち上げたり、ひっぱたいたり、捻子を外して掃除をし たりとイライラさせられて困っていました。そこで今回、光センサーマウスに取り替えた所、ボールの回転が無い ためか滑ったりひっかかったりする事は全くありません。想像以上に調子が良く編集作業も気分よくできるように なりました。値段も安いし今では重宝に使っています。やはり良い仕事をするには良いツールが必要なのです。

   ところで先日の報道によると今年度のデジカメ生産は6000万台とか、国内販売が960万 台で後は輸出のようですが、デジタル一眼レフやカメラつき携帯なども含めてその進歩の早いことに驚かされます 。カメラメーカー側ではコンパクトタイプの普及がすすんで早晩飽和状態になるのを見越し、今後はデジタル一眼 レフに期待を託しているようで、購入をそそられる新製品が目白押しにリリースされています。ユーザーからみれ ば購入するや否やたちまち旧型になってしまうようなことになりそうです。

   あらゆるツールはその使用目的があるわけで、ユーザーは自分の目的を満たしている限り十分なのですが、機能が 進歩すれば自ずと目的も影響を受けて変化、進歩します。より良いツールを持ちたいと思うのは万人共通で、出き れば新しい進歩した機種をもちたいと思いますが、経済など様々な制約のため、どの辺りで妥協すべきかを常に問 われることになってしまいます。自分の能力や用件に見合った適切なツールを持つこと、そして十分使いこなし、 ツールの持っている機能を十分に引き出す事、これがハード、ソフトともに大切という事になります。新しい型は 進歩した分だけスペックも上がっていて手に入ればそれだけの事は出きるでしょう、だからといって慢心すること なく、また型が古いからといって気後れすることなく上手に道具を操って活動していきたいものです。私達のプロ ジェクトも時代に流される事なく、時代の変化を見据えて試行錯誤を恐れずに活動していきたいものです。」

(発行責任者:木村元一)


2 今月の特選デジカメ写真


   本欄のコンセプトは、過去1ヶ月(締切りは毎月19日)に姉妹紙 「デジカメ作品交歓会」に掲載された優秀なデジタル・イメージ(デジカメ・イメージ、スキャンされた 銀塩イメージ)を、編集委員の推薦・投票によって選び、あわせて編集委員の論評をつけて読者の皆様に じっくりと作品鑑賞をしていただくという目的を持ったものです。読者の皆様方からのご推薦も受け付け ますので、是非編集局までお寄せ下さい。

   今月は、「デジカメ作品交歓会」の既刊#248号から#253号までに掲載 された写真のうち、7名の編集委員各々が選んだ「この1点!」計10点と、いつものように編集委員の投票 及び推薦によって選ばれた12点、新人紹介として2点、計24点を掲載します。順不同です。



「B&W」が選んだ「この1点!」

##248a号から、平井寛さん(兵庫県加古川市)の作品、「鳥取砂丘」

作者コメント:   「山陰をまたうろうろして来ましたので、写真送りま す。1月17日、雪を期待して、山陰へ出かけたのですが・・残念ながら、雪は降らず、雪の無い鳥取砂丘に なりました。砂丘からの鳥取港方面は海岸線に、もやが架かり、夕日に照らされオレンジ色に輝いていました 。また、数分間、海岸に寄せる波がピンク色に染まってくれました。」

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編集委員評:   「息を呑むほどのすばらしい写真です。ここまで色を引 き出す事の出来る平井さんは、やはり卓越したカメラマンと申せましょう。月刊第10号にあったフレデリッ ク・ジョーイの写真を連想させます。自然がちらっと(僅か「数分間」に)見せるとっておきの姿を見事にカ メラに収めていますね。脱帽です!!」(by B&W)


「スカイウオッチャー」が選んだ「この1点!」

#253e号から、井上順一さん(茨城県岩井市)の作品、「三渓園」

作者コメント:   「今回も三渓園の一足早い春をデジカメしましたので、 投稿いたします。三渓園は53,000坪(17.5万平方M)もあって一日では一寸大変ですが、それを 半日でほぼ周って来ました。横浜とは言っても少し離れた所にあるので、松風閣の展望台から見る海はコン ビナートで、園内の風景とは逆でそのコントラストも滑稽です。三渓園の梅は白梅も一部咲いており、8日 は丁度観梅会の初日でした。3月7日まで続き、いろいろな催しが行われます。今回の投稿も梅以外に水仙 や古木の苔も接写してきました。また旧家のゆずも実がなっていましたのでデジカメしました。」

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編集委員評:   「横浜の公園ですか。和風庭園だそうですね。和風の建物 と花の咲く植物の組み合わせで楽しめそうですね。白梅の白色と背景の藁葺き屋根の色合いが白梅の白さを引き 立てています。梅を目立たせる構図の撮り方が良いですね。梅は春の先駆けの花といわれています。暖かさが伝 わって来ます。」 (by スカイウオッチャー)


「うぐい」が選んだ「この1点!」

#253d号から、Y.Wadaさん(大阪市)の作品、「見上げて&見下ろして、梅田スカイビルを見上げて」

作者コメント:   「皆さんのこだわりの作品、とても素晴らしいですね。 各地の冬の風情を味わわせて頂いています。今日(16日)は、空中庭園展望台のある梅田スカイビルに行って 来ました。資料によると地上173mのビルで、姿からよい写真が撮れるのではないかと思って行ったのですが 、腕がついてゆきませんでした。展望台からは大阪の東西南北が見事な360゜パノラマで見る事が出来ます。」

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編集委員評:   「建築の写真は私の好みですが、近頃の建物はやたらに大き くて写真を撮るのに苦労します。梅田に新しく出来た360度の展望を楽しめるという梅田スカイビル空中庭園 ですが、このような大きな建造物の場合どこからどこををどのように写真に収めるか迷ってしまってなかなか難 しいものです。青空に流れる雲を背景にして見上げる形のフレームワークは良かったと思います。どうしろこう しろと云ってもどうしようもないので他の4点もあわせて大阪の新名所として素直に鑑賞するのが一番良いでし ょう。梅田周辺は中津に親戚がいたりしたものですから私的にも懐かしい場所ですが、福島へ向かう貨物駅の方 にはあまり行ったことはありませんでした。最近は北側の方も開けてきてるんですね。それともう一つ注意した いのは、写真を評価する場合、当然かもしれませんが写真の出来栄えに比重を置き勝ちになります。ですが写真 の持つ情報のやりとりもデジカメ作品交歓会のような全国的に展開している活動では重要で、楽しいしまた必要 な要素です。そのような意味で今後も大阪の良い所、面白い光景など、どんどん紹介していただきたいもので す。」(by うぐい)



「ジェイ」が選んだ「この1点!」

#253d号から、平井寛さん(兵庫県加古川市)の作品、「雪の鳥取砂丘」

作者コメント:   「2月8日 雪に覆われた鳥取砂丘をデジカメしてきま した。砂山も雪が積もり、非日常の景色を見せていました。」

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編集委員評:   「雪の鳥取砂丘に不思議な光景を見ました。モノトーンの ような空と雪の砂丘は、一羽の鳥がアクセントを付けていると思います。この場合、シャッターをどのタイミン グで押すかがポイントになるかと思いますが、鳥の位置のバランスからするともう少し早い手前の位置も良かっ たのかなとも思います。平井さんのいつもの被写体に対する目の付け所を、今回の雪の砂丘のように学びたいと 思います。」 (by ジェイ)


「無精ひげ」、「桃源」と「風来坊」が選んだ「この1点!」

#251b号から、大森保武さん(岡山県英田郡)の作品、「瀬戸内の日出・日入」

作者コメント:   「撮りたかった風景の1つに瀬戸内の日の出・日の入 りがありました。念願かなって、昨日(8日)04:00起きで南に向かい『備前焼』で有名な備前市の笹尾 山でデジカメしました。海には、あたりまえのことですが海面に浮かぶ色いろなもがあり、海面反射あり、灯 台あり、橋あり・・・・で、山にないものを確り見てきました。『良い天気』の予報で出かけても、自然相手 のことなので雲や霧が視界を遮ることまでは予報はできません(ところどころ・ところにより雨の曖昧な予報 は出来ますが・・・)でも、まずまずの撮れたかなと思い、4枚送ります(色補正などぜんぜんしていませ んが、かなりの赤がとれたのでは・・・)。」

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編集委員評:   「日の出にはドラマがありますね。太陽の恵みに手を合 わせて、生きていることを感謝して、拝みたくなるものです。ピースボートで地球一周航海した時、360度水平 線の1点が明るくなり、太陽が顔を表わすのを何度も見ました。あの現象は太陽が昇るのではなく、地球の自転 で太陽の照らす側に自分たちの船が廻ってくるのだ、との理屈は置いといて「日の出・日の入り」には自然の ドラマ芸術があります。
   カメラを横位置にするか、縦位置にするか、で写真のイメージが変わります。横位置では、 水平線上の島々、橋や船などの構成物が目を引きます。縦位置にすると、高く昇った太陽が棚引く雲に入り込 み、色彩がより複雑に変化して写真ならではの映像になりました。
   デジカメ・ソフトで加工はされていないとのことですが、カメラ任せの撮影仕上がりも宜 しいですが、加工ソフトで、明度や色調を変化させて、自分が撮影時に現場で感じた感性を、加工表現してみ ることも必要かと思います。現地で撮影するときに楽しみ、自宅でパソコンに呼び出して楽しむのは、デジカ メならです。これからも意欲的な素晴らしい写真を、たくさん見せて下さい。」(by 無精ひげ)


編集委員評:   「多島美の瀬戸内、朝早くから朝日を撮りに出かけた苦 労が実った素晴らしい作品ですね。晴れていても朝焼けに巡り合える確率は低いのですが、日頃熱心に撮られ ている想いが通じたのでしょう。デジカメの特性でしょうか?特に、朝夕や、雪景色を撮るとやや眠たい感じ の写真になります。見た目はもっとコントラストや鮮やかさを感じたのではないでしょうか?少しレタッチで 仕上げて、すっきりした画像にすれば更に、見応えが出るように思います。
   参考に私の感性でレタッチしてみました。

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   明るさを少し落とし、コントラストを高め、彩度アップをしています。」 (by 風来坊)



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編集委員評:   「日本画というより南画の世界である。山が重層的に重 なって手前から奥へと連なって霞んでいる。島々を海が繋ぎ、湾には養殖筏が点々とある。島を結ぶ大橋は近 代技術の粋を尽くしたものであろうが、俯瞰すれば昔の木の橋に見えてしまう。この風景を蕪村が見たら如何 描いたか。どんな俳句になったのか。」(by 桃源)


「桃源」、「風来坊」と「ジェイ」が選んだ「この1点!」

#253e号から、神原幹郎(カナダ)の作品、「月、夜景」

作者コメント:   「ほぼ満月。月の表情をしっかり収めるのに失敗。 これより2、30分前に撮影すべきでした。」

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Canon D Rebel, ISO200, F16, 8秒, 30mm, WB昼光, RAW(Tone Curve, USM)

編集委員評:   「これも俳画・俳句の世界である。満月と山と澄んだ空気が 絵になっている。2400mの山がこんなに鮮明に見えるには余程空気が澄んでいなくてはならないだろうし、寒 くなければならないだろう。月の光の光度が十分にカメラに取り込まれている。『月天心』に連動する皓々たる光 がこの写真を通して実感できる。『月天心貧しき町を通りけり』(蕪村)も清夜の月をめでたものである。」 (by 桃源)

編集委員評:   「雲ひとつ無い夜空、月明かりが遠くの雪を頂いた山を照ら し、何処までも透明で、凛とした冷たい空気感が伝わってくる素晴らしい作品です。家々の明かり、手前の葉を落 とした木々のシャープな描写と空の空間の広がりもその効果を高めていると思います。ここまで透明感のある作品 は、低温で湿度が低い地域でしか撮れない作品では無いでしょうか?」(by 風来坊)

編集委員評:   「神原さんはもう少し早い時間に撮って月の表情をと言わ れていますが、雪山をバックに町灯りと月の表情は少し欲張り過ぎのような気がします。私の気に入っていると ころは、ほぼ満月の煌々とした月の位置と町をバックにした雪山のバランスにあると思います。神原さんのセン スに感心をさせられます。」(by ジェイ)


「スカイウオッチャー」が選んだ「この1点!」

#250b号から、mitiさん(神奈川県川崎市)の作品、「京の風景、八坂の塔」

作者コメント:   「表通りをふと曲がると素敵な塔が目に飛び込んで くるというのがいかにも京都らしくて好きです。歳末でちょうど舞妓さんの出勤時間でした。」

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編集委員評:   「今年の大河ドラマ新撰組の中心となる舞台は京都ですね。 モノトーンで表現できる町並みがあるのはさすが歴史を感じますね。渋いです。その中のカラフルな舞妓さんの着 物が印象的です。ナイスショットです。私の好みから言えば縦位置にして左右の町並みを少しカットし五重塔が上 まで入ればすっきりした写真になると思います。実際にはそんなにうまくはいきませんがね。」 (by スカイウオッチャー)


「うぐい」が選んだ「この1点!」

#251b号から、mitiさん(神奈川県川崎市)の作品、「浅草にて、浅草寺」

作者コメント:   「鳩の大群に取り囲まれて子供が驚いていました。」

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編集委員評:   「私もいつも立ち寄るところで、良い写真が撮れそうな感じが して気分のそそられるところです。外人さんが手に鳩を乗せて記念写真を撮ったりしています。そういう点では平 凡な日常的な風景ともいえなくはないんですが、この鳩の大群の中に子供が一人でいることによって平凡な状況を 超えた非日常の作品になっています。子供の表情がもう一つハッキリ見えないのがちよっと残念で、楽しいような 、困ったような、笑いたいような泣き出したいような複雑な表情が想像されますが、そう想像して見るのも楽しい かもしれません。できれば多少ずれた位置からもと思いますし、子供をもつと大きく撮っても面白かったかもしれ ませんね。といっても鳩もすぐ逃げたり動きますので、案外難しいというのは良く分かります。写真上部の人影も 周辺の雑踏ぶりを暗示していて、それなりに情景をあらわしています。とにかく鳩の大群に囲まれた子供の姿は、 強烈な赤い服とともに印象的で絵になっていると思い推薦しました。」(by うぐい)



「B&W」が選んだ「この1点!」

#251a号から、廣井信男さん(東京都)の作品、「Silhouette」

作者コメント:   「冬の低い太陽を背負って聳える巨大なオブジェ。歩 行者が通過した。瞬間にリレーズ。」

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編集委員評:   「廣井さんの写真にはいつも魅せられます。なんというか 自己をグーッと押さえこんで石のように成り切った瞬間にシャッターを切るといったような非常にストイックな ものが感じられ、その切り取られた瞬間は深みのあるイメージとして記録されています。上の写真でも露出を大胆に 絞り、光と影の対比をより奥深いものへと昇華させています。すばらしい作品です。」(by B&W)


「無精ひげ」が選んだ「この1点!」

#250d号から、糠谷健三さん(北海道河西郡)の作品、「雪景色(北海道)」

作者コメント:   「こんにちは、二月ですね、一歩春に前進しました、 でも北海道はまだ雪の中、雪のある風景を撮ってみました。あまり面白くないのですが、北海道のイメージを 連想してください。白い煙の出ているのは日甜(日本甜菜株式会社)の工場で日夜をわかたずに稼動していま す。甜菜とはビートのことです。ビートは中は白いです。店頭で売っている、スズランのマークの入った砂糖 です。グラニュー糖は甜菜から取れます。」

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編集委員評:   「北国の冬といっても、何時も吹雪いているのでは有りま せんね。快晴の青空に白銀の大地が輝き、白と青の風景に、ビート工場の煙突から激しくは吐き出す白い煙は、 生き物のようで、北海道そのものですね。なぜか、映画の「ドクトルジバコ」を連想する、このような写真を 私は大好きです。
   右側の白樺並木の垂直線からの影が、晴天に輝く雪の畑の平面に変化を与え、程よい距離 にあるビート工場の建物装置が人工の構造物を見せており、煙突から激しく吐き出す白い煙が、画面に動性を 強調しています。結果論ですが、カメラをもう少し上に向けて、雪の畑の割合を減らし、煙突から立ち上る白 煙のもっと上までカメラアングルに取り入れて、大気に溶け込む景色も見たいとも、おもいます。」 (by 無精ひげ)


編集委員の投票で選んだ作品(計8点)

#249号から、椿勝彦さん(北海道)の作品、「丹頂づる、三階建て」

作者コメント:   「先週の金曜日(1月23日午前3時)早朝に丹頂を 撮りに出掛けました。狙いは朝霧のなか朝陽を浴びて川中に佇む処を撮りたかったのですが外れましたので 又、リベンジなどを考えたいと思います。」

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シャッター1/640 絞りf9.0露出補正 +1 ISO感度 100 レンズ 28.0 - 135.0 mm WBオート

編集委員評:   「見事なシャッターチャンスを捕らえた作品ですね。確か な撮影技術を感じます。トリミングされた作品だと思うのですが・・。一般に空間の配置は飛んでいる方向を広 く取り、上を広く、下方はもう少し狭くしたほうが動きと安定感のある作品になるように思います。また、画像 縮小の結果でしょうか?シャープさが少し低下しているようですね。
   参考に、私の感性でレタッチしてみました。

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   空の青さを少し高め、シャープ補正を加えてみました。」    (by 風来坊)



#250a号から、百瀬さん(長野県塩尻市)の作品、「諏訪湖の御神渡り」

作者コメント:   「正月が過ぎて急に寒さが戻り、厳寒の諏訪湖に 「御神渡り(オミワタリ)」が出現しました。諏訪湖を南北に縦断する亀裂で、氷の膨張で発生するそうで すが競り上がって蛇行しています。全国的に珍しい現象で、諏訪大社の上社(女神)から下社(男神)へデ ートの道筋だそうで、神事が行われ亀裂の出来方で豊凶を占い、今年は「明るい兆し」だそうです。」

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編集委員評:   「前号で地球温暖化を嘆き、今年の御神渡りを心配した 小生の杞憂に答えを示して戴いた事にまずは感謝申し上げます。写真を見るとそれでも何か迫力に掛けるよう な気がする。もっと高く盛り上がるのが本来のものではないかと想像している。(自分では見たことが無いが 、はるか昔信濃毎日新聞に乗っていた写真が思い出される。)それにしても氷の厚さが分かる写真があるが、 実感が湧く。母親から池の氷の上を渡るときは気を付けなさい、いつ割れるかもしれない。落ちて氷の下に入 ると出てこれないからと何度も注意された。氷の下の紺碧の水の色を美しいと見るよりは、怖いと思うのは母 親の注意がいまだトラウマのごとく身についているせいか。
   ともあれ神のご託宣は『明るい兆し』とは嬉しい限りである。日本の経済も上向きだした し、アジアの景気も中国が牽引して好調である。これに連動して技術研修生の申し込みも増えれば小生の仕事 も捗るのであるが、.................」(by 桃源)


#250a号から、糠谷健三さん(北海道河西郡)の作品、「氷の華」

作者コメント:   「こんにちは、昨日、今日と朝方の気温が下がって昨 日がマイナス20度で今日が同じく−15度、それでも5度の差があると暖かく感じます。昨年のことでした か、氷の結晶を撮ってみたことがありましたが、またまた今年も氷の結晶を撮ってみました、題して氷の華で す。去年との違いは条件が違ったけです。」

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編集委員評:   「氷がものの見事に華を咲かせていますね。目の付け所 がこの1点に向けられ接写しているところが素晴らしいと思います。バランスも丁度良いと思いますが、欲を 言えば左下の白いところが少し目障りかなと思います。もう少し黒いところをカメラを移動させ探せば、あっ たかも判りません。いずれにしても北国ならではの光景をまた見せてください。」(by ジェイ)


#250b号から、代田 泰彦さん(埼玉県所沢市)の作品、「狭山33観音霊場巡りから、瑞岩寺紅梅」

作者コメント:   「狭山33観音霊場巡りを始めています。狭山湖・多 摩湖の巡りを「の」字を描くように観音霊場が点在しています。西武球場の横の金乗院から、33番の妙善院 まで42キロあります。江戸天明期に始まり、江戸市民の霊場巡りが盛んであったようです。しかし現在は無住 の観音堂とか、掘ったて小屋に石仏のみが置かれているようなものもあります。現在16番まで巡りましたが、 もう2−3回かかるでしょう。」

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編集委員評:   「花の写真をとるときは花だけを撮ることが多いものです。 この写真のように背景を利用することによって写真の幅が広がる気がします。観音像とのマッチングが幻想的で すね。観音像によって紅梅(?)が立体的に見えます。」(by スカイウオッチャー)


#250b号から、CAT(馬場)さん(福岡県)の作品、「大宰府天満宮」

作者コメント:   「毎年1月20日に、日本でここだけという幸若舞を デジカメにいきました。多くのカメラマンに圧倒されつつ、コンパクトデジカメで小さくなって写しました。今 年は柳川の盲学校の生徒さんも参加され30分程の舞を点字で覚えられたそうです。昨年大宰府に行った時の写 真です。早朝だったので人がまばらでしたが受験シーズンの為、帰りは人だらけでした。紅白の梅です。」

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編集委員評:   「枝垂れ梅の花、背景の朱色の建物が調和し、美しい作品に 仕上がっていますね。春を感じさせる良い作品です。老木でしょうか・美しい枝ぶりも良く表現されていると思 います。欲を言えば、やや明るさが強く花の表情が背景に溶け込み過ぎているように思います。明るさを少し下 げ、コントラストを少し上げると花がもう少し浮き上がってくると思います。」(by 風来坊)


#250c号から、森仁さん(名古屋市)の作品、「名古屋城パノラマ」

作者コメント:   「寒い日が続いています。名古屋市内を取巻く山々も 、雪景色を見せてくれます。毎日、見てる景色を撮影してみました。数十年後、子孫が山が見えていたことに 驚きを感じるかも・・。」

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編集委員評:   「長距離砲を使った迫力満点の1枚ですね。尾張名古屋は 城で持つと言われた名古屋城と遠景の山は伊吹山ですか。名古屋地区の学校の校歌には伊吹山はよく歌われてい るようです。濃尾平野を代表する名古屋城と伊吹山が良く撮れていますね。撮影場所、撮影方法がわかると面白 いですね。城と山のバランスも良いです。映画の一場面、観光ポスターにもなりそうですね。」(by スカイウオッチャー)


#250c号から、Willさん(山形県米沢市)の作品、「普門寺の火渡り」

作者コメント:   「去年11月の写真ですが、米沢市普門寺というお寺の 火渡りです。写真に写っている老若男女ほとんどが火渡りしました。最後に残ったのはカメラマン数人だけ。自 分がこのお寺の存在を知ったのは夏です。時々通る道のそばにあるのですが、林の中にあるため今まで気が付き ませんでした。「あそこにある」と教えられた後も、道が無くてなかなか発見出来ませんでした。」

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編集委員評:   「山寺の地元に根付いた歴史有る火渡り行事が、組み写真 で良く伝わってきます。バイク旅行のデジカメをホームページに掲載して、映像をドラマ仕立てで見せるテクニ ックは、手馴れたものですね。」(by 無精ひげ)


#250d号から、野澤 正之さん(東京都八王子市)の作品、「富士五湖周辺にて」

作者コメント:   「富士山頂への入日を待つ間、富士五湖を廻ってみ ました。河口湖畔を走っている時、一羽のカイツブリが泳いでいるのを見つけました。急いで例の大砲を三脚 に乗せたのですが、重い上に、二つのネジ穴がうまく入らず、手こずっているうちに見えなくなってしまいま した。両手で抱えて探し廻ったところ、枯れ葦の陰で、たゆたう波に身をゆだねて眠っているのを見つけまし た。もたもたしていたので、あきれてしまったようです。余り見られないアカエリカイツブリでした。くしゃ くしゃのベレー帽のような、林家三平の髪のような冠羽を乗せていました。オオバンは50羽以上が集まって いましたが、1羽だけのを選びました。」

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編集委員評:   「鹿児島、富士山、川本町、地元の八王子と各地の鳥を 中心にいろいろな写真を提供していただいて本当に有難うございます。野沢さんの写真はいつも数点の組写真 になっていますので、前掲の様に纏めて見るのも一興かと思います。富士山はなかなか思うような姿になっ てくれません。富士山頂への入日はどうも雲が邪魔をしたようですね。その代わり光彩が輪郭を作りお陽様が 輝く雲を伴って自ずと額縁に入ったような神秘的な写真となって別な面白さがでました。目で見たものと写真 とでは多少違ったものになったのではないでしょうか?本当に富士山は見る場所、季節、時間、天候などの違 いによって実に様々な態様を見せてくれ興味の尽きることがありません。富士に魅せられて一生掛かりきりになった 人が少なくないのもさもありなんとうなずけます。野沢さんの腕と強力なハードを駆使して今後も色々な富士 を見せていただきたいと思います。本業の?野鳥の写真はいつも素晴らしい写真を見せていただいていますが 、評の方は推薦したものだけに留めておきます。それにしても2点目の真鴨の羽ばたきはそのような野沢さん にサービスしているようにも見えますね。(^○^)」(by うぐい)


#250d号から、TERU(浅野)さん(大阪府富田林市)の作品、「季語に寄せて」

作者コメント:   「俳句をつけた写真を 季節も過ぎますので、季語で並べ てみました。」

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編集委員評:

   「南天の一粒づつに碧き空   稲岡長」

   「冬日差し池の水際を明るうす   ゆう」

   「浅野さんは「俳句に写真をつける」というジャンルを 追求されている方ですが、これは唯単に写真を撮るということ以上に難しい試みです。まず俳句の持つメッセ ージなり雰囲気を十分に咀嚼していなくてはなりません。それをふまえて野外に出て、俳句にふさわしい情景 を探し出し、カメラに収めます。日頃の観察眼が大いに要求される場面です。収めたイメージもそのままでも 十分に鑑賞に耐えるもので無くてはならないことはもちろんです。そして、コンピューターの前に座りイメー ジ上に俳句を置くのですが、俳句にふさわしいフォント、フォントの大きさ、色、画面上での位置、等を考慮 しなければなりません。この2葉の写真は、「俳句をつけた写真」という芸術表現が大いに成功したものです。 「冬日差し」の原画は池の水面をおおきく撮ったものですが、「池の水際を明るうす」を強調するために、一 つの例として、筆者がトリミングしたものを挙げました。」(by B&W)


#251b号から、黒崎亨さん(横浜市)の作品、「北欧旅行から、スウェーデン王宮からの展望 」

作者コメント:   「最新の投稿作品がなく、昨年北欧旅行へ行った時の 写真3点を講評して頂きたく添付いたします。」

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編集委員評:

   1.エルミタージュ美術館憩いの場
   2.スウェーデン王宮からの展望
   3.スウェーデン王宮内よりメーラン湖対岸を臨む
   「デジカメはカメラとメモリーとノートパソコンを購入してしまえば、ランニング・コストは 経費が掛からず経済メリットは大きいです。2度と行くこともない取り直しが出来ない海外旅行でしたら、数多く シャッターを切って映像を沢山収集することです。宗教的に顔写真が撮影できない中近東では人物スナップはタ ブーですが、北欧など教育水準が高い国では、海外旅行の人がカメラを見せて指差しジェスチャーすれば、まず カメラに向ってポーズしてくれるでしょう。
   前置きはこれぐらいにして、3点とも人物が点景として入ってますが、遠慮しているようにお もえます。海外旅行でのスナップ写真は当事者が、旅行後で楽しめればよいのですが、第三者にみせて自慢する には、それなりのテクニック・見せ場が必要になります。観光パンフレットやマスコミ写真で、撮影ポイントを リサーチして、構図を勉強しておくのよいとおもいます。画面の中に何かアクセントをいれると、画面が引き立 ちます。
   1、「美術館憩いの場」は、撮影意欲を引き立てた主題と場所の説明が不足。
   2、「王宮からの展望」は、上部に大きくアーチ構造で黒くつぶして額縁構図がワン・ポイン ト。右端にカメラをかまえている人物をもっと取り入れたら。
   3、「王宮内より対岸を臨む」は、建築の窓枠と対岸の建物が北欧している。若い二人か、シ ニア独りを手摺りに立たせると、ドラマが生まれるでしょう。」(by 無精ひげ)



#252号から、有本勝さん(神戸市)の作品、「追儀式」

作者コメント:   「神戸市の長田神社で行なわれた追儺式の鬼の厄払の 踊りです。」

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編集委員評:   「「ついなしき」と読むようです。長田神社の追儀式は 神戸の歳時記の一つで兵庫県の重要無形民俗文化財となっているようです。鬼の姿に一瞬驚かされました。 節分の豆まきの親方のような行事ですね。東北地方の「なまはげ」などと同じで追儀式の鬼は神様の使いと して現れるので、豆をぶっつけて追い出す鬼とは違うようです。参拝者は、松明の灰をかぶることにより祓 を受けるとか。7種類のオニ面があるそうですが、写真はアカ鬼ですね。他の鬼もつけて組み写真にしてい ただければまた変わった面白さもあったかと思います。オニ面も能面師が丹精して復元したそうですので来 年以降もぜひ他の鬼達の紹介もお願いしたいものです。神戸長田神社といえばあの震災では無事たったので しょうか?神戸七福神の弁財天生田神社の屋根だけになった姿はTVで何度も放送されたので印象的でした が、恵比寿様の長田神社もさぞ大変だっただろうと推察します。10年近く経った現在では、街も復興し、 様々な祭事も元に戻ったようです。復興が進んで祭事も盛んになっていることを示す写真でもありました。」 (by うぐい)


#253e号から、井上順一さん(茨城県岩井市)の作品、「三渓園の大池」

作者コメント:   「三渓園の大池で船が浮かんでいるのですが、そこに 首筋が白い鵜らしき鳥がいました。野澤さんや平井さんであればすぐに判るのでしょうが、川鵜は良く見る ので真っ黒く海に近いので海鵜とも思ったのですが、違うかもしれません。なにしろ羽を広げ危険も無い大 池の船の上で悠然としていました。生憎羽を広げている所は撮り損ないましたが、銀塩の方には撮ってある ので図鑑と首っ引きで調べて見ます。」

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編集委員評:   「淡い墨絵風の写真に仕上がりましたね。モノクロ写真 との中間を行く色調で地味ながら落ち着いた由緒ある庭園の雰囲気が良く出ています。小船に留まっている 鵜はご愛嬌といったところでしょうか。新芸術の育成に力を注ぎ、日本画壇に大きな影響を与えた原三溪に よって京都や鎌倉などから多数の現在は重要文化財に指定されている寺塔、茶室等の古建築の逸品、建物を 集め庭園に配したという由緒ある庭園のようで、横浜のいろいろ名所の中でも特別な趣があるようです。写 真の色調の単調さがかえって山や谷など自然をそのまま活かしたという庭園の雰囲気をよく伝えています。 訪ねてみたくなります。」(by うぐい)


今月の新人さんご紹介



#250a号から、Yoshimitsu Era さん(青森県)の作品、「青森から、静寂」

作者コメント:   「青森市郊外の林です。木々がよりそって、迫り来 る冬の寒さにじっと耐えているような気がしました。」

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Canon EOS 10D 絞り優先AE 1/100秒 F6.3 EV0.0 W/B:オート EF28-135IS 135.00(mm) ISO400 RAW PhotoshopCSにて現像

編集委員評:   「真冬のしんしんとした森に静かなときが動いている。 と言うような感じを受けました。息を潜め、シャッターを押したEraさんの感性が感じ取れます。森は季 節によっていろいろな表情を見せてくれますが、定点観測的に季節の移り変わりを、出来れば今後も見せて ください。そこにはまた新しいEraさんがいることでしょう。」(by ジェイ)

#253a号から、裏道遍路人(川里)さん( 東京都)の作品、「裏道リ迷撮(裏原宿)」

作者コメント:   「ホームページ立ち上げ中です、しばらくお待ち 下さい。」

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編集委員評:   「被写体も良いですが、上手く切り撮った素晴らしい作 品ですね。無造作に置かれた自転車、椅子とテーブルも背景のペインと上手く調和すると共に、地面を少し傾 けることで立体的空間を感じさせてくれています。鮮やかな色再現も素晴らしいですね。」(by 風来坊)



3 今月のデジカメ関連サイト・ピックアップ


   今月のお薦めウェブサイトは WORLD PRESS PHOTO -世界報道写真コンテスト2004です。

   

A.ワールドプレスフォトとは?

   World Press Photo のウェブサイトは ここから。

   ワールドプレスフォトは、1956年より報道写真家の作品発表の場としての世界 最高の権威を誇るコンテストの開催、世界各国での受賞作品巡回展、セミナー、写真家育成プログラムなどを行う財 団です。主催のオランダにあるWorld Press Photo財団は、政治組織や特定の利益グループから全く独立した非営利 組織の立場から、報道写真のための国際的支援を続けています。(キヤノンのウェブサイトから引用)

   

B.今年の入賞者と作品

   第47回目にあたる本年度の最優秀作品は共同通信社のフランス人写真家、ジャ ンマルク・ブージュ、による 「戦争捕虜区分けセンターで息子を慰めるイラクの男、イラク、ナジャフにて3月31日」です。

   受賞者の中で日本人に馴染みのあるカメラマンは「ぼくの見た戦争 2003年 イラク」(ポプラ社)の著者で、「沢田教一賞」も受賞した高橋邦典氏ですね。氏のウェブサイトは ここです。日本語の記事もあります。

   これらの作品の多くは、「人間」であることで味わう極限の感情を伝えるも のですが、それらを命を張って撮影する者を支える情熱はやはり「人間」に対する愛と信頼だと思います。報道カ メラマンは読者を常に意識しているはずです。写真をとおして伝えるメッセージ、写真を見て読者の心に湧き上がる 思い、これらは伝える内容が恐ろしく悲惨であればあるほど、その恐ろしさ悲惨さに対する明確な「No!」という ものでしょう。そして「No!」という意識は「No!」という行動へ繋がってゆくものです。どうか一枚一枚 じっくりとご鑑賞下さい。

   カテゴリー別ウェブページのサムネイルから拡大写真のページに行くのは煩雑 なので、直接拡大写真ページに行けるようにリンクをとり、併せてカテゴリー、順位、撮影者名、所属団体 (掲載先)、写真のタイトル、の邦訳を付記しました。撮影者名、団体名の発音は原則としてそれぞれの国語 の発音に従いました。 別ページをご覧下さい。



4 今月のおすすめフリーソフト

   本欄では、デジカメ関係のフリー・ソフトをご紹介する趣向です。

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今月号ではイメージファイルを縮小するフリーソフト「縮専」を取り上げました。

   「縮専」はソフト作者の言葉を借りると、
   1.たくさんの画像ファイルを簡単に縮小させたい!
   2.デジカメ画像を綺麗にしながら一定の大きさにしたい。
   3.保存はJpegの圧縮率はもちろん、ファイルサイズで指定できたらいいのに。
という目的を持ったソフトです。

   「デジカメ作品交歓会」の投稿の為、編集・発行人の木村元一氏に画像を 送付する際、一般的なガイドラインとして、画像サイズは640ピクセル、重さは50KB(キロバイト)以下とされています。これは「デジカメ作品交歓会」の 発行に関して全体の重さを1MB(メガバイト)に収めるという制限があるそうで、木村氏はこの点かなり苦労を されており、送付された画像の重さを軽くするためJPGの再変換をされる場合も多々あるようです。JPGは 変換をする度にその画質が劣化しますので、できるだけ避けたいことですね。今月号でご紹介する「縮専」 はファイルサイズと重さを指定して、画像の質を出来るだけ保持しながら画像の縮小ができるので、投稿者の 皆さん全てにお薦めできるソフトです。筆者もこのソフトを使いはじめてから画像縮小に関しては他のソフトを 使うことはなくなりました。本当に重宝しています。

   ソフト作者のホーム・ページは ここです。「縮専」のダウンロード、使用法等は ここです。

   例として筆者の設定のスクリーン・ショットを示します。画像サイズは 640、鮮鋭化、重さは40KB、保存先「Resized」としました。

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   筆者は本誌第5号でご紹介した画像サムネイルソフトVixから、 ドラッグ・アンド・ドロップで画像を「縮専」にインプットします。縮小画像はVixに 表れているディレクトリーの下位に「Resized」というサブディレクトリーが自動的に作られ、そこに 保存されるようにしています。

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   「縮専」のダウンロード、インストール、使用法に関しまして不 明な点がありましたら、ご遠慮なく編集局までお尋ね下さい。



5 デジカメ技術のおさらいレッスン

   この欄は、読者の皆さんが身につけたデジカメ技術の基本を、もう一度おさら いすることを目的にしております。

   今月はレンズの「収差」についておさらいをしてみましょう。
   本誌が過去に「収差」について間接的にふれたのは、 月刊第9号で 「樽型歪曲」「糸巻き型歪曲」の補正の仕方を学びましたが、この「樽型歪曲」「糸巻き型歪曲」は「収差」 のなかでも「ディストーション(歪曲収差)」と呼ばれるものです。

   実は「収差」にはこの「ディストーション(歪曲収差)」をはじめ、「球面収差」、 「コマ収差」、「非点収差」、「像面湾曲」とあり、これらを「ザイデルの5収差」と呼んでいます。また、 単色光(単波長)で生じる「ザイデルの5収差」とは別に、「色収差」というものがあり、これは更に「軸上色収差」 と「倍率色収差」に分類されています。

      A.ザイデルの5収差      1.球面収差
      2.コマ収差
      3.非点収差
      4.像面湾曲
      5.ディストーション(歪曲収差)      「樽型歪曲」「糸巻き型歪曲」「陣笠型」
      
      B.色収差      1.軸上色収差
      2.倍率色収差

   それでは次に各の「収差」はどんなものなのか見てみましょう。ウェブ上でいろいろな説明 がなされておりますので、リンクを多用します。

   1.「球面収差」

   「球面収差」は一般のレンズは「球面(spherical〜スフェリカル)」になっ ていることによるもので、光軸上に入射する光がフィルム・CCD面上の1点のみには集まらず、ボケとなる現象 です。つまりレンズ面の各点に入射した光の屈折の度合いが球面である故に都合が悪いということです。

   球面収差の説明図をご 覧下さい。また、このページの下のタブ、「収差と 球面収差」をクリックしてください。ここに書かれているように、「球面収差」を減らすには、凸凹レンズの 組み合わせや、「非球面(aspherical〜アスフェリカル)レンズ」の使用が有効です。「非球面(aspherical〜アス フェリカル)レンズ」は眼鏡にも使われていますね。

   2.「コマ収差」

   「コマ収差」は光軸に対して斜めに入射する光の結像がボケになる現象です。 ボケが彗星(コメット)のように尾を引く形から訛って「コマ」とよばれているそうです。

    コマ収差の説明図このページの下 のタブ、「コマ収差」をクリックしてください。

   「コマ収差」の補正には、凸凹レンズの組み合わせや、凸単レンズの両面を非 球面にする方法があり、これらは「アプラナート(aplanat)レンズ」と呼ばれています。顕微鏡用レンズは大概この タイプだそうです。

   3.「非点収差」

   「非点収差」は光軸に対して放射線方向と同心円方向との焦点が一致しないで ボケる現象です。

    非点収差の説明図 このページの下のタブ、「非点収差&像面湾曲」をクリックしてください。「非点収差」は絞り込むこと、また レンズ表裏の曲率の適切な選択で軽減出来ます。

   4.「像面湾曲」

   画面中心のピントは合っているのに周辺部はピントが外れているという現象 です。これはピントの結ぶ位置が画角によって徐々にずれて湾曲していくことによります。

   像面湾曲の説明図 このページの下のタブ、「非点収差&像面湾曲」をクリックしてください。

   5.ディストーション(歪曲収差)

   「ディストーション(歪曲収差)」は前述の「タル型」、「糸巻き型」と、 「タル型」と「糸巻き型」が合わさった「陣笠型」があります。凸レンズと凹レンズを適切に組み合わせること で改善できます。

    ディストーション(歪曲収差)の説明図 このページの下のタブ、「歪曲収差」をクリックしてください。

   6.「色収差」

   白色光をプリズムに通すと色のスペクトルが観察されますが、これは各色に よって屈折率が違うことによって起きます。これと同様にレンズを通した光によって起こされた現象が「色収差」 です。具体的には、波長によって(つまり色の違いによって)光軸上の焦点位置が異なる「軸上色収差」(axial chromatic aberration)と特に画面周辺部で波長の差が像倍率の違いとなって現れる「倍率色収差」(chromatic difference of magnification)の2つがあります。

    色収差の説明図「お眼鏡」 日経「WPC ARENA」の記事、「 カメラが不良品? いいえ色収差です」をご覧下さい。

   「色収差」は白黒写真でも起こります。改善方法は凸(低分散)レンズと凹 (高分散)レンズの適切な組み合わせ(2色まで)と、異常分散(Extraordinaly Dispersion)レンズの使用があ ります。APOレンズ(apochromatic lens, apochromat, アポクロマチック レンズ、アポクロマート)と呼 ばれているものはこの2つの対処法が組み込まれています。

   以上「収差」についておさらいをしましたが、読者の皆さんもデジカメや レンズを購入するにあたってそれぞれの仕様(スペック)を比較検討しながら購入計画をたてることと思います。 「カメラ(の性能)はレンズにあり」とよく言われていますが、スペック検討や使用報告、製品テスト報告を読む にあたってこの「収差」についての考慮を是非なさいます様に。勘所は、例えば、アスフェリカルレンズ・非球面 レンズがあるか(大体使われています)、少し高級になってEDレンズ・異常分散レンズが使われているか、所謂 周辺ボケ・像面湾曲があるか、色収差がきついかどうか、歪曲収差の程度はどうか、というところでしょうか。製 品テスト報告の例としてソニーの一眼レフタイプデジカメ(800万画素)Sony DSC-F828の「ディストーション( 歪曲収差)」と「色収差」の試験結果のウェブページをリンクします。 Barrel and Pincushion Distortion樽型歪曲と糸巻き型歪曲(ページの下の方) Purple Fringing (Chromatic Aberrations)倍率色収差



   

6 特別記事       「JPEG画像レタッチ作業(暗室作業)の事例紹介」

by 平井 寛 氏

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   今月号は本誌ではお馴染みの兵庫県加古川市在住のベテラン平井寛氏の 特別記事、「JPEG画像レタッチ作業(暗室作業)の事例紹介」、を掲載いたします。

   氏の銀塩時代の苦労話、デジタル加工についての基本的な態度、ワーク フロー、加工事例、我々デジカメ人には大いに参考になるお話です。
   一般のデジカメ撮影では、従来のCCDの一つの短所であるダイナミックレンジの不足から、 白とび・黒つぶれの問題があります。白とびは一旦記録されたら白とびのままですが、黒つぶれに関してはガン マ・トーンカーブを上げることで対処できます。従ってこれを克服する手法として、撮影時には露出アンダーに し白とびを防ぎ、イメージ加工でガンマ・トーンカーブを上げるというのが定石となっています。平井さんの事 例でもその事が述べられていますが、さすがベテランだと思ったのはその露出アンダーの設定の大胆さです。筆 者もアンダーにしてトーンカーブを上げていますが、碌にテストもしないでこんな「ところでいいや」という風 に設定しておりました。平井さんがアンダーの設定はここまで行けるというのを自信をもってやっておられるの は、やはり入念にテストをし、場数を踏んでいるからだと思います。

   HTML形式に纏めて下さったので、 「JPEG画像レタッチ作業(暗室作業)の事例紹介」をクリックして下さい。

   平井さん、どうもありがとうございました。



7 編集後記


 「月刊デジカメ作品第15号」いかがでしたでしょうか?

   今月号から編集委員「ジェイ」が新たに参加し、編集局も7人の大所帯(?) となりました。新しい企画もこれから次々に登場ということで、まづ一番手として今まで不定期だった「特集・特別 記事」がレギュラーとして定着しました。今月は平井寛氏の記事を掲載しましたが、皆さん如何でしたでしょうか。こ れからも面白く為になる話題を提供して下さる方の手を大いに煩わせようと思っております。(^_^)(^_^)(^_^)

   2月中旬に行われたPMAのトレードショーでは多くの新型デジカメが各社 から発表されましたが、とりわけ注目を浴びた話題は大手各社とり揃って800万画素機を発表したことです。これ は過去半年余りデジカメの時代は一眼レフ機に移行しつつあるというある種のコンセンサスが消費者の間であったわ けですが、実はコンパクト、一眼レフタイプ(レンズ一体型)、一眼レフとそれぞれのデジカメタイプはその特徴 に合った市場でのしっかりとしたニーズがあるんだということをメーカーが把握していることを示しています。 IT MediaPCUpdateの記事をご覧下さい。

   PMAに関して個人的に興味をそそられた話題では、 ポラロイドがフォビオンのCMOSセンサー を搭載したコンパクトデジカメを発表したことです。フォビオンセンサーはシグマのSD9,SD10という一 眼レフデジカメに使用されていますが、それがいよいよコンパクトデジカメに搭載されることになり、より消費者の 目に触れる機会が増えることになるわけです。筆者はフォビオンの技術を高く評価しております。

   春の便りも聞かれるようになりましたね。来月号では花の写真が紙面を飾る ことでしょう。野山に出て思う存分シャッターを押してください!!皆様の傑作をお待ちしています。


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 それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!


「月刊デジカメ作品」編集局
発行責任者:木村元一
編集責任者:神原幹郎
編集委員:うぐい、ジェイ、スカイウオッチャー、桃源、風来坊、無精ひげ、B&W (あいうえお順)