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SmallTitle.jpg姉妹誌

第3号

平成15年3月1日発行

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)

1 はじめに

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   子供たちの間では囲碁ブームが起こっているとか。なんでも漫画の影響らしいの ですが、昔から囲碁を小学校の正課にしろという説もあるくらいですから結構な事です。
 ところで碁では「最も効率よく働かせた着手」を手筋(本筋とも言う)といい、 その反対は俗筋といいます。詰碁などだと直接生き死に関係します。広い所だと先々の優劣に関係 します。
   ところが、どういう訳か、未熟の間は良く見えて打ちたくなる手は殆どが俗筋 となります。本当に不思議なくらいです。
   これは碁に限らず色々な世界にもある事で、十分に研究をしないで思い着くもの はやはり間違いが多いわけで何事もよく研究しなければ俗筋を踏んで間違った方向へ進んでしまい ます。
   デジカメ写真の場合でも同じです。アマチュアの目には良く見えても、別の視点 からは十分ではないという事も多いと思います。
   今年のデジカメの生産計画は4000万台とかでデジカメの初心者も増えていま す。「月刊デジカメ作品」は始めての人には初心のレベルからの脱却を、一歩先に進んだ読者の皆さん には目を肥やしたり技術の研鑚の役にたつメルマガを目指していきたいものです。

(発行責任者:木村元一)


2 今月の特選デジカメ写真


 今月は、「デジカメ作品交歓会」の既刊#185号から#194号までに掲載 された写真のうちから7点を選びました。順不同です。

#194a号から、Willさんの作品、「雪明かり(Snow-lantern)」
作者コメント: 「 Nikon Coolpix5700, 1/17sec f3.6 デジカメde同時プリント6 自動補正+手動補正 Fireworks4, ぼかし, 80% in Jpeg。」
「 久しぶりの写真追加。会社の窓から見た庭の照明がいい感じだったので三脚 抱えて外に飛び出しました。ここ数日の陽気で雪の下に埋もれていた外灯が顔を出しました。 カメラが色温度を吸収してしまったので、事後に赤みをかけて元のイメージを再現しています。」
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編集委員評:「 幻想的で、すっきりとした作品に仕上げられ、 Willさんの技術の確かさを感じます。雪国でしか撮れない作品ですが、ふと見た庭の照明の面白さに 惹かれ、すぐ行動を起こした作者の感性と行動力は見習うものが有ります。私もあの時撮っておれば ・・・と反省することが多々ありますが、普段、傍を通っても見逃してしまいがちな照明灯も雪という 媒体を得て絶好の被写体になるという良い事例ではないでしょうか?
   また、レタッチソフトを使って、周辺ぼかしを付与されたのでしょうか? 作品をより幻想的に纏められた作者の意図も伺えます。必要以上に加工するのは私も好きでは ありませんが、フィルム写真でも通常行われる、覆い焼きや焼き込み、部分ぼかし等で作品を より効果的に仕上げるのはデジカメ作品でも必要でしょう。 丁寧に作品を仕上げられた良い作品だと思います。」(by 風来坊)


#189号から、野澤正之さんの作品、「ジョウビタキ、雌」
作者コメント: 「 カワセミは、オスを威嚇しているところです。 1カ月もすれば、幼鳥のようにオスに餌ねだりをすることになるのですが、愛の季節までは 猛々しくオスを追い払うようです。シジュウカラは、自宅て撮りました。ジョウビタキは、 メスとオス別々に撮ったものです。目白押しのほほ笑ましさに反して、メジロは今の時期は ツガイ形成期だからでしょうか、いじめや追い払いが見られます。いじめられている側の いたみの表情は目で見ていてもわかりませんでした。」
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編集委員評:  「 写真はメスのようですが、雄とは色が随分ちがうようですね。 この14,5センチの体でシベリアから渡ってくるんですから、驚きます。割合人家に近かずく鳥 のようですが、野鳥ですから、なかなか言うことは聞いてくれませんよね。
  野澤さんにはカワセミ、シジュウカラ、ジョウビタキ、メジロ、キジバトと小鳥 の生態を綺麗に撮影して楽しませていただいてます。野澤さんの撮影技術もなかなかのものですね。 (^_^)
  このジョウビタキの、南天でしょうか実を咥えた姿は何とも微笑ましいです。
  これからどうするんでしょうか、呑み込んでしまうのか、巣へ持って帰るのか、 大きな実にどまどいながら思案をしているようですが、こんなのを撮るには全くの偶然か、 構えてチャンスを待たなければなりませんが、一枚ならともかく、これだけ色々な小鳥を撮るには 十分な準備と、努力が必要でしょう。努力されたのだと思います。
 小鳥の写真は本当に楽しいですね。また色々見せてください。」(by うぐいす)


#190号から、Kemariさんの作品、「寒風に耐えて, 木の絮毛」
作者コメント: 「 皆様、大阪は流感の猛威で大変です。お風邪には気を つけてくださいませ。交歓会では立派な作品を見せていただきましてありがとうございます。」
「 いつもながら 身辺の写真ですが、適当にしていただくと幸いです。」
「 (1)蒲の穂絮  (2)まゆみの実柄 (3)木の絮毛 (4)冬の池 (5)すいば  (6)あじさいの芽 」
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編集委員評: 「 一番気に入っているのは、当然のことですが、接写のお手本の ような写真であることです。絮毛の繊細さが暗い背景で浮き上がって見えます。種も見えますが、 圧倒的に絮毛の柔らかさに引き付けられます。輪廻の輪のように見えながらちょっとの力、推進力、 風の気ままで、輪が分解する危うさが伝わってくる。皆そうなのだ、危うさを気にしながら、 必死に耐え、暴力的な圧力に弱々しく抵抗しているのだ。しかし、逆らえない強さで吹き飛ばさ れると、一杯に羽を広げ飛翔して新しい世界に飛んでゆく。その前の緊張の中にじっとしている 絮毛のいじらしさが人をひきつけるのだと思う。」(by 桃源)


#194b号から、平井寛さんの作品、「飛翔」
作者コメント: 「 新潟に出かけた合間に瓢湖に立ち寄ってきました。白鳥と鴨の数には圧倒  されました。一見の価値は有りますね。1.5倍のテレコンレンズを付け、  420mmの望遠で、1/2000秒で飛翔を中心に撮ってきました。」
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編集委員評: 「   平井さんは国内各地の名所めぐりをされて、 「デジカメ作品交歓会」毎号に素晴らしい作品を投稿されており、それらの写真は、 カメラの機能・性能を使いこなした、シャープですっきりした仕上がりの作品です。
   写真映像は、カメラをその日時・場所に持参して、その瞬間・時間に シャッターを切った上、映像を理化学的に固定せねば写真作品にならない、偶然性の高いものです。
   この『飛翔』は新潟県の白鳥飛来地「瓢湖」に出かけ、撮影された映像です。 太陽光線の条件もよい青空に、大きく羽根を広げた白鳥の、ゆったりと空に舞う映像は、 どれもが素晴らしく写真で、おそらく沢山シャッター切られた中から、選択された選りすぐりの 写真を投稿されたことでしょう。
   これら掲載された写真は、一点に限定できない善いものばかりです。偶然性の 確率はごく僅かでも、経験と予測によって、シャッターチャンスをゲットされている、 平井さんの写真をこれからも期待しています。」(by 無精ひげ)


#194a号から、藤田正俊さんの作品,「新宿界隈見て歩き」
作者コメント: 「 天候不順でもあり、冬で花の端境期でもあって、 近在のデジカメ散策は不調ですので、1月に新宿界隈を買い物で歩いた時の、落穂拾いをします。」
「 (2)新宿アイランドタワービル中庭に鳩が一羽餌を探していた。」
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編集委員評: 「 光の具合がいいですね。帯になった光が椅子やテーブルや鳩の 陰を残して左上から右下へ流れています。右上は対照的にかなり濃いシェイド。路面は放射状の明暗の 帯。テーブルまでが丸と四角のコントラストを見せています。うっすらと色の付いた白黒写真です。 筆者はこういう写真が大好きなのです。
   作者の藤田さんは、読者の皆さんはご存知のように切絵作家として活躍されて いる方です。その作風はどこまでも丸〜く円〜く、全てを呑み込んで、人間の真・心・芯の表現を追及 されておられます。投稿されているデジカメ写真も、其れ故に、曼荼羅的写真だと常日頃思っていまし たが。。。。。。この一枚でまた印象が変化しました。対照的な対象を、時間と場所をつべこべ言わずこういう風に あっさりと切り取ることもされるのだ。切絵じゃなくてデジカメを手にした藤田さんが時として 見せる技とも言えましょうか。」 (by B&W)


#188号から、大森保武さんの作品、「松竹梅の樹氷」
作者コメント: 「 今年も、はや20日が経ちました 今日は『大寒』 去年より寒いようです。目出度いところで、かわり松竹梅を撮りましたので送ります。」
「 凄い冷え込みの朝、笹の葉に樹氷が出来ました。勿論梅ノ木にも。 松は上手く撮れませんでした。サンピラーらしきものも撮ったのですがいまいちだったので、 マイナス10度ぐらいの日を待ち、もう一度挑戦です。」
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編集委員評: 「 俳句の世界では、笹とくれば「鳴く」というのが好まれる ようで、青々と茂った笹の葉がいささか強い風に音を出している、といのがイメージでしょうか。
   されど大森さんの笹は、風無し、音無し、色あせ、霜に縁取られてじっと 寒さに耐えているようです。笹の葉がかもし出すリズムが、笹の縁から直角に成長した霜のくっきり とした小さなリズムと掛け合って、面白い音楽を奏でているようにも思えます。 しかしその音楽には音はありません。凛にして曇なる寒さがじわじわ伝わってくるような写真です。」 (by B&W)


#190号から、むつみさんの作品、「招き猫の店」
作者コメント: 「 清水、二年坂のある店先にて・・・招き猫ばかりが売ってる京都らしいお店です。」
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編集委員評: 「 ネーネー見てごらんよ。小さいのがいっぱいいるよ。どれどれ、 わーかわいいねー。(見ているほうも猫なんですが)そんな会話が聞こえてきそうです。なんとも メルヘンチックな温かみがある写真ですね。お店の方と撮影者のアイデア勝ち1本と言ったところ ですかね。」(by スカイウオッチャー)


3 今月のデジカメ関連サイト・ピックアップ


  写真関連サイトとして今月ご紹介するのは、イギリスのセミプロ野鳥写真家の ナイジェル・ブレイクのウェブサイトです。
 「デジカメ風景交歓」そして本月号の「月刊デジカメ作品」においても、八王子の野澤正之さん や、加古川の平井寛さんがすばらしい日本の野鳥写真を提供されておられますが、紹介するサイトで見られるのは主に英国のものです。

http://members.lycos.co.uk/nigelblake/

  デジタルカメラに高精度のフィールドスコープ等をつけて、主に野鳥を 撮影することを、英語ではデジ・スコープ(digiscope)するといいいますが、ナイジェルは 世界中のデジ・スコーピングの愛好者が集うヤフー・グループ、 birds-pixでは最高の写真技術を身につけた存在として一目置かれており、 その優しい人柄故にメンバー皆から愛されている存在です。
  彼は本業は映画の特殊撮影の技師で、有名なものでは「エイリアン」、「007」、 「バットマン」、「ハリーポッター」等の特撮で働いたそうです。映画産業もデジタル化が進み、 昔風の所謂特撮もだんだん少なくなってきているので、写真を本業にする予定だとか。
  簡単ですが、野鳥撮影のコツ(主に構図について)の欄もあります。
Composing your pictures
  作風は、可能な限り「引き算」をして、対象に迫るようにも見受けますが、
Barn Owl at Welney
の「月とフクロウ」に見られるように「遊びの心」があることもお忘れなく!
  どの写真も克明・鮮明で、溜息がでそうです。いいカメラ、レンズの性能を 200%出さしめているのが、しっかりした写真技術だと納得できます。


4 今月のおすすめフリーソフト


 本欄では、直接にデジカメ・イメージに関わるフリー・ソフトをご紹介する 趣向です。今月は、フリーの総合画像処理ソフト、イメージ・フィルターです。
 使用方法はここから イメージフィルターを使おう

 デジカメ人にはお馴染みののらねこ洞にも使用レポートがあります。

 日本語フリーソフトのなかでここまでの機能を持ったソフトは、 なかなか無いと思います。特徴として挙げられるのは、マスク機能、外部ツール登録、歪曲補正 (これは大方の比較的安価なデジカメー>>つまりレンズが拙くてイメージが樽型、糸巻き型になるもの にはもってこいの機能です)、フィルター群・イメージ群一括処理等があります。一度お験しあれ!


5 編集後記


 「月刊デジカメ作品第3号」いかがでしたでしょうか?
 冬の題材が続きますので、このHTMLページのバックグラウンドは 赤みがかったものにして、温かみを出しているつもりです。
 筆者も時折野鳥の撮影をしますが、早く(シャッター起動)、遠く(望遠レンズ) 、じっくり(忍耐不足)の問題をいつも感じます。特に一般のデジカメはシャッターボタンを押してから 実際にシャッターが下りるまでのタイムラグが大きく、合焦にも時間がかかるので、素早い小鳥や、 いきなり飛んでくる鳥を撮るのには限界があります。しかしあと数年もしたら、デジカメも もっと改良されて、忍耐不足を除いて問題は解決されることでしょう。デジカメを始めて5年目に なろうとしています。買ったデジカメも4台になりました。毎年毎年、確実に技術は進歩しています。」

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 それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!


「月刊デジカメ作品」編集局
発行責任者:木村元一
編集責任者:神原幹郎
編集委員:うぐいす、無精ひげ、桃源、風来坊、スカイウオッチャー、B&W