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SmallTitle姉妹誌

第13号

平成16年1月1日発行

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)

1 はじめに

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   「地上デジタル放送が話題をにぎわせています。マスメディアの数々の新し い機能の基礎になる技術の一つは「高度の画像圧縮技術」です。これは元の画像なとの複雑な情報が「0・1」と いう単純な組み合わせに出来るデジタル技術があるからこそでハードの進歩と共に、圧縮・復元というツフト技術 可能になったものです。この技術こそがインターネットを生み、日本では現在はユザー1000万人、今年は20 00万人になるといわれるブロードバンド時代という高速通信時代が出現したのです。
    写真の世界にも影響を受けないわけはありません。RAWというビットマップの親方のよう な、元のデータを圧縮なしでユーザーに提供しユーザーの側で必要な加工を行うという方式などもかなり普及して きました。一般的になったJPEG圧縮の制約を超えようとする努力の一つで、様々な加工方式をユーザーに委ねよう するものです。当然ユーザー側は加工技術を要求されます。データを格納するメティアもギガ単位の大きなものが 使われますが、この自由度をどう活かすかはユーザーの腕次第、感覚次第という事になります。
    現在の一般ユーザーの持つ中級機にはそれだけの機能をもたせるのは無理ですが、画像の加 工という点では原理は同じですから、色々工夫をして、作品を生み出す事も可能になっています。デジカメ作品交 歓会でもフリーソフトを使っていくつかの試みがおこなわれています。有名な商用ソフト以外にも色々なソフトが 作られています。新しいものはとかく煩わしい一面もありますがここに集う時代の先駆者としてレタツチ技術など ぜひ活用していきたいものです。
    2003年は携帯カメラも含めてデジカメが普及しました。新しい年は更に進歩する環境を 背景にして皆さんと共に更に一歩、歩を進めたいものです。」

(発行責任者:木村元一)


2 今月の特選デジカメ写真


 今月は、「デジカメ作品交歓会」の既刊#241号から#244号までに掲載 された写真のうち、6名の編集委員各々が選んだ「この1点!」計10点と、いつものように編集委員の投票に よって選ばれた4点、及び今月から新趣向として新人投稿者の作品から1点を掲載します。順不同です。


「うぐい」が選んだ「この1点!」

#241a号から、James 降矢さんの作品、「アラスカの空から」

作者コメント:   「何時もデジカメ作品交歓会を見まして楽しんでいます .10月21日 日本訪問の為の飛行中見ましたアラスカの風景とても印象的でしたので すぐデジカメで撮り ました 非常に良く撮れていると思いまして投稿してみました.3点目はアメリカでのハローウインの様子です。 10月の末 Halloweenの薄暗い夕方になりますとそれぞれ扮装しまして近所の家にTreck or  treatに回ってきます。今年はじめての孫は吃驚してみていますこれもアメリカの秋の1風景です。」

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編集委員評:   「雲海と見まがうアラスカの山並み、空からでなければ見る ことの出来ない風景です。街中にいてみせていただけるのは幸せです。以前にあった平井さんのシベリアの写真 もそうですが、写真の腕の確かさがあってはじめて撮る事ができたのだと思いますし、好条件にであうのもなか なか難しいのではと思ったりもします。降矢さんも長年の写真の経験をお持ちのようですね。戦争のせいでしょ うか、なぜかアメリカの風景はあまり届きません。今後も降矢さんの近隣の風景などぜひ紹介していただきたい と思っています。」 (by うぐい)


「桃源」が選んだ「この1点!」

#242b号から、平井寛さんの作品、「雨の有馬紅葉散策」

作者コメント:   「11月29日、朝から雨が降り続いています。有馬 温泉を紅葉を探して歩いてきました。」

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編集委員評:   「水底の紅葉は良く見る写真である。水面に水輪があり、しかも紅葉 が沈んでいる写真は始めての気がする。雨の粒の大きさにより水輪の大きさが決まるのか、模様のように微妙に大きさが 違うのが画面に変化を与えているのか。右下の小さな輪が左上のおきな輪とバランスしている。平井さんが狙って撮った とは思えないが、見事に平井ワールドになっていると思う。」(by 桃源)


「スカイウオッチャー」が選んだ「この1点!」

#241d号から、和田義弘さんの作品、「神農さんー小彦名神社」

作者コメント:   「今日(11月22日)は神農さんにお参りに行ってき ました。神農さん(神農祭)は病除けの神様で、毎年11月22,23日に薬の町道修町(どしょうまち)の少彦 名神社(すくなひこなじんじゃ)で行われ、大阪の「とめの祭」として知られております。大阪の祭は、「えべ っさん」で始まり「神農さん」で終わります。特に我々薬業界に携わる者にとっては大切なお祭で、製薬メー カー本社の玄関には奉納提灯と大きな竹に自社の製品の箱などを吊り下げて飾ります。神虎(はりこの虎)を つけた笹を授かりに少彦名神社にお参りしますが、道修町二丁目から四丁目までの間に露店が出て、大変賑わ います。今年は阪神が優勝した事もあって、神虎の人気も上がっていると聞いています。1.御堂筋側の神農 さんの案内 2.少彦名神社入り口 3.境内 4.笹の授与所  5.飾られた道修町風景 6〜8.露店 スナップ.先日は阪神の優勝パレードをデジカメに行きましたが、雨で傘しか撮れず写真になりませんでした 。」

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編集委員評:   「神農さんのお祭りですか。懐かしい縁日の風景ですね。 少ない小遣いから何を買おうか迷った子供のころを思い出しました。この写真ですが、賞品を真剣に狙う少年 の感じが良くわかり祭りの楽しい雰囲気が伝わってくる作品だと思います。祭り、縁日の写真となれば人物が 入らなければ写真が生きないと思います。「神農さん」の一連の写真は、祭りの賑わいがうまく表現されてい ると思います。」(by スカイウオッチャー)

「風来坊」が選んだ「この1点!」

#243b号から、椿勝彦さんの作品、「冬景色 北海道」

作者コメント:   「今回は「Exif」を試してみます。当地方は、夕方か らかなりの量で雪が降っています、この雪景色を表現したかったです。」

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カメラ Canon EOS 10D Tv(シャッター速度)1/60 Av(絞り数値)5.0 ISO感度 200 レンズ EF90-300mm f4.5-5.6USM ホワイトバランス オート Retouch 無し

編集委員評:   「凍てつく夜、深深として枝に降る雪、詩情溢れる秀作だと思 います。夜の雪景色は、モノトーンになりやすいのですが、差し込む街灯に染まった枝を上手く取り入れることで温 かみをもった作品に仕上がっていると思います。また、手前のボケた雪も良いアクセントになっていますね。ピント もシャープで、技術の確かさを感じます。」 (by 風来坊)

「無精ひげ」が選んだ「この1点!」

#244b号から、野澤正之さんの作品、「国営昭和記念公園イルミネーション」

作者コメント:   「立川の国営昭和記念公園のイルミネーションを纏め ましたので送ります。国営昭和記念公園は、昭和天皇御在位50周年を記念して、立川基地跡に造られたとい われています。広さは敷地面積180ヘクタールのうち150haが利用されているそうです。林と芝生や花壇 、プールと池、サイクリングロードやスポーツ広場などレクリエーション施設が整っています。今回は、立川 口にイルミネーションが飾られたという報道をみてデジカメしに行きました。4時半過ぎに点灯されましたが 、ちょうど月がかかっていましたので、それも取り入れてみました。」

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編集委員評:   「広大な飛行場跡国営公園内の西洋式庭園の季節限定のイル ミネーション・ライトアップを4枚組で紹介しています。直線的造園の西洋式公園の両側並木の枝々に巻きつけた イルミネーション電飾と、中央部の池水面と噴水が、シャンペングラス・ツリーなどのライトアップされている人 工の照明美を、夕闇から夜になる暗黒の空の黒雲と満月が、夜の庭園会場を演出して引き立てています。
   観光写真の基本である構図・アングルがしっかり出来上がり、ピント・シャープで露光も適切 で、緑色にライトアップされた傘状に落水する噴水の造形美はよく出ています。暮れなずむ赤味が残り紺黒色の空が 見えていた1枚目から、暗黒の夜空になる時間の経過が写真でわかります。広い会場を歩き回って撮影された苦労が 十分報われている映像です。」(by 無精ひげ)

「B&W」が選んだ「この1点!」

#241b号から、井上純一さんの作品、「六本木ヒルズ」

作者コメント:   「今回はお登さんになって、六本木ヒルズとやらの東 京の新名所をデジカメしてきました。矢張りと言うか私が言うのもなんですが、9日は日曜とあっておばさん 族が、そこかしこにぞろぞろと歩いていました。1500円の名所ツアーなるものもあり、予約も結構入って いたようです。森ビルもスケールの大きい再開発を次々と手掛けるものですね。今回タワーを中心にデジカメ してきました。中にはひげふじさんチックな被写体もありました。適当に取捨選択ください。東京もどんどん 変わっていますが、再開発も良し悪しだと思います。古い東京も残して欲しいものです。」

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編集委員評:   「巨大な蜘蛛の彫刻の下から高層ビルを見上げた大胆な 構図が成功しています。蜘蛛の足の持つ不規則性とビルのすくっとした直線の対比が見事に描写されています。 作者井上さんの鋭い感性を窺い知ることができる写真です。この蜘蛛の彫刻は、六本木ヒルズの様々な見 所の中でも特に注目されているようで、フランス生まれのアメリカ人彫刻家、ルイーズ・ブルジョアの作品で す。ブルジョアは蜘蛛の彫刻を多く発表していますが、この六本木ヒルズにある「ママン(おかあさん)」と 名づけられたものが最大の大きさを持つということです。井上さんの写真でも蜘蛛のお腹の下になにやら得体 の知れない物がありますが、これはおなかに卵を抱えている様子を表しているそうです。
   ルイーズ・ブルジョアによると、「蜘蛛は私の母への叙情詩といえます。彼女は最も素晴 らしい友人でした。彼女は寛大で、全てを知り、操作していました。私の母は私たちの中の誰よりも知的でし た。」ということですが、はたして日本人の感性で蜘蛛を母親の象徴として捉えることができるでしょうか? 文化の違いなのか、ブルジョア個人の特殊な人生経験に基づくものなのか、興味を引く事柄ですね。」 (by B&W)

「うぐい」と「無精ひげ」が選んだ「この1点!」

#244d号から、井上純一さんの作品、「MM21イルミネーションなど」

作者コメント:   「デジカメしてきました。12日の金曜は朝の予報を 信じて、傘も持たずに(私だけは折りたたみ傘を持っていましたが)関内から大桟橋へタクシーを飛ばしまし た。とは言ってもものの5分で着いてしまいましたが、この時既にそぼ降る雨に地面はしっとり濡れ、先ずは 腹ごしらえとアルコール片手に撮影スポットを思い巡らしていました。するとドヤドヤと三脚に立派なカメラ を付けカメラにビニール袋を被せた中高年の団体7から8人が雨宿りの様子。これはと思って外を見たところ 、無残にも雨は霧状に大桟橋下の下屋部分まで降り込んでいる有様で、友人とMM21には嫌われ放しと運の 無さを嘆いた次第です。翌日13日はピーカンの好天で、私は法事で東京に行き結局、MM21に夕日が沈む ところに富士山のシルエットが写し出される、ベストショットを撮りっぱぐれました。と言うようなわけで、 せめてもが12日夜友人宅のデジカメ論議忘年会だけでした。MM21はおなじみの夜景なので説明はいらな いと思います。また雨とあってランドマークにも飛び込みました。」

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編集委員評:   「夜景を写真にうまくとるには難つかしいですね。色々な 考えがあるでしょうが、見せるために造られる風景ですから、まず見て綺麗に見えるのが当然なのですが、ど ういうわけか私などはなかなかうまく撮れません。カメラの条件設定が結構難しいようです。井上さんも会社 のクラブでも活躍されているようで、なかなかの腕前ですね。いろいろ送っていただきましたが全部選り出す わけにいきませんので印象的なこの船と観覧車のバランスのいいこの写真にしました。」 (by うぐい)

編集委員評:   「戦後日本の繁栄をもたらした造船業界大手の横浜港造 船所跡地がすっかり「オトギの国」になっているのには驚きです。帆船日本丸のマストの水平をつなぐ三角形 と、観覧車の円形のイルミネーション電飾が、暗黒夜空に映えて構図は完成している上に、鏡のような水面に 写る白い船体と観覧車円形の電飾が、この写真をより一層素晴らしいものにしています。」(by 無精ひげ)

「スカイウオッチャー」が選んだ「この1点!」

#243b号から、椿勝彦さんの作品、「冬景色 北海道」

作者コメント:   「今回は「Exif」を試してみます。当地方は、夕方 からかなりの量で雪が降っています、この雪景色を表現したかったです。」

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カメラ Canon EOS 10D Tv(シャッター) 1/8 Av(絞り数値) 4.0 ISO感度 800 レンズ EF28-135mmF3.5-5.6IS USM  ホワイトバランス オート Retouch 無し

編集委員評:   「不思議な光景ですね。中空の街灯の明かりによって作ら れた、放射状に伸びた影が印象的です。この写真の主題は「影」でしょうか。又、降る雪が糸状に写されている ことにより、より寒さが感じられます。(逆に積もった雪からは暖かささえ覚えますが。)北海道の冬の厳しさ の一端を感じることが出来ました。」(by スカイウオッチャー)

「風来坊」が選んだ「この1点!」

#241b号から、野澤正之さんの作品、「魚を狙うコサギ 他」

作者コメント:   「例の600ミリの望遠レンズの試し撮りをしてみま した。コサギが魚の群れを見つけて駆けつけるところとアオサギが樫の木の梢から飛び立つところを80メー トルの距離から撮りました。初冬の秋川をサマーランドを背景に撮ったのも送ります。」

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編集委員評:   「3枚の組み写真(デジカメ作品交歓)の1枚ですが、飛び立つ 瞬間を上手く捉えた作品に感動します。道具(望遠レンズ)も必要ですが、何度も足を運び、撮影ポイントを熟知 し、カメラをセットし、シャッターチャンスの到来を精神を集中して待つ・・緊張の一瞬を逃がさない努力の賜物 でしょう。作品作りへのこだわりに感服します。」 (by 風来坊)

「B&W」が選んだ「この1点!」

#242d号から、廣井信男さんの作品、「茜雲」

作者コメント:   「週末、何気なく自宅の窓から西の空を見ると見事な 茜雲が見えた。慌てて180mmEDを装着したD100を手に窓際へ戻る。じっくりフレーミングする時間 的余裕が無いので直感的に3カット撮影。4カット目を撮影しようとした時には既に雲の様子が変わっていた 。」

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編集委員評:   「まさしく廣井信男の世界ですね!限りなくモノクロー ムに近い、しかもカラーフォトでなければ表せないオブジェを見事に撮りきっています。この写真の物凄さは 絞り出すような空の色だけでなくそれと対比する漆黒にあるわけですが、ここに作者の写真に対するストイック な態度が表れています。一瞬のカメラ操作のなかでここまで制御(自己とカメラを)出来る廣井さんは、並み のカメラマンではありません。これからも我々を啓発するような傑作を楽しみにしております。」(by B&W)


編集委員の投票によって選ばれた作品《4点)

#241c号から、木村元一さんの作品、「水神大橋付近(隅田川)」

作者コメント:   「こんなものが時々ありますが、単なる飾りものなん でしょうか?」

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編集委員評:   「この写真を見たときに、木村さんの目を思い出した。焦点を 対象物に合わせながら、頭の中はどうしてだろうという疑問を反復しているあの目である。大きなねずみ返しのよう なものはいったいなんであろうか。構造上の必要は無いであろうから、御まじないの様なものか。木製の橋を作る時 に橋の安全を祈願して祝詞を上げ、御幣を飾った名残かも知れぬと根拠の無い想像をしたり。(水神の加護を期待し て)。木村さんが川の写真を撮り続けるのも、水のもつ癒しに惹かれているに違いない。」(by 桃源)


#242a号から、竹下陽一さんの作品、「彦根にて」

作者コメント:   「昨夜(11/20)来の雨もあがり、雄琴温泉からんの琵 琶湖の日の出です。」

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編集委員評:   「湖面と空を黄金色に染めて昇る太陽、H16年の月刊第1号、ふ さわしい作品ではないでしょうか?上下のバランスも良く安定感のある作品だと思います。尚、粒の荒れが少し気に なりますが・・圧縮のせいでしょうか?レタッチソフトで除去してやれば、更に良い作品に仕上がったと思います。 」(by 風来坊)


#242d号から、平井寛さんの作品、「ベルギー雑景(リエージュ&ナミュール)」

作者コメント:   「リエージュの日曜市、夕焼けのナミュールの城塞他送 ります。」

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編集委員評:   ベルギー・リエージュの夕焼けのナミュールの城塞」だそうで す。画面下側に5分の2が水面で、丘陵や建物がさざなみに映り、直線構造物灰色の岸壁がアクセントしています。暮 れ残る空にピンク色の夕焼けが上品に穏やかに雲を染めている。絵画では表現写しきれない天然の芸術そのものです。 この空の色模様がなければ、ありふれた外国(とつくに)の観光旅行写真になったことでしょう。白い遊覧船が見えま すが、運行しているのなら画面右側に近づいた位置で見たいものです。それにしてもなんとベルギーの街並みは、豊 な色彩が溢れていることでしょう。」(by 無精ひげ)



#243a号から、忠岡邦雄さんの作品、「黄昏のしまなみ海道」

作者コメント:   「しまなみ海道 因島大橋を遠景に夕暮れの瀬戸内 の海を撮影しました。」

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編集委員評:   「しまなみ海道、仕事の帰りに撮られたのでしょうか、吊り橋 を右手に山並みに沈んでいった夕焼けの残焼を左に配して、暮れなずむ山並みと瀬戸の海、散在する漁船、綺麗な写 真になっています。日の入りの写真も多いですが、特にお日様を強調しないところが、意識的にとられたのか、偶然 だったのかはともかく,全体のバランスをよく見せていると思います。船長ならではの写真てすね。」 (by うぐい)


新人投稿者の作品から

#243b 号から、森 仁さんの作品、「東山植物園にて」

作者コメント:   「始めまして、友人から、ここのサイトを紹介して もらいました。親切で写真についての解説も有り勉強になります。私もお仲間に入れて頂きたく投稿しました 。写真は、11月に東山植物園の合掌作りの建物で撮影しました。お抹茶はここで飲ませてもらいました。」

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編集委員評:   「屋内から撮られた写真ですのでやや逆光になっています。 それが光量の具合も程よく、逆に干し柿らしさ(伝統的な保存食、旬で食べるのよりもわびしい感じ。鄙びた感じ を覚えるのは小生だけでしょうか?)を表していると思います。構図的にも上辺の軒庇の一部が入ることによって 立体感が出ていると思います。これからも「交歓会」へ投稿してください。」(by スカイウオッチャー)



3 今月のデジカメ関連サイト・ピックアップ


   今月のお薦めウェブサイトはマレーシア人のSteve Chong(スチーブ・ チョング)のホームページです。
   URLは、 http://www.stevechong.com/index.htmです。
   スチーブが写真を始めたのはつい最近の2001年10月、自分の住む町のホームページ作成 のためにコンパクトカメラを手にしてからのことです。爾来、写真、美術についての「啓発的かつ興味深く哲学的な 」知識を貪るように吸収し、自分のフォトスタイルを確立しました。アンセル・アダムスの作品が大きな影響を与え たようです。
   得意な分野は「コンセプチュアル」なものと静物写真です。コンセプチュアル・アートについ ては本誌第9号のプロカメラマン山田彰一氏の紹介記事でも触れましたが、言葉の定義は ここ をご覧下さい。スチーブのモットーは「(重要なことは)見る対象そのものでなく、それを見る見方だ。」という ものです。
   スチーブの場合、写真作りはまず頭の中で起こります。頭の中で視覚的な概念として浮かび 上がったものを、セットを組んで実際のモノとして作り上げます、そしてそれをフィルムに収めます。それは 時として非常に忍耐を要求し、かつフィルム・ロールを消費する過程です。ギャラリーにある作品は実際の物 や人物モデル(手や足)で、コンピューターで作り上げる架空のモノではありません。使用カメラは今までは銀 塩のキヤノンのEOS/1V、デジタルは最近シグマのSD9を購入したようです。

   コンセプチュアル・ギャラリーは ここから。
   静物写真は ここから。
   風景写真(2点のみ)は ここから。

   わずか数年でこのような見事な芸術写真を創りだすことができるのは、 やはり天賦の才ありということですね。決まりきった発想しか出来ない筆者にとってはスチーブは特別 な人物として映りますが、ここまでに至る経過(知識の吸収、試行錯誤)には大変な努力が必要だったと思 いますし、概念をすぐさま実際に具現化するという実行力を考え合わせると、「天才は、1%のひらめき と99%の努力である。」というエジソンの言葉がやはり妥当性を持つのでしょうか。。。。。



4 今月のおすすめフリーソフト

   本欄では、デジカメ関係のフリー・ソフトをご紹介する趣向です。
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   今月は2つ御紹介します。まず最初は、デジカメ画像についての情報( 撮影条件等)を読み取るExif Readerです。ダウンロードはここから
    http://www.rysys.co.jp/exifreader/jp/

   このフリーソフトは、ヤフーグループのdgckにおいては既に紹介されております。 読者の皆さんのなかに、最近のメール・マガジン「デジカメ作品交換会」の掲載写真に撮影条件が示されるよ うになったのをお気づきの方もおられると思いますが、dgckにおいて掲載写真に撮影条件が示されている とありがたいという意見があり(言いだしっぺは大阪の和田義弘さん!)、皆が賛成してだいたいのフォーマ ットなどが決められました。その時紹介されたのがこのソフトです。
   「最近のデジタルカメラのほぼすべてが対応しているExifという画像形式に含まれる情報 を解析して表示する ツールです。例えば撮影時の明るさ。フラッシュの有無、焦点距離などいろいろな情報が写真以外に含まれて います。これらの拡張子はJPGで普通のJPEGと同じように扱うことが出来ます。またほぼすべてのメーカー独 自情報の解析も可能です。Exif以外にもEOS/DやKodakのプロフェッショナル向けデジタルカメラに採用されて いるTIFF/EPフォーマット。日本新聞協会のNSK-TIFF。Xerox社のFAX向け規格TIFF-FXなどにも対応しています 。そのほか、Photoshop6でExifファイルをPSD形式で保存した場合にPSD内に保持されたExif情報や各種CCDRA W形式やQuicktimeMovieなどにも対応します。」というものです。
   ダウンロード、インストール、使用法はとても簡単です。まずダウンロードでは「Exif Reader 3.11 プロパティ」版を選びます。ダウンロードしてから解凍しますが、自己解凍なのでそのまま ファイルをクリックします。それだけです。使用法はファイル管理ソフト(エクスプローラ等)で画像ファイル を選び、マウス右ボタンをクリックします。出てきた表示の中で、「プロパティ」を選び左ボタンをクリック、 出てきた表示の上の方の「ExifReader」のタブをクリックすると画像に関するExif情報が出てきます。

ExifInfo.jpg

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   次に御紹介するのは、英語ソフトJPG Cleaner(JPG クリーナー) です。これは画像ファイルに取り付いた画像以外の情報を取り去って、画像ファイルを軽くする、つまり画像 ファイルのバイト数を小さくするソフトです。

   画像ファイルには、前記のExif情報や画像のレタッチの際に画像ファイルに付加される余 分な情報、付属画像プレビューファイル、カラーマネジメント情報等があります。これらは本来の画像情報か ら切り離すことが出来、ハードドライブに余裕が無くて、画像の質を保ちながらなるたけ多くファイルを保存 したいとか、メールで画像を送る際出きるだけ添付ファイルの大きさを小さくしてスムースに送りたい、とい った時に威力を発揮すします。(注記:残念ながら、キヤノンデジタルKissのJPGファイルに埋め込 まれた画像プレビューファイルはこのソフトでは除去出来ません。)
   ダウンロードは次のページの「JPG Cleaner」をクリックします。 http://www.rainbow-software.org/。 圧縮されたファイル名は「jpgcln26.zip」です。
   使用法については初心者の方でも安心して使えるようにと、なるたけ詳しく解説をした 別のページを作りましたので、 ここをご覧下さい。

   上記のソフトに関してご質問がありましたら、 編集局まで御連絡下さい。理解している範囲でお答え いたします。



5 デジカメ技術のおさらいレッスン

   

今月号は「レンズのスイート・スポット」について考えてみまし ょう。えっ!「スイート・スポット」て何?と思われかもしれませんが、実はこの言葉「経済」や「スポーツ」 の分野で結構使われている言葉で、例えば株の収益が最大に得られる産業分野とか、ゴルフ・クラブやテニス・ ラケットで球を打つ場合最大の反力が得られる時のクラブやラケットの球が当たる部位などをいいます。
   それでは「レンズのスイート・スポット」とは何でしょうか?筆者の知る限りでは、一般 に言う「レンズの解像度」を最大限に発揮する絞りのことを指します。つまり一番「くっきり・はっきり」 写る絞りです。

   えっ!絞りによって「くっきり・はっきり」が違うの?という方は、 ここをクリ ックして下さい。例として挙げたこの表はアメリカの写真雑誌「ポピュラー・フォトグラフィー」が行った、キヤノンの 55−200mmf4.5−5.6USM AFについての試験結果です。絞りをf4.5からf27の格段毎に、 ズーム端の55mm、200mmと中間の135mmで、4”x6”(102mmx152mm)から20” x24”(508mmx610mm)まで6種類の大きさの印画紙に焼いた際の、「くっきり・はっきり」の 度合いを「主観的に」100点満点で点数付けしたものです。55mmではf8、f11が、135mmでは f11、f16が、200mmでもf11、f16が「くっきり・はっきり」する「レンズのスイート・スポ ット」ということですね。

   上記の例は銀塩35mmカメラのものですが、それではデジカメにおいても同じか(レンズ が同じ場合)又は同等(一眼レフタイプやコンパクトデジカメの場合)の設定が使えるのでしょうか?答えは、 フルフレームのデジカメ一眼レフ(CCD/CMOSが35mmフィルムサイズ)以外はそのままの絞り数をスイート・ スポットとしては使えません。

   何故かというと、一眼レフのキヤノンのデジタルKissやニコンのD100(CCD/CMOSがAPSサイ ズ)とか,一眼レフタイプのフジのS602(CCD:1/1.7型)やミノルタのDiMAGE7Hi(CCD:2/3型)、 コンパクトタイプのキヤノンのパワーショットA40(CCD:1/1.8型)やカシオのQV2800(CCD:1/2.7 型)では画像を写すCCDやCMOS(銀塩カメラのフィルムに相当)が小さく、従ってレンズの焦点距離が短くレンズ の口径が小さくなり、例えば同じf8(レンズの中の穴と考えてください)でもフルフレームと1/1.8型 では絞り(穴)の大きさが極端に違います。しかも、コンパクトカメラにf22といったとても小さい穴を作る のは技術的に難しいと同時に、極端に小さい穴を通り抜ける光は「回折」(光が回り込む)というやっかいな 現象を引き起こし、却って「くっきり・はっきり」を損なうのです。

   一眼レフタイプのフジのS602(CCD:1/1.7型)の場合、メーカーは最初から一番閉 じた絞りをf11としております。そして大方のユーザーの意見では、スイート・スポットはf5.6、閉じ てもせいぜいf8となっています。CCD:1/1.8インチサイズは画素数の違いこそあれかなり標準的なサイズ なので、コンパクトデジカメをマニュアルや絞り優先で使う時はf5.6程度にするといいかもしれませんね。
   APSサイズのCCD/CMOSではフルフレームよりも一段程度開放でしょうか。上のレンズでは f5.6からf11の間となります。

   上に述べた事柄は「くっきり・はっきり」を主眼に置いたものです。 絞りの選び方はもちろんのことながら、本誌第4号のフリーソフト「fCalc」の紹介記事でも触れましたが、 光量のある無しやシャッタースピード、被写界深度の選択でも左右されることを忘れないで下さいね。



6 編集後記


 「月刊デジカメ作品第13号」いかがでしたでしょうか?

   新しい年になって、読者の皆様もそれぞれ今年に掛ける抱負があることと 思います。筆者は去年の秋から暮れに掛け、薬害や長い間風邪で苦しみ、健康のありがたさを再認識しましたので、 健康維持にはもう少し本気になって取り組もうと思っています。寝こんだらデジカメも出来ませんからね!

   既にニコンはキヤノンのデジタルKissに対抗すべくD70の販売を予告しましたが、ミノルタも デジタル一眼レフの市場に参入するといううわさや、既にデジタル一眼を発売している他社もKissに対抗する廉 価版を考えているということなので、今年の春から益々競争が激化するということです。それにしても他社があ っけにとられるほどの低価格でKissを市場に投入したキヤノンの戦略は見事に成功しました。大幅な売上増が報 告されています。更に今年はコンパクトデジタルを20種発売し、市場占有率を25%に引き上げるといった予 告がなされています。市場競争の激化で消費者はますます低価格化の恩恵が受けられるわけでありがたいことで すが、研究開発の鈍化や低品質化の弊害に気をつけなければなりません。最近購入したデジカメにその兆候が見 られました。

   最後におまけの写真をお見せします。クリスマスに、「デジカメ作品交換会」 にも何度か投稿したことのある友人のロッド・スティーンスランドにプロ用の三脚を貰いました。「デジカメ作 品交換会」に書いたことですが、ロッドは警察官でした。他の警察官と同様かなり若い時期にリタイヤーし、プロ の写真家になりました。その時使用していた三脚の一つです。ここ をクリックして下さい。
   お化けのような三脚ですね。三脚上のキヤノンのEOSと長く伸びた300mmズームがミニチュア カメラのように見えます。もともとは中版/大判カメラ用ですが、高い脚立に立ってシャッターを 押すことが出来る程の高さになります。見かけ程は重くはありません。横に並べたものは標準の大きさの「ベルボンCX540」 という三脚です。筆者の経験から言うと、動かないと思っている地面とか構造物(特に木造)は実際は振動を していることがあるのです。華奢な三脚使用時に共振した場合微妙なブレにつながります。本来の目的からすれば 三脚は出来るだけ重く頑丈なほうがよいので(運搬は別として)、この三脚は私にとっては大いに価値があります。

   今年も読者の皆さんにとりまして良いお年であることをお祈り致します。 そしてデジカメライフを大いにエンジョイされますように!!!!


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 それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!


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