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SmallTitle姉妹誌

第20号

平成16年8月5日発行

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)

1 はじめに

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Ansel Photo

   「台風10号はいつもと違って東から西へ進み、四国などに1000ミリもの 大雨を降らせて日本海へ抜けていきました。1000ミリの降雨といえば諫早の水害以来ですが、新潟、福井の水害 もあったばかり、日本に限らず世界中いたるところでの激しい気象災害が報じられています。

   デジカメ作品交歓会の始めの頃に書いた話しを再び書く事になりますが、スペースシャトルから 降り立った宇宙飛行士が感想を聞かれて「地球の大気層が意外に薄い」と思った、という話しがありました。考えて 見れば人類に有効な大気の層は10kmにも満たず。エベレストの頂上にしても8km台です。ここでは人は生活は 出来ません。10kmといえば半径6000kmの地球から見ればリンゴに対してのリンゴの皮の厚みもないのです 。本当に空気の層は薄いのです。

   その大気層を車、飛行機、爆弾、生活などなどによって汚染をし続けているのです。水爆実験だ けは止めていますが、成層圏の汚染も進んでいるに違いありません。これらが気象に影響を与えないわけがなく、C O2や地球温暖化が問題になつていますが、もっと複合的に汚染が進んでいるのではないてしょうか。環境破壊を防 がなければ、ますます自然は荒々しい被害を人々にもたらします。環境破壊を防ぐ事ができるのは現代では政治力を 持った大衆です。大衆が自然の風景や都会の景観を楽しみ、写真などを撮り、カメラに収める目をもって環境の変化 に注意、監視しなければ大きな被害が起こった後の結果を見るだけの事になってしまいかねません。エコツールのデ ジカメを持ち歩いて風景や景観の移り変わりも見ながら、環境問題も是非考えて行きたものです。そうしないと子孫 に国債よりも始末の悪いものを残す事になりかねません。

   来年は「自然の叡知」をテーマにした名古屋国際博覧会が行こなわれます。当然環境問題もテー マに上がるはずです、この機会に世界的な気候の荒荒しい変化も踏まえていろいろ議論が行われるでしょう。大衆が デジカメで写真を撮りに環境を見て回ることが環境保護の大きな力になるのに違いありません。自然や都市景観を撮 りまくリ環境を考える機会を増やしたいものです。」

(発行責任者:木村元一)


2 今月の特選デジカメ写真


   本欄のコンセプトは、過去1ヶ月(締切りは毎月19日)に姉妹紙 「デジカメ作品交歓会」に掲載されたデジタル・イメージ(デジカメ・イメージ、スキャンされた銀塩イ メージ)の一部を、編集委員の推薦・投票によって選び、あわせて編集委員の論評をつけて読者の皆様にじっく りと作品鑑賞をしていただくという目的を持ったものです。読者の皆様方からのご推薦も受け付け ますので、是非編集局までお寄せ下さい。

   推薦では、全国各地の風物,季節の話題、生活風景等の写真を読者の間で分かち合うこ とを目的としている姉妹紙「デジカメ作品交歓会」の性格上、それらが選択の一要素となります。また、 新しい芸術表現の可能性を秘めているデジタル画像を扱う故に、自由な表現形式も高く評価され、本誌で はそれらを推奨致します。所謂一般の写真コンテストにおける如き、優れた写真技術、写真撮影の難度、 及びある程度確立された審美感に基づく厳正な評価は、もとより素人集団である編集局には無理がありま す。従って、これらの評価要素に関しては、各編集委員のそれまでの人生経験、写真経験、美的感覚等に 基づくものになります。

   デジタルイメージをモニター上で正しく見る際には、モニターが正しく補正されてい ることが条件となります。補正にはそれなりのソフトウェア、機器が必要とされますが、それが無い場合 、最低限必要とされるのはモニターの明るさとコントラストを調整することです。下に示した画像を使い 簡易補正されることをお薦めします。

   明るさの補正は下の画像の特に最両端の白と黒が隣り合わせるものと区別できるよう にモニターを調節します。

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   コントラストはモニターから距離をもって目を細めて見た場合、 下の画像のガンマ2.2(ウィンドウズ使用)またはガンマ1.8(マック使用)の画像が周囲と区別 無く見えるようにモニターを調節します。

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   今月は、「デジカメ作品交歓会」の既刊#269号から#271号までに掲載 された写真のうち、6名の編集委員各々が選んだ「この1点!」計8点と、いつものように編集委員及び読者の投票 によって選ばれた9点、計17点を掲載します。順不同です。



「スカイウオッチャー」、「風来坊」と「桃源」が選んだ「この1点!」

#270d号から、裏道遍路人(川里)さん(東京都)の作品、「月島散策」

作者コメント:   「今月も応募させていただきます、6点と多くなりました、 今月はこれだけにします。
   月島周辺は再開発中であるが未だ緑と洗濯物が目につく、新しいビルやマンションには生活臭がな い、まるで売れ残ったマンションみたいだ景観を重視してのことであろうがベランンダには緑と洗濯物が欲しい(健康と 省エネの為にも)。」

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編集委員評:   「ビルと日本家屋。新しいものと古いもの。冷たい構造物と人の 暖かさ。生きているんだなー。この写真を見てこのように感じました。対比が面白い作品です。街中ですとカメラを据 えるポイントが制約されますが工夫されていることがわかります。」(by スカイウオッチャー)
編集委員評:   「新旧の強烈なコントラストを感じさせる作品に感動します。こ のような風景もいずれは消えていく運命にあるのでしょうね。一抹の寂しさを覚えます。欲を言えば、ビルをもう少し 大きく取り込み、日本家屋をもう少し小さく配置する構図にできれば、更にコントラストの強い迫力のある作品になる ように思いました。」(by 風来坊)

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編集委員評:   「甚ろくとは何の店かな。飲み屋かなあ。紫陽花は最近はやって きた隅田川花火(?)だな。ずいぶん古い家だが、戦前の家だろうな。月島は写真の題材としては珍しくない。近代的 なビルと江戸時代以来の古い町とのコントラストとしてよく出てくる。白黒の題材としても典型的なものである。この 写真もそんなモチーフであるが、いいのは庶民の生活を象徴するものが『片陰』の中にあることである。月島はこんな 町だと語りかけてくる。片陰で一句出来そうである。」(by 桃源)


「ジェイ」が選んだ「この1点!」

#269c 号から、zoomicron さん (東京都台東区)の作品、「本土寺の紫陽花」

作者コメント:   「千葉県松戸市の「本土寺」の紫陽花の写真8枚です。本土寺は 、別名「あじさい寺」と呼ばれるほど紫陽花では有名です。菖蒲もほとんど同じ時期に咲くのですが、菖蒲の方は既に盛 りが過ぎておりました。わりと頻繁に境内の花木を植え替えるようで毎年同じ景色が見られるとは限りませんが、今年は 紫陽花の玉も大振りに咲いていました。真っ白な紫陽花が大変印象的でした。
   撮影日:2004年6月19日  カメラ: コニカミノルタ DiMAGE A2
   本土寺 HP: http://www.hondoji.com/
   それでは。、(^.^)/~~~」

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編集委員評:   「Zoomicronさんはいろいろなデジカメを撮られるセンスを持って いますね。本土時は紫陽花もさることながら、秋の紅葉も綺麗で私の友人も足繁く通う名所です。この紫陽花の見所はし べと言うかモノトーンの花弁の中にひっそりとまさに花開いた様子から画面左の大きなボケがよりこのしべを強く描き出 しています。私はこの作品に桃源郷を見ました。またこのようなやさしい作品を見せて下さい。」(by ジェイ)


「桃源」、「風来坊」と「ジェイ」が選んだ「この1点!」

#270c号から、野澤 正之 さん(東京都八王子市)の作品、「かざぐるまの花」

作者コメント:   「花の写真を撮りましたので、お送りします。かざぐるまの花、 ねむの花、ひまわり、あじさいの花2点、以上5点です。」

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編集委員評:   「この花を見たことが無いので大きさが分からないが、多分蔓系 の小さな花でしょう。名前のとおりの風車で直にも回りだしそうなのは、バックのぼかし方が頃合いで緑の濃淡が良い のでしょう。風車の位置も縦横3分の交点にあり、安定している。自然観察派宗匠の面目躍如たる作品です。」(by 桃源)

編集委員評:   「クレマチスでしょうか?バランスの良い構図と背景のボケ、シャ ープなピントと申し分のない美しい作品だと思います。ただ、欲を言えば、葉の一部が白飛びしているのが、残念です ね。」(by 風来坊)

編集委員評:   「野澤さんのこの風車は、まさに野澤ワールドの至高にある素晴らし い作品になっていると思います。整理されたバックの中に、くっきりと風車が浮かび上がる様子は、構図の上でも無駄が 無く、マクロ接写のお手本と言えるものです。野澤さんの気持ちの優しさが作品に滲み出ており、何時までも飾っておき たい作品です。」(by ジェイ)


「B&W」が選んだ「この1点!」

#270a号から、椿 勝彦 さん(北海道)の作品、「十勝川源流〜太平洋まで」

作者コメント:   「最近の空模様は冴えない日が多く閉じこもりがちです。先日、 十勝川の源流から太平洋へ注ぐまでを、[橋を渡る]と[24時間以内]の条件を付加して実行して参りました、その時に 撮った内の一部の写真を投稿致します。」

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編集委員評:「一面に広がるお花畑を撮影するに、単調さを排するために前面の花をフレーム に入れたのが作品にインパクトを与えています。前ボケ、後ボケがあり、広がりが強く伝えられていますね。前面の 花の位置も決して遠慮がちでなく、思いきった構図になっており、作者の表現技術の多様さが窺い知れます。この 思い切りの良さは普通のデジカメ人に真似の出来ないところです。」 (by B&W)


「スカイウオッチャー」と「うぐい」が選んだ「この1点!」

#269g号から、平井 寛 さん(兵庫県加古川市)の作品、「淡路にて、大鳴門橋」

作者コメント:   「ご無沙汰しました。兵庫の平井です。久々に写真送ります。よ ろしくお願いします。6/20(日)、台風6号の影響で、あいにくの天候でしたが、淡路をうろうろしてきました。」

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編集委員評:   「大鳴門橋の迫力ある写真ですね。橋の巨大さが良くわかります 。何かググーット迫ってくる迫力を感じます。構図がうまいですね。」(by スカイウオッチャー)
編集委員評:   「橋は川や海によって隔てられた土地の行き来を可能にするため ら作られるものですが、その時代の土木建築技術の集大成でもあり、デザイン的にも、風景としても美観を考慮してつ くられていて、完成後も周りの景色と調和して優れた景観を提供してくれています。
   東京のレインボーブリッジ、横浜のベイブリッジなども独特の景観を生み出して有名ですが何とい っても瀬戸内に作られた3ヶ所の橋は経済的な問題はともかくとして、国立公園を眺望するものでもあり写真の対象と しても素晴らしい構造物だと思います。
   一般に橋をどこから撮るのがいいかは判断が分かれます。大きい橋は長いだけに全体を一度に見る には遠望しかなく、これでは魅力ある写真はとれません。橋のどちら側から撮るか、上流側からか下流側からか、地上 からか空からか、あるいは船か、朝か、夕方か、晴れている時か、雨がいか、季節は、通る船は、岸辺の人達は、等々 なかなか工夫がいるものです。それだけにバリエーションも豊富で一つの橋といえども見方は無限にありどれがいいか を決めるのは難しいと思います。力強い橋の構造を見せながら、人々、島々、有名な渦でしょうか、などをバランスの よいフレームワークで鑑賞にたえる写真に仕上げたのはさすがに平井さんですね。現場で見るよりも印象的なのではと に思ったりもします。」(by うぐい)


「うぐい」が選んだ「この1点!」

#271b号から、原川正三 さん(八王子市)の作品、「渓流」

作者コメント:   「写真が取れましたので送ります。桧原村の大岳山の登り口を少 し登ったところですが、澄み切ったきれいな流れでした。コントラストを少しマイナスにしてとりましたらきれいに撮れ ました。ディマージュ5を使用。」

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編集委員評:   「7月に入ってからは関東は暑い日が続いています。一服の清涼剤 といった写真です。
   雨の多い日本では流水の激しい侵食によっていたる所渓流は形成されていますが、身近で良いとこ ろとなるとそうあるものではありません。源流に近づいていかないとなりません。都心部でも小川を暗渠にした跡など に親水公園が造られてて、渓流に模した小型の人工渓流を造っています。子供達の遊びにはいいですが、とても本物に はかないそうもありません。やはり思いきって出かけないと本物には出会えないようてす。
   写真についてですが水が多い時に岩についた苔を削っていくのでしょうね、苔を削った跡や、中央 の岩などは乗ると滑って落っこちそうな質感がよく出ていると思います。水量も適当でタイミングが良かったですね。 沢登りでも沢下りでもこのような小滝があったりして危険ですから無理をしてカメラを落としたりしないようにしてく ださい。右側にはケーブルが張られていますが滝登りのためなんでしょうか?」(by うぐい)



「B&W」が選んだ「この1点!」

#268b号から、糠谷 健三 さん(北海道)の作品、「夏の花々、北海道」

作者コメント:   「こんにちは、北海道も夏の盛り、花花が咲き競っています。今 日は日曜日ですのでデジカメを存分に楽しんできました。おかげで一日で陽に焼けました。撮り立ての写真を送ります。」

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編集委員評:   「糠谷さんによれば、このカップルは親子だそうです。なんともほ ほえましい光景ですね。池の生き物か植物を眺めているのでしょう。同じものを同じように感じ取って無言で通じ合って いる二人の有様がよく描写されています。この瞬間をものにされた作者の糠谷さんの心のやさしさが伝わってきますね!」 (by B&W)


編集委員と読者の投票で選んだ作品(計9点)


#269a号から、代田 泰彦 さん(埼玉県所沢市)の作品、「ハンガリーにて」

作者コメント:   「ブダペストは典型的な中欧の都市であり西欧の建物が、一定の 高さを保って並んでいる。ハンガリー人が自慢するものの一つが、地下鉄である。ロンドンの次に古いという自慢である。 この一帯が世界遺産に指定されている。パーラメントは現役の国会議事堂であり、周辺に無名戦士の墓があり、国旗が飾 られていた。国家にはハンガリーの旗に加えて、EU加盟を祝してEUの旗も同時に掲揚されていた。    国会議事堂(古いものはナチの爆撃で崩壊したが、すぐにコピーを再建したもの)。」

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編集委員評:   「一定の高さというと大阪の御堂筋がありますが、国中と一つの道り とでは比較になりません。日本人の都市景観にたいする感覚が問われるところでしょうか?この写真はゴシック様式の建 物、国会議事堂とのことですが、ハンガリーの象徴的な所一つでしょう。フランスに始まった教会に多いゴシック建築が 教会のみならず、経済の発展に従って住宅や公共建築などにも普及していった例の一つなのでしょうか。ゴシックからル ネッサンス、バロックから現代へと建築様式も変化発展していったようですが日本では見られないヨーロッパ特有の様式 で、東西の文化の違いを感じます。
   余談になりますが、私には多様化の言われる時代にEUのような巨大なブロック経済が形成されるの かよく分からないのですが、アメリカに対抗するためなのでしょうか?ハンガリーもEUに加盟し東欧での自由経済の先 鋒として今後の経済発展が期待されているようですね。」(by うぐい)



#269c 号から、zoomicron さん (東京都台東区)の作品、「本土寺の紫陽花」

作者コメント:   前掲

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編集委員評:   「アジサイ見物の善男善女、季節感のある綺麗な作品だと思います 。特に手前左に入れた、写真を撮っているカップルがアクセントになり、作品を引き立てていると思います。もう少し 、カップルを大きく入れても良かったように思いました。」(by 風来坊)



#269c 号から、徳島 正雄 さん(大阪府)の作品、「ささゆり」

作者コメント:   「笹百合のデジカメ写真を5枚投稿します。よろしくお願いしま す。大阪府河内長野市の勝光寺という、小さなお寺に咲くささゆりです。2輪の中、片方は「かたつむり」が、花びらを 食べはじめていました。「Minolta Dimage 7i」です。」

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編集委員評:   「いっぱいに伸ばした角はカタツムリがその生命活動を全開させ ているのでしょう。ささゆりの若い花もおいしいのでしょう。カタツムリの生命力がこの絵を通して伝わってきます。 Dimage 7 の愛好者に会えたこともうれしいですね。」(by 桃源)


#270a号から、黒崎 亨 さん(横浜市)の作品、「路傍の花」

作者コメント:   「6月23日に長野の湯の丸高原のレンゲつつじを見に行ったの ですが盛りを過ぎて良い写真が撮れませんでした。ついでに宿場町の海野宿を見物、その時撮った路傍に咲いていた花を 撮ってきました。良く見る花ですが何という花でしょうか?カメラ:ニコンD-70  レンズ:シグマ24-135mm F2.8-4.5 焦点距離:135mm 絞り優先 F8  1/100 ISO 400。」

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読者評:   「路傍の花をこのように美しく表現できる黒崎さんはすばらしいと思いま す。被写体を浮かび上がらせるには背景を極力単純にするのが有効ですが、黒崎さんはそれを被写界深度を狭めて背景 をぼかすことで達成しています。黄色の花ですから黒を背景色に選ぶのも効果的です。写真という芸術ををよく理解され ている方のお手本のような作品です。」(by B&W)


#265c号から、椿 勝彦 さん(北海道)の作品、「十勝川源流〜太平洋まで」

作者コメント:   前掲

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「滝壺はなく、落下した水は「弾け」ています。」

編集委員評:   「スローシャッターで撮った滝の流れが、幻想的な景色を生み出し 、岩の迫力と共に涼感あふれる作品に仕上がっていると思います。欲を言えばもう少しコントラストを効かせてもよかっ たのではと思いました。」(by 風来坊)

#265c号から、じゅん 《Jyunich Inoue》 さん(岩井市)の作品、「古河の古代蓮」

作者コメント:   「今日3日の天気はまるで梅雨とは思えない夏の軽井沢ですね。 先週末のデジカメになってしまいましたが、古河の古代蓮をデジカメしてきました。今年は例年より早めのようで、綺麗 に咲き始めました。
   蕾はまるで桃を思わせるピンクで何とも色っぽいのがお気に入りです。古河の蓮は池の端際まで来て おり、容易にアップが撮れます。またクールピクス5700は望遠マクロも出来るので、重宝します。また脚立も今回は 重宝致しました。
   今週から来週頃が見頃かと思います。少し空いている頃の方が人を余り気にしないで、ゆっくりとデ ジカメできます。前日の雨に蓮の葉の中を水玉が遊んでいました。またカエルもじっと大きな葉の中で休んでいました。」

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編集委員評:   「蓮の魅力は桃色の美しさです。花びらの先に色が凝縮されたように 濃く、そこに集まるのに花びらの中の桃色の筋を通ってきているように見えるのも不思議です。泥の中に咲く清浄さに 人々は来世を想像したのでしょう。花とつぼみが一直線に並ばないでバラけると、広がりが出来たかもしれません。来 年は古河市に蓮を撮りに行きます。」(by 桃源)



#270g号から、神原幹郎 (カナダ)の作品、「海王丸とあおさぎ」

作者コメント:   「昨日、海王丸がバンクーバーに入港しました。その前日の写真 を添付いたします。」

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ISO感度200、1/1200、 F11、露出補正量(EV),-0.63, 焦点距離200mm, シグマ55-200, 絞り優先AE, ホワイトバランス昼光、Raw, 傾き補正

編集委員評:   「私の住んでいる場所柄、海の近くであおさぎを見るのは珍しい光 景です。神原さんは咄嗟に撮ったとの事ですが、ど真ん中にあおさぎ、そして遠くに海王丸が入っています。この技量は 日頃のデジカメに接する気持ちがそのまま現れているように思います。決して慌てて撮っているようには思えませんが、 あるとすれば傾き補正をして水平を出しているぐらいのところでしょうか。またあおさぎの翼のトーンが良く出ているの はRAW現像で綺麗に出たのでしょう。私も咄嗟にこのくらいの写真を撮りたいものです。」(by ジェイ)


#271b号から、MK(木村元一)さん(台東区入谷)の作品、「荒川」

作者コメント:   「新潟・福井の水害、大変ですね。一日も早い復興を期待します。 それにつけても荒川(放水路)の重要性を痛感します。曲がりくねった隅田川はやはり昔は暴れ川で江戸。明治にかけては 数十回も水害に悩まされていたとの事です。大正13年荒川放水路の完成以来都心部の大水害はなくなりました。もっとも っと川のことを知るべきですね。扇大橋からみた夕焼けがきれいでした。カメラの解像度がわるいのか、棚びく雲の赤い線 の並びが綺麗だったんですけどね・・」

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編集委員評:   「夕暮れ時は不安である。昼の世界から夜の世界に入っていく時間 の流れるとき。季節によりこの不安なときの長さは違うが、夏は昼の力が強く長々とひっぱている。空に残る夕焼け、そ ちこちには既に灯がついている。一日が終わる。この写真のよさは思い切って夕焼けを沢山入れたことです。」 (by 桃源)



#271b号から、Y.Wada(和田義弘) さん(大阪市)の作品、「九州縦断の旅、高千穂峡」

作者コメント:   「やっと今日、梅雨が明けしましたが、後は暑い夏が待っています ね。また写真9枚投稿させて頂きますので、よろしくお願い致します。
   先日、2泊3日のツアーで、小倉から鹿児島まで九州縦断の旅をしてきました。駆け足ですが、柳川の 舟下りを体験、阿蘇の草千里ヶ浜、高千穂峡、馬ヶ背、霧島神社、桜島、仙巌園などを見物してきました。
   また、一泊目の阿蘇ファームヴィレッジでは、発泡スチロールで出来たドーム型のコテージに宿泊、珍 しい体験をしました。帰りは鹿児島中央から「九州新幹線つばめ」に乗りましたが、座席が広くゆったりとしていて、和風 調のシート、すだれの日よけなど新幹線の中では一番乗り心地が良く、お勧めです。」

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編集委員評:   「高千穂峡は私も一度は行ってデジカメして見たい所です。なんとも 旅情をそそられる作品ですが、多少絵葉書的な構図ではありますが、和田さんの技量を持ってそれをカバーしています。た だ私だったら、ドピーカンの天気の中で、高千穂峡のもう少し神秘的な場所をトーンを落としたものにしたいと思います。 コントラストが強いようですが、難しい露光条件をC−PLフィルターを使って切り抜けられましたね。これからも楽しい 旅行のデジカメを見せて下さい。 」(by ジェイ)


3 今月のデジカメ関連サイト・ピックアップ

   今月のお薦めウェブサイトは、ポーランドから、セミプロの肖像写真家、 Andrzej Dragan (アンドゥジェイ・ドラーガン)、の ホームページです。ヨーロッパのデジカメ人の間で話題になっている人のようです。


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Andrzej Dragan

   アンドゥジェイ・ドラーガンは1978年生まれで(26歳)、本職は理論物理学者です。ポーラン ドのこの分野ではかなり注目されている人物のようで、ワルシャワ大学の物理学科修士を優秀な成績で卒業した後、その 論文がポーランド物理学会で賞を受け、ヨーロッパ科学財団の招きでオックスフォード大学へ三度訪問、ポーランド科学 財団の若い科学者への賞を去年・今年と連続受賞、と、まだまだ続きますが割愛します。自己紹介の文を読む限り、かな りの変人のようですが、天才にとっての普通は我々常人にとっての異常なのでしょうね。

   それよりもなによりも、我々デジカメ人にとってアンドゥジェイ・ドラーガンの凄いところは、その 画像レタッチ技術にあります。 左に載せた写真は彼のホームペ−ジのものですが、コマ毎にマウスクリックすると写真が 拡大されます。その一枚一枚はそれぞれ違ったタッチでレタッチされています。彼はその技法を”Light Reto uch”(ライト・レタッチ)と呼んでいます。撮影時の照明と共に人工的な照明をレタッチで加え、更にボカシを加え るようです。これは油絵の技法でもあるし、白黒写真の暗室技術でもある、と本人は言っています。

   モデルの人物は、詩人、右派のリーダーとか元共産党政権の大臣といった政治的人 物から市井の人まで様々です。全体的なカラートーンを古い油絵的というのか、くすんだ、見方によっては落ち着いた ベージュがかったものにしているのは、個人の好みなのか国民性なのでしょうか。レタッチの程度によって幻想的な雰 囲気のものから、写実主義的な絵画風なものと、鑑賞した時の印象に幅がありますね。注目したい点は、「人工的照明」 です。かなりの時間をかけ精緻に加工をかけたものだと思いますが、彼はホームページで、作品のプリントと共に、原画 から完成までの各ステップの画像と各段階でのレタッチを説明したものを有料で売っています。(^_-)

   アンドゥジェイ・ドラーガンが使用しているデジカメは、キヤノンの一眼レフ10 D、レンズは24−70mmf2.8L、ストロボキヤノンEX550だそうです。



4 今月のおすすめフリーソフト

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   本欄では、デジカメ関係のフリー・ソフトをご紹介する趣向です。今月号は複 数の画像ファイルを読み込み、1枚の大きな画像にまとめられる日本語画像合成ソフト、Jointogether をご紹介し ます。

   このソフトは複数の画像を好きな場所や大きさなどで配置して画像を合成できる事 が特徴で、限られたスペースで出来るだけ多くの画像情報を提供したい場合に威力を発揮します。
   詳しい解説や、ダウンロード先のリンク等は 「Vector」のページをご覧下さい。

   下の画像は参考までに今月号の作品を使って試してみたものです。

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5 デジカメ技術のおさらいレッスン

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黒崎 亨さん(横浜市)の作品(#272号より)

   この欄は、読者の皆さんが身につけたデジカメ技術の基本を、もう一度おさら いすることを目的にしております。

   今月は季節がら「花火の撮り方」についておさらいをしましょう。
   暗い空に束の間のファンタジーを見せる花火は、デジカメ人にとってとても興味をそそる、なお かつ写真技術的に難しい被写体です。花火撮影のノウハウを纏めたリンクをご覧頂いて勉強してみましょう。リンク 先はAll About Japan(デジタルカメラ・ガイド記事)です。


   1. 花火の撮りかた・こんなデジカメなら花火が撮れる

   2. マニュアルでの設定はこんな感じで……(シャッター速度・露出・ISO)

   3. マニュアルモードがなかったら?・コンパクトカメラでもっとも臨場感を伝える方法

   4. 撮影に必要な装備(要三脚・要ケーブルレリーズorリモコン)ロケーションをどうするか?風上は勝利!・場所は遠からず近からず

   5. 撮影時のコツ(フォーカスは無限遠に・シャッターはやや早めに切ろう・ノイズリダクション?)トライアル&エラーで万全!

   

   

6 特別記事       「島へ」

特別寄稿 by 廣井信男氏、埼玉県在住


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撮影 廣井 信男氏 

   今月号は本誌に度々登場されその渋みの効いた作風で編集委員をうならせるセミ・ プロの写真家、廣井信男さんの随筆をお届けします。
   「島へ」と題されたこの廣井さんの記事は、廣井さんの沖縄・宮古島との出会いから始まって、本年 7月に再び島を訪れ際に撮影した数々の写真(これが、もちろん、廣井さんのプライマリーな表現媒体です)の前置きと もなるものです。
   随筆と画像、全18点、を別ペ−ジにまとめましたので、 特別記事、「島へ」をご覧下さい。


   廣井さんの特別記事、お楽しみ頂けたことと思います。
   本職はシステム・エンジニアである廣井さんの、写真への情熱、卓越した技量、その写真表現の持 つ強烈な説得力等は廣井さんのホームページ 「Photo Artisan」をご覧になれば 一目瞭然ですが、先ずは廣井さんと写真との関わりを「Photo Artisan」でのご本人による自己紹介を 見てみましょう。

   1983年頃   一生続けられる趣味が欲しいという軽い気持で、 Canon AE-1+Pを購入。写真雑誌で見た竹内敏信さんや木原和人さんの作品に憧れる。
   1996年2月   田中長徳さんの著書に感化されLeica M6を購入。
   1997年夏   常にライカで武装する為にミニルックスを購入。
   1998年夏   ライカミニルックスクラブに所属しWeb上で作品発表を開始。
   1999年夏   東京カメラ倶楽部に所属。

   この「東京カメラ倶楽部」は プロとアマを含めて会員数約200名の団体ですがとても格式があり敷居が高く、普通のアマチュアが加入するのは難しい 写真家団体であることを書き添えておきます。

   御忙しい身でありながらわざわざ御時間を割いて下さった廣井さんに深く御礼 申し上げます。
   編集長の告白:今月号に間に合わなくても給料減額処分など は無いと申しつつ、廣井さんをつっつきました、、、。(^o^)

   余談ですが、廣井さんの記事にある宮古島と来間島(クリマジマ)を結ぶ橋は、 日本で一番長い農道橋(1,690m)だそうです。



7 編集後記


 「月刊デジカメ作品第20号」いかがでしたでしょうか?

   今月号の選考には大阪の和田 義弘さんが参加されました。和田さん ありがとうございました。

   2年に一回、ドイツのケルンで「フォトキナ」という写真・映像関係のトレー ドショーが開催されます。今年は開催年で9月28日から10月3日の予定ですが、これに向けてデジカメ各社は数多く の新型モデルを発表し始めました。こうした業界の流れを大雑把に掴むに最適なウェブサイトは、デジカメ界で大活躍さ れている山田久美夫氏のDigital Camera . jpです。 このサイトは以前はデジカメフォトコンテストなどをやっており、「デジカメ交歓会」によく投稿されていた北海道の若 松清治さんなど常連の方が多くいました(筆者も入選して賞品を貰ったことがあります)。現在は山田久美夫氏もご多忙 でコンテスト審査まで手が回らないので中止になっておりますが、、、。このサイトで最近紹介された新機種は、松下電 器のLumixの新型数種、セイコー・エプソンからの世界初のレンズ交換式デジタル・レンジファインダー機「R-D1」 、富士フィルムの新開発ハニカムCCD SR II 搭載、617万画素レンズ交換式デジタル一眼レフ「FinePix S3Pro」やsシリ ーズ数種、等があります。読者の皆さん、このサイトにはブックマークをつけることをお勧めします。

   。先月号でPhaseOne社のデジタルバック、P20とP25について書 きましたが、 日本ではコニカミノルタが扱っていました、スミマセン、知りませんでした。 PhaseOne社のお知らせ によるとお値段はそれぞれ三百万円と四百四十万円です。日本での価格はかなりの割増ですね。筆者には夢のまた夢的 な製品ですが、一度でもいいから使ってみたいです。(^O^)

   暑さはまだまだ続きます。どうか皆様お体を大切に!


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 それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!


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編集責任者:神原幹郎
編集委員:うぐい、ジェイ、スカイウオッチャー、桃源、風来坊、無精ひげ、B&W (あいうえお順)