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SmallTitle姉妹誌

第8号

平成15年8月1日発行

(下記廃刊後記入)

   (「月刊デジカメ作品」は廃刊なっています。
続刊はデジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)

1 はじめに

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   「明珍恒雄という人の話としてある出版物に「英雄と油絵は遠く見るべし、近 ずくべからず」と言う話だが、仏像だとて同じ事で、すぐにあまり近くへ寄って、細かい点を覗き込むようだと、どうも 大体を見る事が留守になってしまう」とかかれています。等身大の仏像などはこのとおりで、近ずき過ぎて材質や刃の刻 みを見てもそれでは仏像を鑑賞した事にはなりません。ある距離をおいて生身の人身と対比し、全貌を眺めてみて、始め て仏像の伝えたい意味をも感じることが出来るというものでしょう。
   仏像のように見る事を目的に作られたものでさえ、鑑賞のためには見る位置が問題になるのですか ら、元々そのためにある訳ではない風景や自然を、写真に撮る場合さらに考える必要があると思います。いったい今、 何を見ているのか、自分が撮ろうとしている目的は何なのか、あるいは何を人に伝えたいのか、そのためには他の条件 と共に、どの位置が最も目的に添った写真が撮れるのか、どれくらいの距離から撮るのが最適なのかなどです。
   アマチュアの私たちの場合、難しいことを考えず、その場その場でごく自然に適当に撮っている 場合が多いのですが、条件を意識的に決めて撮れば更に良いものができるのではないでしょうか。撮影の対象を、どの 程度の距離から撮るか、目的によっても変るわけで一定の枠の中に、小さいものでは分子、原子から、大きいものは天体 までを収められるという自由さのため返って決めるのが難しいのかもしれません。やはり数を撮り経験を積むことによって、 身につけるのが一番ということなるのでしょうね。」

(発行責任者:木村元一)


2 今月の特選デジカメ写真


 今月は、「デジカメ作品交歓会」の既刊#216号から#219号までに掲載 された写真のうち、編集委員の投票によって選ばれた8点を掲載します。掲載順序は発行号数に従います。


#217a号から、平井寛さんの作品、「花しょうぶ」

作者コメント:   「兵庫県山崎町の菖蒲園(100万株とか)、台風6号 の影響で見頃は過ぎたようですが、浴衣のお嬢様も多く見物に来ていました。」

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編集委員評:   「いつものことながら目を惹く平井さんの写真です。まず見てきれ いですね。程よく花をつけた緑の濃い菖蒲畑の中を散歩する三人の娘さん(御母さんと二人の娘さんかもしれません)。回りの色合いによくマッチしたそれ ぞれの違った配色の浴衣姿、赤と白の傘のそえものを得て絵になってますね。そこはかとなく、何か程よい色気と妖気を 感じます。彼女たちにこちらを向かせたくなりますね。
   肖像権などの懸念も無く、向こう向きの人達も風景にしてしまったのも面白い趣向だと思います。 こういう撮り方もあるんですね。技術的には私などより詳しい平井さんですから、余計な事をいう必要はありませんが 色合い、フレーミングなども申し分なく秀作だと思います。私もこのような写真を撮ってみたいなと思います。」 (by うぐいす)


#212a号から、神戸ジェームス山KIKOさん(松本さん)の作品、「沙羅双樹」

作者コメント:   「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の 花の色、盛者必衰の理をあらわす。
   「平家物語」に歌われた沙羅双樹の白い花が苔に散る。京都花園臨済宗大本山妙心寺東林院 期間限定特別公開に行って来ました。朝に咲き夕には散りゆく“一日花”ですが、沙羅の花は一日だけの生命 を悲しんでいるのではなく、与えられた一日だけの生命を精一杯咲きつくしています。」

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編集委員評:   「1521年創建の禅寺にある、樹齢およそ300年の沙羅双樹 =別名ナツツバキが、一日限りの白い花を次々と咲かせる花の季節には、庭を開放され見学できるそうです。
   作者は「樹木に咲く花」と「樹木根元と庭に散る白い花」,「飛び石と苔の上に散る白い花」 の、一日咲き終えて散り敷く白い花を主体に、3枚組み写真にして見せてくれます。曇り空の柔かい光線で、 白い花と苔が優しく描写されて良い作品です。わたしは一枚だけで見るなら、「飛び石と苔の上に散る白い花」 だけの切り詰めた場所・条件で構成されている「禅寺の庭」を感じさせる作品を選びます。。」(by 無精ひげ)


#217c号から、和さん(富永和子さん)の作品、「三光寺の紫陽花」

作者コメント:   「新宿御苑の写真楽しく拝見しましたよ〜東京はいろい ろな所がありますね。1度江戸村と、国立の美術館に行ってみたいと思っていますが、いつの事になりますか ・・・投稿しま〜す・・・和
   岐阜の三光寺の紫陽花です。此処は色々な種類があるお寺で有名です。雨の日のほうが似合 いますよね〜」

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編集委員評:   「あじさいの山寺」とよばれる三光寺には、140種類 8000株の紫陽花が季節には咲くそうです。有名観光地での撮影は、場所・状況を知らせる構図と、花だけを装 飾画的に撮影する方法とがあります。作者は今回、色と形のことなる綺麗に咲いた6点の紫陽花を、植物図鑑 的に構図して撮影されています。
   花の中心になる「おしべ・めしべ」にピントを確実に合わせ背景をボカして、一塊の花を まとめている構図の撮影テクニックは、安心して見ていられる作品を創作しています。
   ただ6点が皆、真横から撮影されていて、同じ大きさの花弁となり、画面に変化がありま せん。
   1)一塊の花を真上から、または真下から見上げるなど、視線を変化させる。
   2)一組の十文字花弁だけを大きく構図する。
   3)アイロンがけの霧吹きを持参して、水滴を作り撮影する。
などなど、撮影方法をいろいろと試みて、楽しんではいかがでしょう。」(by 無精ひげ)


#218a号から、野澤正之さんの作品、「うぐいす」

作者コメント:   「月間第7号で編集委員の”無精ひげ”さんから、 大変ありがたいお褒めの言葉とともに、野鳥三昧でいけとのご激励を頂き、勇躍、朝霧高原へと車を飛ばてき ました。
   お陰さまで、今年四度目にして、数カットですがようやく、野鳥の撮影ができました。今は アレフとかいうオウムが事件を起こす前はいろいろな野鳥が撮れたものです。
   時速5キロ前後で広い朝霧高原の牧草地帯を隈なく探し廻りました。後でわかったことです が、当然いくつものオウムの施設の回りも徘徊したわけです。当時は「オウム真理教○○建設用地」という看板 と、その入り口に立つ人を見ても、「最近、土地を買いあさり、地元ともトラブッている教団か」位にしか思い ませんでした。知らぬこととはいえ、徐行しながら、窓の内側に大口径の望遠レンズを外向きに擬していたの に、よくも見咎められなかったものだと思いました。」

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編集委員評:   「野澤さん高原の散策楽しそうですね。小鳥などの生き物はこ ちらの望むようには動いてくれませんので一瞬を切り取るためには平生の心構えが大切ですね。(あわてない事がい ちばんかな?)いつもながらの鮮やかな写真で感心させられます。パット目を引かれた写真です。木に止まった「う ぐいす」が首を曲げていることで画面が生きています。また、ぼかされた木の葉、背景の水色、緑色の部分との色合 いのバランスもよく安定したが画面になっています。この分野の写真は忍耐と幸運に恵まれないと撮れないと思いま す。これからも幸運に恵まれたすてきな写真を見せてください。」(by スカイウオッチャー)


#213号から、椿 勝彦さんの作品、「雨のオンネトー」

作者コメント:   先日二泊三日で撮影旅行を致しました、共有フォルダー に「二泊三日の撮影旅行」と題したフォルダを投稿致しましたので雰囲気をお楽しみ下さい。」

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編集委員評:   「オンネトー(阿寒国立公園)は雄阿寒岳の西麓にある周囲4キロ の湖です。写真の題は「雨のオンネトー」となっていますので多分湖面を揺らす事も無い程度の静かな霧雨でも降ってい たのでしょう。
   写真は椿さんのお得意の幽玄の世界へのいざないです。この頃の北海道は大 方は好天のようですが、本州は梅雨寒の憂鬱に沈んでいます。このような時ですから鏡のような静かな湖面に写る、 揺れの無い木々の写真は一服の清涼剤です。対岸から撮ったものでしょうか。季節によって湖面に映る色も変るようです が、今は北海道も初夏の緑に溢れているようですね。
   隅田川でも早朝のひととき、水面が鏡のようになるときがあるという話を聞きましたが、その時は この写真のようにビルなどの水辺の風景を映してさぞ綺麗に見えるんだろうな、と思ったりします。勿論船が一艘通れば お終いです。
   波も風も無い鏡のような湖面の写真を撮るにはそれなりの準備や努力がいりますから、テクニシアン の椿さんも、早起きなどご苦労されたと思います。広い北海道ですから、写真の対象も無限にありますよね、今後も色々 見せていただきたいと思います。」(by うぐいす)


#213号から、椿 勝彦さんの作品、「阿寒川の流れ」

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編集委員評:   「いい作品ですね。急流が運ぶ冷気が、見ている者にまで流れて来るような 感じがします。川の流れを縦フレ−ムいっぱいに収め上から下への動きを見事に捉えています。NDフィルターの利き具 合も、筆者の好みで、過不足なくちょうどいい具合ですね。気に入った一枚です。」(by B&W)


#219b号から、大森 保武さんの作品、「夏の白川郷」

作者コメント:   「今朝も早くから強い雨、さすが梅雨、間隙を縫って 7日から9日まで黒部・立山アルペンルートをメインにデジカメしてきました。ホームページをやっている後輩 に、立山の写真送ったら感動写真集の中に入れようということになりました(2回目、1回目は『中国山地の雲 海』)
http://wadaphoto.com/images/kurobe.htm です。皆さんご覧になってください。」

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編集委員評:   「世界遺産“白川郷”合掌造りの家々は、日本の原風景として いつまでも残して置きたい郷愁を感じさせる風景ではないでしょうか。作者は、夏という季節感を、中央に水田を、 周囲に家々を配すことで、夏の白川郷が上手く表現されていると思います。バックの木々の程よい面積も主題の 合掌造りの家々を引き立てる、効果をもたらしていると言えるでしょう。写真を楽しむ我々にとって、四季を通じて、 狙ってみたい被写体の1つだと思います。」(by 風来坊)


#219c号から、百瀬さんの作品、「水面」

作者コメント:   「コンパクトタイプのデジカメを、どこまで使いこなせ るか、いろいろと試してみています。今回は水面の映りこみを試しました。画像補正もしています。また不慣 れもあり、思ったような作画になりませんし、数撮れば選択に迷います。」

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編集委員評:   「緑一色の画面は、見飽きない美しさを持っていますね。水面に 映る深緑を主題においた作者の黄金分割に近い上下にバランスの良い配置が、画面の安定感を生み、見る人を引き付け る効果を生んでいると思います。また、太陽に照らされている木々のコントラストが立体感を生み、タイミングの良い シャッターチャンスは作者の感性の良さを感じます。」(by 風来坊)



3 今月のデジカメ関連サイト・ピックアップ


   今月のおすすめサイトはカナダのネイチャー写真家フリ−マン・パターソン (Freeman Patterson)のウェブサイトです。

   フリ−マン・パターソンは日本ではあまり知られていない ようですが、世界的に有名な職業写真家です。
   彼はかなり変わった経歴をもつ写真家です。まず大学で哲学を専攻した後、牧師になる必要 の無い条件がついた奨学金を得てニューヨークにあるコロンビア大学で神学修士を修めます。このコロンビア大学 で修学期間中にヘレン・マンザー博士から写真と視覚デザインを学びました。卒業論文のタイトルは 「宗教的表現としてのスチル写真」というものでした。
   彼は写真を非常に内省的にとらえており、例えば、「カメラは2方向を向いており、 過去から撮り続けてきた一連のイメージは単に対象を(内部と外部を表すものとしての対象)切りとってあるもの だけでなく、撮影者自身の内的な成長・進歩を示すものだ。」とか、「自然においては何物も個々独立して 存在してはいない。」、「我々自身が目覚める過程でこの世の「魂」を発見する鍵は、(見ている)現実が真実 であり、想像は幻想であるといった誤った考えを克服することだ。実際はその逆なのだ。」、そして彼の引用 するウィリアム・ブレイクの言葉「一粒の砂に世界を見る。」やジョセフ・キャンベルの「人生を送る特権は 真実の自分になれることだ。」という言葉にそれが表れていると思います。
   「内的な成長・進歩」は彼の表現様式の変化とも重なっており、その例が印象派主義的な写真 の取り組みにみられます。彼の場合写真を印象派主義的(ある意味で抽象化)にする過程では、単にぼかすとか重ねる とかの効果を期待してのことでなく、写真を撮る段階で既に抽象化が行なわれていることを充分認識した上で、 印象派主義的な表現がメタファー(寓意)となるような自己表現をします。
   パターソンはカメラマンの為のワーックショップを行なっていますが、これも単なる写真技術 を教えるのでなく、写真を通して写真家の内的変化をももたらすようなユニークなものであるようです。例えば、 現場でのアサインメントは「ここから10歩進んで止まって、三脚をセットしてカメラを置き、その状態で写真を ものにしなさい。」とか、上述の「ジョセフ・キャンベルの「人生を送る特権は真実の自分になれることだ。」という 言葉を写真の題にしなさい。」とか、「古い車の部品や廃品を20個あまり使ってフォトエッセーを作りなさい。」 というものがあるそうです。このアサインメントを受けた女性はその時人生上の問題(廃品だらけの人生ととらえていた)あったそうですが、 フォトエッセーを作る過程で人生に対する全く新しい気持ちを持ち始めたそうです。
   このウェブサイトでの写真の数は多くありません。どうかじっくりと鑑賞して下さい。

   パターソンのウェブサイトは http://www.freemanpatterson.com/frameset.htm
   ギャラリーは、
   コレクション
   オデッセイズ
   フォト・インプレッショニズム1(写真印象派主義1)
   フォト・インプレッショニズム2(写真印象派主義2)

4 今月のおすすめフリーソフト

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   本欄では、デジカメ関係のフリー・ソフトをご紹介する趣向です。
   本月のお勧めは、デジタル・イメージを複数個並べてパノラマ写真にする 英語のフリーソフトパノラマ・ファクトリーです。


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   銀塩写真のパノラマ写真は、一般的には35mm(又はAPS)フィルム をトリミングする形で撮るもの(普通の記念撮影に使うコンパクトカメラのPモード)と、パノラマ専用カメラ(スウィング レンズ式、ワイドビュー式)で撮るものがあると思いますが、Pモードでのプリントは粒子が荒く満足するものでなく、また専用 カメラは高価で手の届くものではありませんでした。しかし、デジタルカメラの出現でアマチュア カメラマンでも満足のいくパノラマ写真が撮影出来るようになりました。(銀塩専門の写真家の一部では、銀塩 フィルム又はプリントをスキャナーで取込んで、それをグラフィック・ソフトでつなぎ合わせる手法も行なわれています。)

   筆者の経験からいってデジカメでパノラマを撮影する場合に気をつけることは、
   1.露出を固定する。(露出ロックをしたり、マニュアルで撮る。)
   2.距離を固定する。(出来ればマニュアル、パンフォーカスにする。)
   3.三脚を使い、カメラを水平に置く。
   4.動く被写体がある場合、被写体が切れたり、2重写しにしない。
   5.重ね合わせの範囲を1/4から1/3とる。
   6.広角撮影はなるたけ避ける。焦点距離を覚えておく、等があります。

   最近のデジカメには大概パノラマ機能がついたソフトが同梱されており、 読者の皆さんももう既にパノラマ写真を試みられた方も多いとおもいますが、今回も本欄の主旨に従って”ただ”(フリー) でパノラマ写真を合成するソフトを紹介します。
   パノラマ・ファクトリーはフリーウェアーから進化したもので、現在シェアウェアーのバージョン 3.0が出ています。幸いなことにフリーウェアーのバージョン1.6は現在もダウンロード出来ます。この バージョンは最近のものに比して機能は限定され、横方向の合成のみ可能ですが、とにかく手軽にきれいにパノラマ 合成ができます。
   ダウンロードから写真合成まで「微にいり細にいり」説明した(というつもりの)「パノラマ・ ファクトリーの使用法」を別に設けましたので、ご参照下さい。

   ダウンロードはここからhttp://www.panoramafactory.com/download.html#freeware

   使い方は 「パノラマ・ファクトリーの使用法」をクリックして下さい。

   


5 デジカメ技術のおさらいレッスン

   この欄は、読者の皆さんが身につけたデジカメ技術の基本を、 もう一度おさらいすることを目的にしております。今月は、NDフィルターの使い方をおさらいしましょう。
   NDフィルターを使った作品例では今月号の椿勝彦さんの作品、「阿寒川の流れ」や、「デジカメ 風景交歓会184号」で平井寛さんの作品、「白糸の滝」があります。これらの作品ではNDフィルターを使ってスロー シャッターにし、水の流れを美しく表現する手法を用いています。

   1.NDフィルターとは?
   NDフィルターは減光フィルターともいい、NDは英語のNeutral Densityの頭文字 で、N=中性、D=濃さ、の意味です。 ここで云う中性とはニュートラル・グレイ(中性灰色)からきている言葉で、色に関して中性である、つまり赤、 緑、橙、黄、といったフィルターを使ってその色を補強し補色を減らすといった効果(色温度を変える)を狙うのでなく 、色相に関しては全く影響を及ぼさないフィルターであるということです(光のスペクトラム全般にフィルターをかける) 。従ってNDフィルターは灰色(というか黒っぽい)をしています。デジカメの種類によっては、選択機能としてND フィルターがあるものもあります(キャノンのG5にはND8相当のND機能があります)。

   2.NDフィルターの種類
   減光の仕方で吸収方式か反射方式があります。前者はフィルターを黒くして光を吸収する、後者は 透過性の鏡膜で光の一部を反射するというものです。減光の度合いから分類すると、よく使用されるものの例では、
   ND2、露出倍数2、絞り1段
   ND4、露出倍数4、絞り2段
   ND8、露出倍数8、絞り3段
   減光してから適切な露出を得るには絞りを1段、2段、3段開放するか、又はシャッターを1段、2段、 3段と遅くしなければなりません。絞りの1、2、3段の開放とは、例えば、F8から5.6へ(8割る2の平方根の 1倍(段)は5.6)、F8から4へ(8割る2の平方根の2倍(段)は4)、F8から2.8へ(8割る2の平方根の 3倍(段)は2.8)、 シャッターを1段、2段、3段遅くするとは、例えば1/125を1/64に(125割る64は約2),1/125を1/32に (125割る32は約4),1/125を1/16に(125割る16は約8)することです。

   3.NDフィルターを使用する
   デジタルカメラでNDフィルターを効果的に使うシチュエーションは、
   A)動いている物をブレ効果を使って流れるように写す。上述の川や滝の流れを表現するのに シャッタースピードを遅くする。
   B)ボケの効果を引き出す。絞りを開放することにより被写界深度を浅くする。
   C)明るすぎてカメラの絞りとシャッタースピードだけでは光量を調節できない場合。極端な例では 太陽を撮影する時には、ND400とかND800という減光の度合いが強いものを用います
   D)NDフィルターの特殊なものとして、センターNDといって中央部を減光するもの、これは広角 レンズを使用したときに周辺部が暗くなる傾向を補正します。またグラヂュエイテッドND又はハーフNDといって 上段を減光し中央部で徐々に(グラヂュエイテッド)減光から非減光にしてあるもので上下のラチチュードが大きいも の(空が明るすぎ、地表が暗すぎるといった場合)に使用されるものがあります。

   NDフィルターはそれほど高価なものではありません。まだ使ったことのない方は是非試されて、 面白い写真効果を狙って下さい。三脚をお忘れなく!!!



6 編集後記


 「月刊デジカメ作品第8号」いかがでしたでしょうか?

   今月号ではフィルターのお話を掲載しましたが、自分のデジカメはフィルターが つけられないとおっしゃる方もいることでしょう。確かに小型デジカメ、スナップを目的としたデジカメにはレンズの 鏡筒の先または根元(アダプター用)にネジきりが無いものが多いと思います。
   これの対処方はいくつかあると思います。一つはウェブサーチをしたりカメラショップに問い合わせて カメラ関連のメーカーからアダプターが発売されているか探すことです。筆者の場合、最初のデジカメはコダックの DC210Aという100万画素のものでしたが、三脚穴にねじ込み固定するアダプターが他社から発売されていて、 PLフィルターや2倍望遠レンズを使用することができました。最近キャノンのパワーショットS40をお持ちの人が フィルターを付けられなく思うような写真が撮れないと嘆かれていましたが、その晩ウェブサーチをしたら、ケンコー からつい最近パワーショットS-シリーズのS30、40、45、50用のアダプターが発売されたのを見つけました。
http://www.thkphoto.com/news/news-pr090903-1.html
   二つ目は、簡単な方法ですが、撮影時にフィルターを手持ちにしたり、飛び出したレンズ鏡筒と 同径のフィルターをはめ込んだりセロテープで固定する。ゼラチン・フィルターを使っている人もいるようです。
   三つ目は、「どうしても!」とおっしゃる方向けですが、アダプターの自作又はゼラチン・フィルター のホールダーの自作(前者より楽でしょう)。
   四つ目は、次に購買するカメラが来る日まで(何年かかろうと)ひたすら我慢する。(^_^)
   読者の方で、こんな方法でフィルターや望遠・広角が使えるといった情報がありましたら編集部 までお知らせ下さい。

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 それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!


「月刊デジカメ作品」編集局
発行責任者:木村元一
編集責任者:神原幹郎
編集委員:うぐいす、無精ひげ、桃源、風来坊、スカイウオッチャー、B&W