姉妹誌(下記廃刊後記入)
(「月刊デジカメ作品」は廃刊となっています。
続刊は
「デジカメワークス」(ここをクリック)をお楽しみください。)
![]() |
「明珍恒雄という人の話としてある出版物に「英雄と油絵は遠く見るべし、近
ずくべからず」と言う話だが、仏像だとて同じ事で、すぐにあまり近くへ寄って、細かい点を覗き込むようだと、どうも
大体を見る事が留守になってしまう」とかかれています。等身大の仏像などはこのとおりで、近ずき過ぎて材質や刃の刻
みを見てもそれでは仏像を鑑賞した事にはなりません。ある距離をおいて生身の人身と対比し、全貌を眺めてみて、始め
て仏像の伝えたい意味をも感じることが出来るというものでしょう。 (発行責任者:木村元一)
|







今月のおすすめサイトはカナダのネイチャー写真家フリ−マン・パターソン (Freeman Patterson)のウェブサイトです。
フリ−マン・パターソンは日本ではあまり知られていない
ようですが、世界的に有名な職業写真家です。
彼はかなり変わった経歴をもつ写真家です。まず大学で哲学を専攻した後、牧師になる必要
の無い条件がついた奨学金を得てニューヨークにあるコロンビア大学で神学修士を修めます。このコロンビア大学
で修学期間中にヘレン・マンザー博士から写真と視覚デザインを学びました。卒業論文のタイトルは
「宗教的表現としてのスチル写真」というものでした。
彼は写真を非常に内省的にとらえており、例えば、「カメラは2方向を向いており、
過去から撮り続けてきた一連のイメージは単に対象を(内部と外部を表すものとしての対象)切りとってあるもの
だけでなく、撮影者自身の内的な成長・進歩を示すものだ。」とか、「自然においては何物も個々独立して
存在してはいない。」、「我々自身が目覚める過程でこの世の「魂」を発見する鍵は、(見ている)現実が真実
であり、想像は幻想であるといった誤った考えを克服することだ。実際はその逆なのだ。」、そして彼の引用
するウィリアム・ブレイクの言葉「一粒の砂に世界を見る。」やジョセフ・キャンベルの「人生を送る特権は
真実の自分になれることだ。」という言葉にそれが表れていると思います。
「内的な成長・進歩」は彼の表現様式の変化とも重なっており、その例が印象派主義的な写真
の取り組みにみられます。彼の場合写真を印象派主義的(ある意味で抽象化)にする過程では、単にぼかすとか重ねる
とかの効果を期待してのことでなく、写真を撮る段階で既に抽象化が行なわれていることを充分認識した上で、
印象派主義的な表現がメタファー(寓意)となるような自己表現をします。
パターソンはカメラマンの為のワーックショップを行なっていますが、これも単なる写真技術
を教えるのでなく、写真を通して写真家の内的変化をももたらすようなユニークなものであるようです。例えば、
現場でのアサインメントは「ここから10歩進んで止まって、三脚をセットしてカメラを置き、その状態で写真を
ものにしなさい。」とか、上述の「ジョセフ・キャンベルの「人生を送る特権は真実の自分になれることだ。」という
言葉を写真の題にしなさい。」とか、「古い車の部品や廃品を20個あまり使ってフォトエッセーを作りなさい。」
というものがあるそうです。このアサインメントを受けた女性はその時人生上の問題(廃品だらけの人生ととらえていた)あったそうですが、
フォトエッセーを作る過程で人生に対する全く新しい気持ちを持ち始めたそうです。
このウェブサイトでの写真の数は多くありません。どうかじっくりと鑑賞して下さい。
パターソンのウェブサイトは
http://www.freemanpatterson.com/frameset.htm。
ギャラリーは、
コレクション
オデッセイズ
フォト・インプレッショニズム1(写真印象派主義1)
フォト・インプレッショニズム2(写真印象派主義2)
|
本欄では、デジカメ関係のフリー・ソフトをご紹介する趣向です。 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
銀塩写真のパノラマ写真は、一般的には35mm(又はAPS)フィルム をトリミングする形で撮るもの(普通の記念撮影に使うコンパクトカメラのPモード)と、パノラマ専用カメラ(スウィング レンズ式、ワイドビュー式)で撮るものがあると思いますが、Pモードでのプリントは粒子が荒く満足するものでなく、また専用 カメラは高価で手の届くものではありませんでした。しかし、デジタルカメラの出現でアマチュア カメラマンでも満足のいくパノラマ写真が撮影出来るようになりました。(銀塩専門の写真家の一部では、銀塩 フィルム又はプリントをスキャナーで取込んで、それをグラフィック・ソフトでつなぎ合わせる手法も行なわれています。)
筆者の経験からいってデジカメでパノラマを撮影する場合に気をつけることは、
1.露出を固定する。(露出ロックをしたり、マニュアルで撮る。)
2.距離を固定する。(出来ればマニュアル、パンフォーカスにする。)
3.三脚を使い、カメラを水平に置く。
4.動く被写体がある場合、被写体が切れたり、2重写しにしない。
5.重ね合わせの範囲を1/4から1/3とる。
6.広角撮影はなるたけ避ける。焦点距離を覚えておく、等があります。
最近のデジカメには大概パノラマ機能がついたソフトが同梱されており、
読者の皆さんももう既にパノラマ写真を試みられた方も多いとおもいますが、今回も本欄の主旨に従って”ただ”(フリー)
でパノラマ写真を合成するソフトを紹介します。
パノラマ・ファクトリーはフリーウェアーから進化したもので、現在シェアウェアーのバージョン
3.0が出ています。幸いなことにフリーウェアーのバージョン1.6は現在もダウンロード出来ます。この
バージョンは最近のものに比して機能は限定され、横方向の合成のみ可能ですが、とにかく手軽にきれいにパノラマ
合成ができます。
ダウンロードから写真合成まで「微にいり細にいり」説明した(というつもりの)「パノラマ・
ファクトリーの使用法」を別に設けましたので、ご参照下さい。
使い方は 「パノラマ・ファクトリーの使用法」をクリックして下さい。
この欄は、読者の皆さんが身につけたデジカメ技術の基本を、
もう一度おさらいすることを目的にしております。今月は、NDフィルターの使い方をおさらいしましょう。
NDフィルターを使った作品例では今月号の椿勝彦さんの作品、「阿寒川の流れ」や、「デジカメ
風景交歓会184号」で平井寛さんの作品、「白糸の滝」があります。これらの作品ではNDフィルターを使ってスロー
シャッターにし、水の流れを美しく表現する手法を用いています。
1.NDフィルターとは?
NDフィルターは減光フィルターともいい、NDは英語のNeutral Densityの頭文字
で、N=中性、D=濃さ、の意味です。
ここで云う中性とはニュートラル・グレイ(中性灰色)からきている言葉で、色に関して中性である、つまり赤、
緑、橙、黄、といったフィルターを使ってその色を補強し補色を減らすといった効果(色温度を変える)を狙うのでなく
、色相に関しては全く影響を及ぼさないフィルターであるということです(光のスペクトラム全般にフィルターをかける)
。従ってNDフィルターは灰色(というか黒っぽい)をしています。デジカメの種類によっては、選択機能としてND
フィルターがあるものもあります(キャノンのG5にはND8相当のND機能があります)。
2.NDフィルターの種類
減光の仕方で吸収方式か反射方式があります。前者はフィルターを黒くして光を吸収する、後者は
透過性の鏡膜で光の一部を反射するというものです。減光の度合いから分類すると、よく使用されるものの例では、
ND2、露出倍数2、絞り1段
ND4、露出倍数4、絞り2段
ND8、露出倍数8、絞り3段
減光してから適切な露出を得るには絞りを1段、2段、3段開放するか、又はシャッターを1段、2段、
3段と遅くしなければなりません。絞りの1、2、3段の開放とは、例えば、F8から5.6へ(8割る2の平方根の
1倍(段)は5.6)、F8から4へ(8割る2の平方根の2倍(段)は4)、F8から2.8へ(8割る2の平方根の
3倍(段)は2.8)、
シャッターを1段、2段、3段遅くするとは、例えば1/125を1/64に(125割る64は約2),1/125を1/32に
(125割る32は約4),1/125を1/16に(125割る16は約8)することです。
3.NDフィルターを使用する
デジタルカメラでNDフィルターを効果的に使うシチュエーションは、
A)動いている物をブレ効果を使って流れるように写す。上述の川や滝の流れを表現するのに
シャッタースピードを遅くする。
B)ボケの効果を引き出す。絞りを開放することにより被写界深度を浅くする。
C)明るすぎてカメラの絞りとシャッタースピードだけでは光量を調節できない場合。極端な例では
太陽を撮影する時には、ND400とかND800という減光の度合いが強いものを用います
D)NDフィルターの特殊なものとして、センターNDといって中央部を減光するもの、これは広角
レンズを使用したときに周辺部が暗くなる傾向を補正します。またグラヂュエイテッドND又はハーフNDといって
上段を減光し中央部で徐々に(グラヂュエイテッド)減光から非減光にしてあるもので上下のラチチュードが大きいも
の(空が明るすぎ、地表が暗すぎるといった場合)に使用されるものがあります。
NDフィルターはそれほど高価なものではありません。まだ使ったことのない方は是非試されて、
面白い写真効果を狙って下さい。三脚をお忘れなく!!!
今月号ではフィルターのお話を掲載しましたが、自分のデジカメはフィルターが
つけられないとおっしゃる方もいることでしょう。確かに小型デジカメ、スナップを目的としたデジカメにはレンズの
鏡筒の先または根元(アダプター用)にネジきりが無いものが多いと思います。
これの対処方はいくつかあると思います。一つはウェブサーチをしたりカメラショップに問い合わせて
カメラ関連のメーカーからアダプターが発売されているか探すことです。筆者の場合、最初のデジカメはコダックの
DC210Aという100万画素のものでしたが、三脚穴にねじ込み固定するアダプターが他社から発売されていて、
PLフィルターや2倍望遠レンズを使用することができました。最近キャノンのパワーショットS40をお持ちの人が
フィルターを付けられなく思うような写真が撮れないと嘆かれていましたが、その晩ウェブサーチをしたら、ケンコー
からつい最近パワーショットS-シリーズのS30、40、45、50用のアダプターが発売されたのを見つけました。
http://www.thkphoto.com/news/news-pr090903-1.html
二つ目は、簡単な方法ですが、撮影時にフィルターを手持ちにしたり、飛び出したレンズ鏡筒と
同径のフィルターをはめ込んだりセロテープで固定する。ゼラチン・フィルターを使っている人もいるようです。
三つ目は、「どうしても!」とおっしゃる方向けですが、アダプターの自作又はゼラチン・フィルター
のホールダーの自作(前者より楽でしょう)。
四つ目は、次に購買するカメラが来る日まで(何年かかろうと)ひたすら我慢する。(^_^)
読者の方で、こんな方法でフィルターや望遠・広角が使えるといった情報がありましたら編集部
までお知らせ下さい。
デジカメ作品交歓会200号記念CD−ROMを纏めました。 創刊から200号までをおさめてあります。ご希望の方は送り先を連絡ください。