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メールマガジン「デジカメワークス

Mail Magazine「Digicamworks

第57号/N 57

平成19年11月02日発行(Nov 02, 2007)

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目次

目次   
超お薦めRAW現像フリーソフト・「ロウ・セラピー(RAW Therapee)」
編集後記

1.超お薦めRAW現像フリーソフト・「ロウ・セラピー(RAW Therapee)」

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   今月号ではハンガリーの首都ブダペストに住むGabor Horvathという人が開発したRAW現像ソフト 「ロウ・セラピー(RAW Therapee)」 を御紹介します。このソフトは原則的にフリーですが、気に入ったら5ドルから25ドルをカンパすることをお薦めします。この記事を書いている時点での 最新版はバージョン2.2で本年(2007年)の8月24日付けとなっています。

   「ロウ・セラピー(RAW Therapee)」のウェブサイトはhttp://www.rawtherapee.com/です。

   このソフトはフリーソフトにしては重装備、超高級でRAW現像にもかなり高度なアルゴリズムを使っているそうです(非モザイクカ化のアルゴリズム)。 それはEAHDと呼ばれアメリカ在住の日本人学者 Keigo Hirakawa氏が編み出した技法だそうです。余談ですがKeigo Hirakawa氏は学者と同時に名の通ったジャズピアニストでもあります。\(^o^)/

   少し古いデータだと思いますが、他の商用ソフト、フリーソフトのPhotoshop ACR 3.4、Nikon Capture 4.3、RawShooters Essential 2006、Bibble Pro 4.7、 Capture One Pro 3.7.4、Silkypix 2.0.19.1、UFRaw 0.8.1との比較実験結果、水平・垂直方向の解像度比較等、 をご覧下さい。このソフトがいかに優れているかお分かりになると思います。


   デジカメ各社様々なRAWファイルの対応ですが、本年前半期までに発売されたデジカメは全て網羅していると思います。下記対応機種を示します。

   対応デジタルカメラ
   Adobe Digital Negative (DNG)
CanonPowerShot G3, G5, G6, S30, S40, S45, S50, S60, S70, Pro1, S2 IS, S3 IS, A610, A620, A630, A640 A710 IS
CanonEOS D30, D60, 10D, 20D, 30D, 5D, 300D (Digital Rebel), 350D (Digital Rebel XT, Kiss N), 400D (Digital Rebel XTi, Kiss X), 1D, 1Ds, 1D Mark II, 1D Mark III, 1D Mark II N, 1Ds Mark II
CasioQV-2000UX, QV-3000EX, QV-3500EX, QV-4000, QV-5700, QV-R51, QV-R61, EX-S100, EX-Z4, EX-Z50, EX-Z55, Exlim Pro 505/600/700
KodakDC20, DC25, DC40, DC50, DC120, DCS315C, DCS330C, DCS420, DCS460, DCS460A, DCS520C, DCS560C, DCS620C, DCS620X, DCS660C, DCS660M, DCS720X, DCS760C, DCS760M, EOSDCS1, EOSDCS3B, NC2000F, PB645C, PB645H,PB645M, DCS Pro 14n, DCS Pro 14nx, DCS Pro SLR/c, DCS Pro SLR/n, P850, P880
MinoltaRD175, DiMAGE 5, 7, 7i, 7Hi, A1, A2, A200, G400, G500, G530, G600, Z2, Dynax/Maxxum 5D, Dynax/Maxxum 7D
NikonD1, D1H, D1X, D2H, D2Hs, D2X, D40, D40X, D50, D70, D70s, D80, D100, D200, E2100, E3700, E5400, E8400, E8700, E8800
OlympusC3030Z, C5050Z, C5060WZ, C7070WZ, C70Z, C7000Z, C740UZ, C770UZ, C8080WZ, E-1, E-10, E-20, E-300, E-330, E-400, E-410, E-500, E-510, SP310, SP320, SP350, SP500UZ, SP510UZ SP550UZ
PanasonicDMC FZ8, FZ30, FZ50, L1, LC1, LX1, LX2
Pentax*ist D, DL, DL2, DS, DS2, K100D, K10D
SonyDSC-R1, DSC-V3, DSLR-A100
SamsungGX-1S, GX-10
FujiFinePix E550, E900, F700, F710, F800, F810, S2Pro, S3Pro, S5Pro, S20Pro, S5000, S5100/S5500, S5200/S5600, S6000fd, S7000, S9000/S9500
その他Some Sinar, Phase One, Leaf, AVT cameras

   次に順を追って「ロウ・セラピー(RAW Therapee)」の機能とその使い方をみてきましょう。まずはダウンロードですが、 ロウ・セラピー(RAW Therapee)のダウンロードをクリックして下さい。 インストールはダウンロードしたファイルを起動させるだけです。

   インストールされたソフトを起動すると次の画面が現れます。

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ロウ・セラピー(RAW Therapee)

   1   0000Hist.jpgヒストグラム表示では、R(赤)G(緑)B(青)L(明度)の各成分 独立または組み合わせで行う事が出来ます。
2   000FileBrowser.jpg画像の左右、下のツールボックスは位置を変えられますが、上記画像のデフォールト 位置が一番使いやすいと思います。最近のRAW現像ソフト、例えばアドビの「ライトルーム」と同じような感じですね。左の画像はファイル・ブラウザーPC内の画像があるディレクトリー を指定するとそこにある画像が全て表示されます。現像したい画像は下の画像をマウスダブルクリックして中央のウィンドウに持ってゆきます。jpg,tif,png画像も OKです。
3   002WhiteBalance.jpgホワイトバランスは3つのオプションがあります。カメラで設定したもの、 自動設定〜ソフトが自動的に設定するもの、カスタム設定(スポット設定〜スポイト(カラーピッカー)を使うものか、色温度スライダーによるもの)。スポット設定ではスポット範囲を決める事が 出来ます。
4   003ExpCurve.jpg露出では、全体的な露出補正をEX Comp.で決めます(ガンマ補正の前なのでjpg,tif,png画像では無し)。 Brightness(輝度)はEX Comp.(露出補正)と同じようなものですがガンマ補正の後に適用です。Auto Levels(自動レベル調整)は画像全体の白飛び領域をClipで指定された%値以下なるようにして 輝度を上げます。Compress Highlight(ハイライト部圧縮)は輝度を上げることで失われたハイライト部のディテールを回復、Compress Shadow (シャドウ部圧縮)は逆に輝度を上げることで失われた シャドウ部のディテールを回復します。Black Levelは輝度を下げます。Contrast(コントラスト)は文字通りですが、Raw Therapeeの特徴としてシャドウ部、ハイライト部のディテールを 損なわないような計算をしているそうです。Curve editorはトン・カーブでの補正をします。
5   004HilightRec.jpgHilight Recovery(ハイライト部回復)はEnabledのボックスをチェック することで起動させます。ハイライト部のディテールを回復します。
   ハイライト部のトビ、シャドウ部のツブレは画像表示部の上の三角形のアイコンをクリックすることで表示されます。
6   005ShadowsHighlights.jpgShadows / Highlightsでは、ハイライト部を明るくすること無く シャドウ部を明るくする/シャドウ部を暗くすること無くハイライト部を暗くする機能です。フォトショップのにある機能と全く同じです。Tonal Width(トーンの幅)はHighlightsでは 閾値(しきい・ち)以上をハイライト部とみなし、閾値100は画像の平均輝度だそうです。ShadowsのTonal Width(トーンの幅)はその逆になります。デフォールトの閾値80が最適値 だそうです。Radius(半径)はハイライト部とシャドウ部の範囲をピクセル値で決めるものです。デフォールトの30がやはり最適値だそうです。
7   006Sharpening.jpgシャープニングはアンシャープマスク法です。これについての 解説は不必要だと思いますが、ソフト作者の意見では、Radius(半径)は0.8から2の間にすべきである、6百万画素画像では0.8、Amount(量)は150が最適、ローパスフィルターの利きが弱い例えば ニコンD70では1、1千万画素画像では1から1.5が最適だそうです。Threshold(閾値)は0。ノイズが多い時だけ大きい値にする。
   Sharpen only edges(エッジのみシャープニング) ではノイズ部のシャープニングがなく、良好な結果が得られるそうです。Radius(半径)は低ISO画像では1000もしくはそれ以下、ノイズの多い高ISO画像では2500から 3000又はそれ以上が推奨されています。
   Edge tolerance(エッジ許容値)は閾値と同じ概念です。Halo control(ハロ・コントロール)は画像エッジ部にハロが出ている時のみ使います。 Halo control(ハロ・コントロール)を使う時はアンシャープマスクのRadius(半径)を1程度、シャープニング量を多めに(500以上にする場合もあり)。
   シャープネスの利き具合はCrop Image Area(トリミング)機能を使って
8   0065Detail.jpgシャープニングの利き具合は左画像のようにDetailの 所にチェックマークを入れ、赤い枠をエッジ部に移動させて拡大ウィンドウで確認します。
9   007ColorBoost.jpg ロウ・セラピー(RAW Therapee)では通常の画像ソフトでの彩度の増加と違って、CIELABカラースペースでの"a" と "b" チャンネルの増加で彩度を増加させます。CIELABカラースペース については色の理解 ・なぜカラースペースが必要か?をご覧下さい。a and bの オプションでは左側が彩度無しの方向、右側が彩度増加の方向、Separateのオプションではa値とb値が独立して変化させる事が出来ます。+a値は赤い色、ーa値は緑色の色を表し、 +b値は黄色い色、ーb値は青い色を表します。Avoid Color Clippingは彩度増加による特定色領域の破壊を防ぐためにありますが、処理スピードが極端に遅くなります。Saturation Limiter (彩度増加制限)は元々彩度の少ない領域の彩度を上げ、彩度の多い領域の彩度増加を制限します。
10   008ColorShift.jpg CIELABカラースペースでの"a" と "b" チャンネルの加減で色相の調整を行います。
11   009Luminance.jpg Luminance(明度)の調整は上記2.の露出補正と類似しています。違いは露出補正ではRGBチャンネルで行っていますが、Luminance(明度)の調整はCIELABカラースペースでのLチャンネル で行うものです。どちらが良いのかはこのソフトを使う人次第です。(^_^)ソフト作者によると次のバージョンでLチャンネル・カーブ調整の機能を組み込むということです。
12   010LuminanceNoise.jpg ロウ・セラピー(RAW Therapee)の特色ですが、高ISO画像のLノイズを取り除くアルゴリズムが組み込まれています。それがLuminance Noise Reduction(Lチャンネルのノイズ除去)です。 適応例ですが、低ISOでもLノイズが見えるニコンD70の場合ではRadius(半径)1、Edge tolerance(エッジ許容値)1000でキヤノンデジカメで撮影された 画像と同程度の低ノイズ画像になるそうです。高ISOのノイズの多い画像ではEdge tolerance(エッジ許容値)2500−3000、Radius(半径)は最大に設定します。 利き具合は上記7.のやり方を参照。
13   011ColorNoiseRed.jpg ロウ・セラピー(RAW Therapee)のColor Noise reduction(色ノイズ低減)法は二者選択です。一つはEdge sensitiveノイズ除去法、もう一つは通常のガウスぼかし を CIELABカラースペースでの"a" と "b" チャンネルにかける方法です(Radius(半径)を指定します)。ソフト作者は、後者を推奨しています。理由はLチャンネルを いじらないのでシャープネスの低下が無いからです。Radius(半径)はガウスぼかしの範囲を決めます。利き具合は上記7.のやり方を参照。
14   012History.jpg 左側のボックスにはHistory(履歴)欄があります。右のツールボックスによる各画像操作が順番に記録されており、特定の履歴をクリックすると画像がその操作時の 状態に表示されます。
15   0125Bookmark.jpg Add to bookmarks(ブックマークに追加)でそこまで行った画像処理操作の状態が記憶されます。更に処理操作を行ってブックマークした状態での画像との比較が 出来ます。もちろんブックマークした状態がよければそれを選択する事(例えば画像保存)も出来ます。上記のHistory(履歴)と一緒に使う事も出来、とても便利な 機能です。
16   013CropOthers.jpg 右側ツールボックスのタブをクリックして、TransformではCrop(トリミング)、Rotate(回転)、Distortion(歪曲収差補正)、 C/A Correction(色収差補正) の操作が出来ます。Crop(トリミング)では座標を決めて行う方法や自由に範囲を選ぶ方法(アスペクト比も自由な場合と設定した場合とあり)。縦画像、横画像 の選択も出来ます。またDPI(ドット・パー・インチ)値を指定してプリント時での印刷紙の大きさもわかります。Rotate(回転)は角度指定によるもの、水平線を 決めて回転する方法があります。また画像表示部右上の水色の4つの矢印をそれぞれクリックすると、左90度、右90度、左右反転、上下反転が行えます。 Distortion(歪曲収差補正)は樽型や糸巻き型の補正。C/A Correction(色収差補正)はR(赤)とB(青)チャンネルでの補正で、 この機能はかなり性能が良いとのことです。
17   014ICCProfile.jpg ICMのタブはカラーマネジメントの機能です。インプット・プロファイル、ワーキング・プロファイル、アウトプット・プロファイルが指定できます。 左の画像はインプット・プロファイルの選択でカスタムにした時に表示される別ウィンドウです。
18   015InputProfile.jpg これはワーキング・プロファイルの選択。
19   016ICM.jpg アウトプット・プロファイルです。これらは入稿スペックを全うする為、画像表示及びプリント結果を重視する為に必要なものでプロやハイアマチュアには 必須な機能です。
20   020Save.jpg
021SavingSetting.jpg
出来上がった画像の保存は右下の"Save"をクリックします。保存先のデフォールトはマイピクチャーですが、 保存先その他を指定するには"Save"の右の"As...." をクリックして、画像ファイル名、"Browse for other folders"でマイピクチャー以外のフォルダーを指定したり、保存ファイル形式、JPG(8ビット)、TIF(8,16ビット) PNG(8,16ビット)の指定、"Save processing parameters with image"で画像処理パラメーターの保存が出来ます。
   一番下の"Preferences"のボタンをクリックしてロウ・セラピー(RAW Therapee)を使用するに当たっての基本設定ができます。

   このソフト、フリーにしてはホントに優れものです。1、2万円で売り出してもおかしくないと思います。\(^o^)/ 起動が遅いこと、また高ISOの画像のノイズが実際より酷く表示されるという欠点が見いだされましたがフリーだと思えば我慢できます。\(^o^)/どうぞお楽しみください。


このソフトは超お薦めです!!!が、日本語のウィンドウズで果たして動くのか不明です。今までに2例、画像を開こうと するとソフトが終了する、という不具合が報告されています。皆様の御意見を神原幹郎までお寄せください。 御返事するのにかなり時間がかかると思いますが必ず御返事いたします。

2.編集後記

   第57号、如何でしたでしょうか? このメールマガジンについてのご注文・ご感想をお寄せ下さい。皆様が形作るマガジンです のでじっくり・真剣に(^v^)お聴きいたします。

The Right Brain vs Left Brain

   あなたは左の脳が活発ですか、それとも右脳派?
    Color Tiles Illusion
   左脳と右脳の機能の違いは読者の皆さんも良く御存知だと思います。上掲、英国のデイリーテレグラフ紙の記事では 回転する女性が時計回りに見えると右脳派、時計と反対回りなら左脳派だそうです。(ほんとかな〜〜\(^o^)/)

   それでは皆さんお体を大切に!!


   より良いメールマガジンを作り上げようと思っておりますので、皆 様のご質問、ご意見、ご批判、お励まし、お待ちしております。どうぞメール・マガジン「デジカメワークス」 にふるって御投稿下さい。

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   それでは皆さんの力作、楽しみにしています。ごきげんよう!

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